たそかれの散策

都会から田舎に移って4年経ち、周りの農地、寺、古代の雰囲気に興味を持つようになり、ランダムに書いてみようかと思う。

「あおり運転」罪を <かんさい熱視線「多発する“あおり運転”あなたならどうする?」>を見ながら思うこと

2017-11-25 | 事故と安全対策 車・交通計画

171125 「あおり運転」罪を <かんさい熱視線「多発する“あおり運転”あなたならどうする?」>を見ながら思うこと

 

実は昨夜車の具合が悪くなり、そろそろ買い換えの時期なので、修理を依頼するついでに買い換えようかと思い、今日は終日でかけて、ブログを書かなければと、いま事務所に到着したところです。

 

残念ながら手頃のものがなく、少し気が重い感じで帰ってきました。ただ、お店の営業担当があまりに熱心なため、長時間付き合うことになりました。実際、ある程度気に入ったこともあり、もう少しで決断するところで、踏みとどまった感じでしょうか。

 

それはともかく電気系統の故障だったのですが、きちんと直してもらった上、きれいに洗車していて、これだと買い換えなくても良いかな、なんて思ってしまいますが、やはりサービスがいいとここで買ってあげようかと思ってしまいます。

 

それはともかく、堺まで出かけていき、その後奈良まで足を伸ばした後、帰路についたのですが、うっかり今日が休日というのを忘れていたというか、高野街道や、奈良周辺の道路が休みの日は渋滞になることを失念していたのです。以前はよく出かけていって渋滞を何度も経験していたので、できるだけ休日は避けようと思っていたのですが、すっかり忘れていました。

 

この渋滞はきついですね。これが橋本―和歌山間だとほとんどありません。のんびりドライブできます。といってもカナダのようにほんとにゆったりと長閑にドライブするという感覚とは大違いですが。

 

で、ここで思ったのが、昨夜録画していたのを寝る前に見た上記のNHK番組です。あおり運転について、さまざまな観点から取り上げていました。あおり運転を受けた経験がある人というアンケートではほとんどに近い状態でしたか。私自身もそれに近い状態を経験しました。ただ、私はすぐにスローダウンしたり、スペースがあるところに停止するなどして、先に行かせることで、持続的なあおり運転を受けた経験はあまりないかもしれません。危険な運転にあったことは記憶しているのですが、あおり運転とはまた違う意味で怖いと思って記憶に残っています。

 

で、番組の中で、自らあおり運転をしたことがある人が登場して、その人が左折中に横断歩道を歩いている人がいて、「殺すぞ」とか自分や周りがびっくりするような言葉を発したり、あおり運転をしたことがあり、家族から指摘されて気づいたといった発言をしていました。その人だったと思いますが、車の外と内とで人が変わるように思うと言った話をしたかと思います。

 

それ以外に、あおり運転の原因について、あまり検討が行われていなかったようにきおくしています。それがなんとなく腑に落ちなかったのです。

 

で、今日たまたま何度も長い渋滞に遭い、その中で割り込みなども受けたりしていて、これが人間の心理に影響を与えるのではないかと、渋滞の中で自分の感情に問いかけながら、思ってしまったのです。この渋滞こそ、神経系統に相当のストレスがかかり、まして毎日のように通勤に車を使う人であれば、同じ道路でその渋滞に遭うわけで、避けようがないですね。そのストレスが累積的に負荷を神経にかけ続け、ついには精神状態に異変が起こるのではないかと思ったのです。

 

私の場合、もう二度と(というか当分の間は)この渋滞が予想される日・時間帯には個々を通るのは避けようとのストレスを回避することが可能です。それで、たまたまこういうストレスがかかっても、ほんの一時(とはいえ終日に近かった)ですので、これは大変だとおもうくらいで、たいしたストレスにはなりませんでした。

 

つまりは、車の中と外では人が変わるという命題は一般的には成立しないと思うのです。とりわけ私のように当地のなかでほとんど運転しているので、渋滞ストレスはありません。だからあおり運転しないとまでいえませんが、そのような精神状態になりにくいのは確かだと思うのです。

 

自動車講習で、あおり運転がいけないこと、それによって受けた運転手が多大のストレスを感じたり、その運転が危険な状態になるおそれについては、しっかりと教育することが大事だと思います。

 

しかし、交通渋滞の緩和と、渋滞に巻き込まれない情報提供を、AI機能を使って、より的確かつ迅速に行うよう、インフラ整備が必要だと思うのです。なお、長い間道路開発に関わる訴訟をしていた関係で、高速道路の整備が当然に渋滞緩和に直結するとは限らないことを学びました。さまざまな既存道路の一部拡幅など、渋滞地域を特定して、その原因に対応する道路整備をすることにより、コストパフォーマンスのよい渋滞緩和策を選択できることも、住民とともに考えることが大事ではないかと思うのです。

 

そういえば、私の依頼人、追突事故に遭ったのですが、その前から、加害運転者にあおり運転を繰り返され、ぶつかりそうになるまで後方から車を近づけてきては一旦離れるというのを持続的に坂道を下りながらされている最中、赤信号で先行車が止まったのに続いて停止したところ、どーんとぶつけられたのです。命に別状はないのですが、後遺障害がひどくきの毒です。ところが加害運転手は車の中でヘッドホンを聞いていて、依頼人の様子を心配するでもなく、110番なり119番なりして救援を求めるでもなく、なんとも信じがたい態度をとったとのことです。

 

でもこういったあおり運転の立証は、この前の高速道路の死傷事故のような場合は幸い多くの人がドライブレコーダーなど情報を提供してくれたのでなんとか起訴までこぎ着けましたが、依頼者の場合は私のところに来たときはすでに一年以上経過していましたので、その点を追求することはいまのところ考えていません。

 

最近はドライブレコーダー、それも全方位型のものが増えていますね。そうですね。前方だけレコードしても、後方からあおられたとしても、使えませんね。リアカメラも駐車時点でしか使えないですし。

 

でもやはりあおり運転自体がなくなる、少なくとも減ることをみんなで考えていくことが大事ですね。

 

ところで最後に「あおり」という用語の意味をネットで調べたんですが、

<1 あおること。また、強い風にあおられて起こる動揺や衝撃。「突風の煽りで塀が倒れた」

ある物事に強く働く勢い。また、その及ぼす影響。余勢。「ストの煽りで客足が伸びない」

そそのかしたりおだてたりして、ある行為を起こさせること。「周りの煽りに乗る」>

 

とあり、最後の3が少し意味合いとして近いかなと思いつつ、やはりいずれも、あおり運転の「あおり」の定義に適合しませんね。

 

実はネットではそのほかに

<6 前を走る車両に、進路を譲るよう強要するため、極端に車間距離を詰めた運転。>とまさにあおり運転に即した意味がありました。おそらくこういった悪質なドライブが増えてきたことから造語として定着したのではないでしょうか。むろん法令用語でもありません。

 

「あおり焼き」とかは雰囲気があり、こういう言葉は普及するといいのですが、「あおり運転」は止めてもらいたいものです。

 

なお、ウィキペディアで、あおり運転に関係する罰条が書かれていますので、最後に引用しておきます。

 

<危険運転の一つに分類され、相手を事故・死傷などに追いやった場合は危険運転致死傷罪が適用され最長で20年以下の懲役(加重により最長30年以下)に処され、また運転免許は基礎点数45 - 62点により免許取消・欠格期間58年の行政処分を受ける可能性がある。>

 

<安全な車間距離を取らずに前車に接近する行為[1]は、道路交通法26条が禁止する車間距離不保持に該当する。>

<高速道路での車間距離不保持については、3か月以下の懲役または5万円以下の罰金が科され(同法11911号の4)、一般道での車間距離不保持については、5万円以下の罰金が科される(同法12012号)。

また、前者については、1万円、15千円または2万円の反則金が、後者については、6千円、8千円または1万円の反則金が課され(同法別表第2)、前者については、2点の基礎点数が、後者については、1点の基礎点数が加算される(同法施行令別表第2)。>

 

ということで、今日も又疲れてしまいましたので、30分で書き上げました。また明日。


補足

いろいろこの問題で書いてみたいことがあるのですが、書き出すと、ぽつぽつ漏れてしまいます。で、今日はたまたま、このブログのタイトルを見て思い出したので一言。

「あおり運転」については、明確な定義がない、造語だと書きました。で、現在適用されている危険運転致傷死罪や車間距離不保持違反は、この運転の問題性に必ずしも実態を反映したものとは言えないでしょう。昔、産廃・一廃の不法投棄事案で、なかなか廃棄物処理法を適用して的確に処罰できなかったのですが、それは抽象的な表現である「不法」の中身が詰められていなかったからです。

で、あおり運転の「あおり」を実態に応じて、定義して、新立法を用意するなり、運用で指針を設けるなどする必要を感じます。それは加害者になりうる人、被害者になりうる人、さらにはそのような運転に巻き込まれうる第三者の方にも必要なことではないかと思います

たとえば、車間距離不保持は、車両の前方・後方・左右両方向は当然ですね。その距離もある程度数値化が必要かもしれません。また、急に前に割り込んでくるというのも、具体的に示さないと判断が分かれるでしょう。また、ライト操作も含めて良いと思います。こういったあおり行為をいくつか具体的に取り上げ、その中で道交法違反、さらには危険運転罪の中身について、議論を深めることを期待したいと思います。