誰が見ても美人のあの人「威張っている」と一時顰蹙を買ったけれど、にこにこと新婚旅行に行った。心がけ変えて愛嬌ふりまいたけど、にこにこ、いけなかった。歯並びのキタナイこと。ふぎゃー!
ダレが見ても美人なのになあ。
話すときや笑う時、歯が一本無いと相が変わる。前歯となると、とんでもない滑稽な顔になる。左右の前歯の隙間が開いていたのを、少し大きいめの差し歯にしてくれた歯医者さんは、ずいぶん上手だったのか10年なんの支障もなかった。
ある日、少しグラグラしているのに気が付き、隣の市の歯医者へ行った。
「歯茎が痩せて来たので合わなくなったんです。土台から作り替えましょう」
と2本とも外された。
「2本、ひっついてますから、一本ずつにします」
すぐにプラスティックの仮歯を作って土台の型取りをした。4回通ってちゃんと入った。
4ヶ月めに右側のが抜けた。同じ医院へ入れなおして貰いに行った。元通りにしてくれたあと、「3ヶ月に一度はクリーニングをしないといけません」と言って、次の診療予約を勝手に決めた。車で連れて行ってくれたショータンは、1時間半待たされて「もう絶対に来ぇへんぞ。大邸宅の掃除やないで。歯の掃除ぐらいに何時間掛かるねん!?」と怒った。3ヶ月後、電車で行った。電車で行くと、片道1時間と800円かかる。また3ヶ月後の予約をさせられたけど、すっぽかした。
そのあと、前歯は何度も外れ、あちこちの歯医者を転々とした。どの歯医者も、「土台が悪い。作り替えましょう」と言っては土台を作り差し歯を新しく作り、「掃除に来てください」と言った。
一昨年のお正月前、またしても抜けた4度目も歯を入れてもらいに、すぐ近くに出来た歯医者へ行った。若いドクターが3人もいた。しかし、言うことは同じだった。
「これは何度も抜けるんじゃないですか? 土台から作り替えないとダメですねえ。新しくしましょう。いいですか? 4回通って頂いたら出来ますよ」
自信ありげに言ったけど、仮歯した翌々日に右の歯がコロンと落ちた。
「はい。出来上がり」となるまでに、6回通った。「これでもう大丈夫です」のあと、2月に右が抜け、3月に左が抜け、4月に右が抜け……かてて加えて掃除……と毎月通うはめに。一人で歩いていけるからいいようなものの、今までで一番の下手ッピー歯科。
7月の旅行前にまたグラグラしたから「付け直してほしい」と行ったのに、「ダイジョーブですよ」と付け直してくれなかった。旅行最後の日に案の定抜けて、帰るなり付けて貰いに行った。
「やっぱり抜けましたよ」
さすがのドクターも、「済んません」を3回ほど言い、「今度はもっとしっかり付けます」とできるだけシッカリ付けてくれた。8月に抜けた。「あかんわ」
とうとう愛想を尽かしてトンダ市の歯医者へ行った。
「これは、土台から作り替えないとダメですねえ。3回通って頂いたら出来ます」
ここはプラスティックの仮歯が思いっきり下手クソだった。出来上がりに似た仮歯ではなくて、いきなりプラスティックをペタペタと塗って固め、真ん中に筋を入れただけのお粗末さ。
尤も、この方法は外れるということは無かった。ドクターが約束した通り3回は3回だったけど、お盆休みを挟んだので、完治(完成か?)したのは9月だった。11月にクリーニングの予約をした。10月にやっぱり右側のが抜けた。ショーに車で連れて行って貰った。
役所(保険課)から「医療費支払い通知」が来てびっくりした。4万5000円も掛かっていた。こんなにスゴイ水増し請求は初めてだ。抜けたのを付けて、掃除しただけなのに。「これはおかしい」と、保険課に言った方がいいのだろうか?
この高い医療費をふんだくったやり直し歯(右側1)が、12月にまたもやポロンと落ちた。
何処でやっても同じなのだ。差し歯の作り直しと掃除以外に、学校でなにを習っていたのだろうか? そもそも、金持ちの子しか歯医者になれないこの国のシステムが悪い。本当に上手な歯医者さんはいないのか? 何処も同じか?
サイトで検索してみると、歯医者の広告が沢山ある。しかし、どれも信用し難い。
それなら交通費の要らない近くがマシかと、「済んません」と言ってくれるコヤギ歯科へ後戻り。
ドクターは言った。
「これは、土台から作り替えないとダメですねえ」
ダレが見ても美人なのになあ。
話すときや笑う時、歯が一本無いと相が変わる。前歯となると、とんでもない滑稽な顔になる。左右の前歯の隙間が開いていたのを、少し大きいめの差し歯にしてくれた歯医者さんは、ずいぶん上手だったのか10年なんの支障もなかった。
ある日、少しグラグラしているのに気が付き、隣の市の歯医者へ行った。
「歯茎が痩せて来たので合わなくなったんです。土台から作り替えましょう」
と2本とも外された。
「2本、ひっついてますから、一本ずつにします」
すぐにプラスティックの仮歯を作って土台の型取りをした。4回通ってちゃんと入った。
4ヶ月めに右側のが抜けた。同じ医院へ入れなおして貰いに行った。元通りにしてくれたあと、「3ヶ月に一度はクリーニングをしないといけません」と言って、次の診療予約を勝手に決めた。車で連れて行ってくれたショータンは、1時間半待たされて「もう絶対に来ぇへんぞ。大邸宅の掃除やないで。歯の掃除ぐらいに何時間掛かるねん!?」と怒った。3ヶ月後、電車で行った。電車で行くと、片道1時間と800円かかる。また3ヶ月後の予約をさせられたけど、すっぽかした。
そのあと、前歯は何度も外れ、あちこちの歯医者を転々とした。どの歯医者も、「土台が悪い。作り替えましょう」と言っては土台を作り差し歯を新しく作り、「掃除に来てください」と言った。
一昨年のお正月前、またしても抜けた4度目も歯を入れてもらいに、すぐ近くに出来た歯医者へ行った。若いドクターが3人もいた。しかし、言うことは同じだった。
「これは何度も抜けるんじゃないですか? 土台から作り替えないとダメですねえ。新しくしましょう。いいですか? 4回通って頂いたら出来ますよ」
自信ありげに言ったけど、仮歯した翌々日に右の歯がコロンと落ちた。
「はい。出来上がり」となるまでに、6回通った。「これでもう大丈夫です」のあと、2月に右が抜け、3月に左が抜け、4月に右が抜け……かてて加えて掃除……と毎月通うはめに。一人で歩いていけるからいいようなものの、今までで一番の下手ッピー歯科。
7月の旅行前にまたグラグラしたから「付け直してほしい」と行ったのに、「ダイジョーブですよ」と付け直してくれなかった。旅行最後の日に案の定抜けて、帰るなり付けて貰いに行った。
「やっぱり抜けましたよ」
さすがのドクターも、「済んません」を3回ほど言い、「今度はもっとしっかり付けます」とできるだけシッカリ付けてくれた。8月に抜けた。「あかんわ」
とうとう愛想を尽かしてトンダ市の歯医者へ行った。
「これは、土台から作り替えないとダメですねえ。3回通って頂いたら出来ます」
ここはプラスティックの仮歯が思いっきり下手クソだった。出来上がりに似た仮歯ではなくて、いきなりプラスティックをペタペタと塗って固め、真ん中に筋を入れただけのお粗末さ。
尤も、この方法は外れるということは無かった。ドクターが約束した通り3回は3回だったけど、お盆休みを挟んだので、完治(完成か?)したのは9月だった。11月にクリーニングの予約をした。10月にやっぱり右側のが抜けた。ショーに車で連れて行って貰った。
役所(保険課)から「医療費支払い通知」が来てびっくりした。4万5000円も掛かっていた。こんなにスゴイ水増し請求は初めてだ。抜けたのを付けて、掃除しただけなのに。「これはおかしい」と、保険課に言った方がいいのだろうか?
この高い医療費をふんだくったやり直し歯(右側1)が、12月にまたもやポロンと落ちた。
何処でやっても同じなのだ。差し歯の作り直しと掃除以外に、学校でなにを習っていたのだろうか? そもそも、金持ちの子しか歯医者になれないこの国のシステムが悪い。本当に上手な歯医者さんはいないのか? 何処も同じか?
サイトで検索してみると、歯医者の広告が沢山ある。しかし、どれも信用し難い。
それなら交通費の要らない近くがマシかと、「済んません」と言ってくれるコヤギ歯科へ後戻り。
ドクターは言った。
「これは、土台から作り替えないとダメですねえ」