9,28
次の日の朝ば、6時に見に行きました。昨夜と同じように歩いていました。蟻は個別が出来ませんので、何万匹もが歩いているのか、せいぜい1000匹ぐらいが言ったり来たりしているのかは判りません。なんの看板も旗も無いし、誰かが号令しているようでもなし、目的も終わりもわかりません。
見ていると、ひょこんとコケルのがあります。へええ。蟻も転けるのかぁ。腹から地面まで1ミリもないようですが、足は割と長いのです。クモのように手足を斜め前や後ろに広げているので地面すれすれに歩いているように見えるだけなのです。
『虫の歳時記』によれば、ひとりで持てない大きなエサを運ぶ時は、アンテナから信号を発して仲間を呼ぶのだろうと書いてありました。「アリさんとアリさんがごっつんこ…♪」というのは、「そ(それ、何処にあった?)」「あ(あっちだよ)」なんて言っているのでしょう。
アリの行進は4昼夜間続きました。
行進を見てから5日目の朝、行進蟻は消えていました。