……あとは明日、書きます。と書いたのは一昨夜だった。昨夜は映画見ながら眠っていて、目が覚めたのが11時だったので、パソコンはしなかった。ベッドへ行って、本を読みかけて、やっぱりスタンドを点けたまま、また眠ってしまった。だいぶ、睡眠不足が溜まっている。
26日、京奈和道路が和歌山だけ完成したので、岩出までは早かった。岩出のインターを出ると、すぐ根来だ。ちらほら紅葉があって人家の無い道を走ったから、知らないところみたいだった。食堂もコンビニもない。お寺に着いたのは11時34分だった。風が少し寒い。
最近はどこのお寺も拝観料をとるけれど、根来寺は無料で駐車場もタダで、紅葉も桜も有って好きだ。ただ、いいろいろ出来る食堂がない。駐車場の入口に、横に長いバラックみたいな建物があって、「うどん」と「おでん」という小さな旗が立っている。根来寺には8回ぐらい来ているが、この店に寄ったことはない。「うどんでも食べる?」
入口は2枚戸で、入口の左右に大きな台があって、お土産ものらしいものがちょこちょこと並べてあった。「薄着で来たら寒かった」という人のために、衣類も10着ほどぶら下げてある。
戸を開けるとすぐ前に女に人が二人立っていて、「いらっしゃいませ」と声をそろえて言った。右側の窓際に三つほどテーブルと椅子が並べてある。
「なにが出来るんでっか?」
「おうどん。おでん。カレーですね」
と、二人で後ろの壁を指さした。古そうな紙に、「きつねうどん六百円。カレーうどん六百円。カレー六百円。おでん六百円」と書いてあった。六百円均一だ。きつねうどん六百円は高い。うちで作ったら50円で出来るのに、三百五十円がいいところだ。おでんをするなら、二人が立っている所に大きな鍋でたっぷり作ればいいのに。お鍋から湯気がもうもうとたって、美味しそうなニオイがしたら、お土産みたいななにかを買いに来た人も、二つか三つ食べるかも知れないよ。二人の後ろが壁で、前はカウンターだから、バスの案内所みたいだ。
「私はカレーうどんにするわ」「はい。カレーうどんですね」若い方の人がにこにこして、カウンターの紙にメモした。一人の客がカレーうどんを一つ注文しただけだからメモは要らないと思うけど。種類が多いのなら迷うが、たった4種類なのにショーは思案している。
「おでんとご飯にしたら?」
「ご飯、あるんでっか」
「はい。ここに、書いてます」
品書きがあんまり少なくてびっくりしたから気が付かなかったけど、すぐ上の別の紙に、「白いご飯あります」と書いてあった。
「おでんだけでよろしいワ。ご飯は要りません。」
おでんの種は聞かなかった。どうせ、こんにゃく、あげ、じゃがいも、ちくわぐらいをお皿に乗せて来るんだと、ショーも私も思った。
「奥にもテーブルがありますので、お好きな方でお待ちください」
どうせ誰も入って来ないだろうと思ったけど、この時カラカラと戸が開いて、中年の男女二人連れが入って来た。ショーは、ドアのない小さな入り口から、奥の部屋へ行った。窓際が、作り付けのL字型テーブル。真ん中に四角いテーブルが二つ、ひっつけて置いてあった。温かくない小さなストーヴがあった。
私たちは、窓際の長テーブルの椅子に座った。コーナーに、ミニトマトみたいな実が沢山成った柿の一枝が横にして置いてあった。
「へええ。本物や」
……また続きは明日です……
26日、京奈和道路が和歌山だけ完成したので、岩出までは早かった。岩出のインターを出ると、すぐ根来だ。ちらほら紅葉があって人家の無い道を走ったから、知らないところみたいだった。食堂もコンビニもない。お寺に着いたのは11時34分だった。風が少し寒い。
最近はどこのお寺も拝観料をとるけれど、根来寺は無料で駐車場もタダで、紅葉も桜も有って好きだ。ただ、いいろいろ出来る食堂がない。駐車場の入口に、横に長いバラックみたいな建物があって、「うどん」と「おでん」という小さな旗が立っている。根来寺には8回ぐらい来ているが、この店に寄ったことはない。「うどんでも食べる?」
入口は2枚戸で、入口の左右に大きな台があって、お土産ものらしいものがちょこちょこと並べてあった。「薄着で来たら寒かった」という人のために、衣類も10着ほどぶら下げてある。
戸を開けるとすぐ前に女に人が二人立っていて、「いらっしゃいませ」と声をそろえて言った。右側の窓際に三つほどテーブルと椅子が並べてある。
「なにが出来るんでっか?」
「おうどん。おでん。カレーですね」
と、二人で後ろの壁を指さした。古そうな紙に、「きつねうどん六百円。カレーうどん六百円。カレー六百円。おでん六百円」と書いてあった。六百円均一だ。きつねうどん六百円は高い。うちで作ったら50円で出来るのに、三百五十円がいいところだ。おでんをするなら、二人が立っている所に大きな鍋でたっぷり作ればいいのに。お鍋から湯気がもうもうとたって、美味しそうなニオイがしたら、お土産みたいななにかを買いに来た人も、二つか三つ食べるかも知れないよ。二人の後ろが壁で、前はカウンターだから、バスの案内所みたいだ。
「私はカレーうどんにするわ」「はい。カレーうどんですね」若い方の人がにこにこして、カウンターの紙にメモした。一人の客がカレーうどんを一つ注文しただけだからメモは要らないと思うけど。種類が多いのなら迷うが、たった4種類なのにショーは思案している。
「おでんとご飯にしたら?」
「ご飯、あるんでっか」
「はい。ここに、書いてます」
品書きがあんまり少なくてびっくりしたから気が付かなかったけど、すぐ上の別の紙に、「白いご飯あります」と書いてあった。
「おでんだけでよろしいワ。ご飯は要りません。」
おでんの種は聞かなかった。どうせ、こんにゃく、あげ、じゃがいも、ちくわぐらいをお皿に乗せて来るんだと、ショーも私も思った。
「奥にもテーブルがありますので、お好きな方でお待ちください」
どうせ誰も入って来ないだろうと思ったけど、この時カラカラと戸が開いて、中年の男女二人連れが入って来た。ショーは、ドアのない小さな入り口から、奥の部屋へ行った。窓際が、作り付けのL字型テーブル。真ん中に四角いテーブルが二つ、ひっつけて置いてあった。温かくない小さなストーヴがあった。
私たちは、窓際の長テーブルの椅子に座った。コーナーに、ミニトマトみたいな実が沢山成った柿の一枝が横にして置いてあった。
「へええ。本物や」
……また続きは明日です……