〈あらすじ〉
手のひら越しにウリに口づけしたジュナは、ウリを抱きしめた。
そして、その様子を見ていたドンジュと目が合ってしまう。
きびすを返し、走り去る弟。
ジュナはウリを抱いたまま、声を上げて泣いた。
「ウリ、どうしてこうなったかわからないんだ……」
ウリは、ジュナの背中をそっとたたいてやった。
ジュナは、その足でドンジュの家へ向かう。
「兄さんは酔ってるだろ」というドンジュに、「酔っていない」と言い張るジュナ。
「ポン・ウリは妹じゃないと言ったろ?俺はポン・ウリが好きなんだ」
「ポン・マル!」
「チャン・ジュナだ!ポン・マルじゃない。俺はチャン・ジュナ、おまえの兄だ!」
ジンチョルは、マルのモンタージュ写真を手に入れていた。
見れば見るほどジュナとよく似ている。
本当にジュナは、チャン博士の息子なのだろうか?
ジンチョルの心に芽生えた疑惑を、ジュナは笑って否定する。
「こういう時間を持つのはいいな、時々散歩をしよう」
ジンチョルはまだ疑いを持っているようだった。
スンチョルは、ウリがドンジュと会っていることを知って非難する。
ウギョンはお母さんの仇じゃなかったのか?
「悪いのは会長で、チャ・ドンジュは悪くないの」
ウリがドンジュに好意を持っていることを、スンチョルだってわかっている。
ただ、ウリの口からはっきり聞くことが怖いのだった。
ウリは凄腕販売員ミスクに呼ばれて、エナジーセルへやってきた。
入り口で、ジュナに会った。
「昨日は別に酔ってなかった。それと、二度と兄さんに似てるなんて言うな。
俺は君の兄さんじゃない」
ジュナは快活にそう言うと、ウリを連れて部屋へ入った。
ミスクと対立して不機嫌になっていたシネは、入ってきたウリに八つ当たり。
「あんたはなにしに来たのよ!さっさとばあさんのご飯でも作りなさいよ!」
ミスクの方も、ウリをかばってシネと対立する。
女同士の争いに割って入ったジュナはウリをかばい、声を荒げた。
シネに対しても、嫌悪感をあらわにする。
そんな状況を一度は無視したドンジュは、事態を収拾すべく、
ウリとジュナを食事に誘うのだった。
ミンスも一緒の昼食だが、なにかとウリを気遣うジュナの態度に、
ウリはいたたまれない。
ドンジュは終始不機嫌だし、ウリにも他人行儀だ。
「エナジーセルで働きますか?」
「ウリは断るよな?」
ジュナの保護者然とした態度が、ドンジュは気に入らない。
「俺のそばで働くのがイヤなのか?」
ジュナとドンジュがウリをめぐって火花を散らし、ウリもとうとう我慢できなくなった。
「こんなとこで食べたっておいしくない。帰ります!」
ウリをなだめて、ふたりは、テーブルを離れた。
「兄さんがウリを好きだといったのは本心だろ?俺が気持ちを出してもいいのか?」
「やりたければやれ。俺は構わない」
「そう?兄さんは構わない?
俺は兄さんがポン・ウリをいたわるのを見ると悔しいよ。
俺の気持ちを知っていながら、なぜだよ?ウリしか見えない?
弟の俺は目に入らないのか?」
「そうだな、考えてなかった。おまえのことを考えられずにすまなかった。
これからウリと会うときは、おまえも考えるな。俺のように」
ヒョンスクは、ドンジュに離婚の可能性を話した。
ジンチョルの相手はシネだが、ジュナには黙っていて欲しいと頼む。
彼にまで知られたら、自分が惨めになるから……。
ウリがハルモニのご飯を作って帰る時、エレベーターでジンチョルとすれ違った。
不審に思ったウリは、こっそり後戻りしてふたりの会話を聞いてしまう。
マルは、ジンチョルの息子だった。
ジンチョルは自分の息子を探し出して、ウギョンを譲ろうとしている。
そしてチャ・ドンジュを追い出すつもりなのだ。
ウリはショックを受け、これまでのジュナの態度を思い出した。
やっぱりチャン・ジュナは、ポン・マルだ。
モンタージュだってそっくりなんだもの。
ジュナ先生が、マル兄さんなんだ……。
涙が止まらなかった。
ウリはドンジュを呼び出した。
(チャン・ジュナがポン・マルよね?)
心に思うばかりで、口には出せない。
ウリはドンジュの顔をじっと見つめるだけ。
ドンジュはそんなウリを、クラブへ連れて行った。
大きな音にまぶしく光るライト。
「顔見るだけならここでけっこうだろ?」
ドンジュの顔を見ていると、ウリは泣きそうになる。
ウリはドンジュをダンスフロアに連れて降りた。
予想外にうまいウリに、ドンジュはたじたじだ。
「今夜は気絶するまで踊っちゃう」
ドンジュは、ただ黙ってたち、ウリを見つめている。
ウリは、ドンジュを抱きしめた。
「今からは、本当に何も言わないで」
ウリはドンジュに見えないようにつぶやく。
「チャ・ドンジュ、わたしが世界一悪いポン・ウリになっても憎まないでね」
ドンジュも、泣いているウリをぎゅっと抱きかえす。
(ポン・ウリ、今みたいにそばにいてくれ)
フロアでただ、抱き合うふたり。
翌日、ウリはジュナを呼び出した。
「二度もおごったんだから、借りをかえして」
ウリの言葉に、にっこりするジュナ。
食事の代わりに、バッグや洋服、靴を買ってもらうウリ。
ジュナはうれしそうに、いくらでもウリに買ってやるのだった。
「先生、あの時計をください」
「兄さんを忘れないんだろ?」
「だけどやっぱり忘れなくちゃ。人を見るたび兄さんに見えるもの。
先生、チャン・ジュナ先生、マル兄さんを、忘れます」
ウリは涙をためた瞳で、ジュナを見つめた。
(つづく)
ウリ~、ウリや~。
さぞかしショックだったことだろうね。
やっぱりジュナ先生がポン・マルだったんだね。
そんでしかもジンチョルとシネの実子だっただなんて~!
もうばあちゃんの言葉に泣けて泣けて。
ジンチョルは興奮して、自分の息子を探し出してウギョンを継がせるんだ~!と怒鳴る。
でもばあちゃんの言い分は違います。
おまえが父親だって?
マルがいなくなってから、自分は冷や飯を食べ続け、
温かい陰膳を備え続けているヨンギュを見ても、そんなことが言えるのかい?
おまえがマルに父親らしい愛情を注いだことが一度でもあったのか?
マルのことを考える時が、これまで一瞬だってあったのか?
おまえなんかが父親を名乗るなんて、おこがましいよ!
うおーん!その通りだよ~!
ジンチョルの頭にあるのは、結局欲望と憎しみだけなんだよ~!
ひどいよね?蛇蝎のような男だよね?
いっそへびやとかげに申し訳ないような悪人だよね?
ウリもそんな風に思ってあたまぐるぐるだったと思うのですが、
なぜにジュナ先生におねだりするのかはよくわかりません。
ウリらしくないじゃん?
「世界一悪いポン・ウリになる」ってどういうこと?
もしかしてふたりの男を手玉に取ろうって話か?
いや……そんなわけはないと思うが……。
ジュナ=マルってことを、隠し通すよ、知らないふりをするよ、ってことなのかなー。
あんなにマルを探しているお父さんにも内緒にするよってこと?
そりゃひどい、と思うけど、
それをドンジュに謝る理由がわかんない。
あんなことを言った理由はなんなのかな?
ウリのおねだりに相好を崩してめっちゃ嬉しそうなジュナが不憫。
ウリはドンジュのことが好きなんですよ……。
このおねだりは、ウリの計略?かもしれないんですよ……。
そして思ってもみなかったウリの「兄さんのことは忘れます」発言。
「兄さんのことは忘れろ」
「俺は君の兄さんじゃない」
ずっとそう言い続けていたのに、いざ「忘れます!」って言われると、
「え?ほんとにそれでいいの?」って感じ。
やっぱり気づいてほしかったんじゃないの?本音のとこでは。
本気で気づかれたくなかったら、できるだけ接触しないもん。
いやだからわたしの希望的観測なのかもしれないけどさ、
ウリを男として愛しているというのは、ジュナの感違いなんじゃないの?と。
妹への愛情を、女性への愛情と錯覚しているんじゃないの?と。
自分は生まれ変わったんだ、チャン・ジュナなんだ、と
自分にいいきかせるためにさ。
ああ、でもあの間接的なキスはなぁ……。
愛かなぁ……。
でも、ウリにお母さんみたいにぽんぽんされて泣いてるマルは
道に迷った子どもって感じなんだよなぁ……。
ウリがドンジュを大好きなのは間違いない。
彼の耳が聞こえないとわかってからのウリは、本当に優しいね。
ウリが知っているということをドンジュに知られないように、
すごく気をつかってフォローしてあげてる。
音楽が聞こえるかのように振る舞うドンジュを寂しそうに見る目が、優しい。
クラブのシーン、とっても好きです。
喧噪の中、ドンジュの頭の中は、ただ、無音なんだな、と思うと、
ウリとの抱擁の暖かさがすごく染みてくる。
聞こえない人のこと、やっぱり実感としてはよくわからない。
だってわたしたちが耳をふさいだときとはまるっきり違うわけでしょう?
静かな場所に行っても、「シーン」という音が聞こえるような気がする私たちとは、違うでしょう?
彼にとって、ウリの存在がどれほど癒やしになり、力になるのか。
特別なものでしょうね。
もちろん、ジュナにとってもウリは特別な存在だというのは間違いない。
人前でおおっぴらにウリの取り合いをするのはいただけないですけど。
最初はあんなに家族と会うことを警戒していたのに、
今じゃ率先してウリには会いたがってるなんて、馬鹿みたいですね。
あの用心はなんだったのか、と。
復讐だなんだといったって、目の前の愛にはかなわない。
人を恨み続けるって、すごくパワーのいることなんだよ……。
手のひら越しにウリに口づけしたジュナは、ウリを抱きしめた。
そして、その様子を見ていたドンジュと目が合ってしまう。
きびすを返し、走り去る弟。
ジュナはウリを抱いたまま、声を上げて泣いた。
「ウリ、どうしてこうなったかわからないんだ……」
ウリは、ジュナの背中をそっとたたいてやった。
ジュナは、その足でドンジュの家へ向かう。
「兄さんは酔ってるだろ」というドンジュに、「酔っていない」と言い張るジュナ。
「ポン・ウリは妹じゃないと言ったろ?俺はポン・ウリが好きなんだ」
「ポン・マル!」
「チャン・ジュナだ!ポン・マルじゃない。俺はチャン・ジュナ、おまえの兄だ!」
ジンチョルは、マルのモンタージュ写真を手に入れていた。
見れば見るほどジュナとよく似ている。
本当にジュナは、チャン博士の息子なのだろうか?
ジンチョルの心に芽生えた疑惑を、ジュナは笑って否定する。
「こういう時間を持つのはいいな、時々散歩をしよう」
ジンチョルはまだ疑いを持っているようだった。
スンチョルは、ウリがドンジュと会っていることを知って非難する。
ウギョンはお母さんの仇じゃなかったのか?
「悪いのは会長で、チャ・ドンジュは悪くないの」
ウリがドンジュに好意を持っていることを、スンチョルだってわかっている。
ただ、ウリの口からはっきり聞くことが怖いのだった。
ウリは凄腕販売員ミスクに呼ばれて、エナジーセルへやってきた。
入り口で、ジュナに会った。
「昨日は別に酔ってなかった。それと、二度と兄さんに似てるなんて言うな。
俺は君の兄さんじゃない」
ジュナは快活にそう言うと、ウリを連れて部屋へ入った。
ミスクと対立して不機嫌になっていたシネは、入ってきたウリに八つ当たり。
「あんたはなにしに来たのよ!さっさとばあさんのご飯でも作りなさいよ!」
ミスクの方も、ウリをかばってシネと対立する。
女同士の争いに割って入ったジュナはウリをかばい、声を荒げた。
シネに対しても、嫌悪感をあらわにする。
そんな状況を一度は無視したドンジュは、事態を収拾すべく、
ウリとジュナを食事に誘うのだった。
ミンスも一緒の昼食だが、なにかとウリを気遣うジュナの態度に、
ウリはいたたまれない。
ドンジュは終始不機嫌だし、ウリにも他人行儀だ。
「エナジーセルで働きますか?」
「ウリは断るよな?」
ジュナの保護者然とした態度が、ドンジュは気に入らない。
「俺のそばで働くのがイヤなのか?」
ジュナとドンジュがウリをめぐって火花を散らし、ウリもとうとう我慢できなくなった。
「こんなとこで食べたっておいしくない。帰ります!」
ウリをなだめて、ふたりは、テーブルを離れた。
「兄さんがウリを好きだといったのは本心だろ?俺が気持ちを出してもいいのか?」
「やりたければやれ。俺は構わない」
「そう?兄さんは構わない?
俺は兄さんがポン・ウリをいたわるのを見ると悔しいよ。
俺の気持ちを知っていながら、なぜだよ?ウリしか見えない?
弟の俺は目に入らないのか?」
「そうだな、考えてなかった。おまえのことを考えられずにすまなかった。
これからウリと会うときは、おまえも考えるな。俺のように」
ヒョンスクは、ドンジュに離婚の可能性を話した。
ジンチョルの相手はシネだが、ジュナには黙っていて欲しいと頼む。
彼にまで知られたら、自分が惨めになるから……。
ウリがハルモニのご飯を作って帰る時、エレベーターでジンチョルとすれ違った。
不審に思ったウリは、こっそり後戻りしてふたりの会話を聞いてしまう。
マルは、ジンチョルの息子だった。
ジンチョルは自分の息子を探し出して、ウギョンを譲ろうとしている。
そしてチャ・ドンジュを追い出すつもりなのだ。
ウリはショックを受け、これまでのジュナの態度を思い出した。
やっぱりチャン・ジュナは、ポン・マルだ。
モンタージュだってそっくりなんだもの。
ジュナ先生が、マル兄さんなんだ……。
涙が止まらなかった。
ウリはドンジュを呼び出した。
(チャン・ジュナがポン・マルよね?)
心に思うばかりで、口には出せない。
ウリはドンジュの顔をじっと見つめるだけ。
ドンジュはそんなウリを、クラブへ連れて行った。
大きな音にまぶしく光るライト。
「顔見るだけならここでけっこうだろ?」
ドンジュの顔を見ていると、ウリは泣きそうになる。
ウリはドンジュをダンスフロアに連れて降りた。
予想外にうまいウリに、ドンジュはたじたじだ。
「今夜は気絶するまで踊っちゃう」
ドンジュは、ただ黙ってたち、ウリを見つめている。
ウリは、ドンジュを抱きしめた。
「今からは、本当に何も言わないで」
ウリはドンジュに見えないようにつぶやく。
「チャ・ドンジュ、わたしが世界一悪いポン・ウリになっても憎まないでね」
ドンジュも、泣いているウリをぎゅっと抱きかえす。
(ポン・ウリ、今みたいにそばにいてくれ)
フロアでただ、抱き合うふたり。
翌日、ウリはジュナを呼び出した。
「二度もおごったんだから、借りをかえして」
ウリの言葉に、にっこりするジュナ。
食事の代わりに、バッグや洋服、靴を買ってもらうウリ。
ジュナはうれしそうに、いくらでもウリに買ってやるのだった。
「先生、あの時計をください」
「兄さんを忘れないんだろ?」
「だけどやっぱり忘れなくちゃ。人を見るたび兄さんに見えるもの。
先生、チャン・ジュナ先生、マル兄さんを、忘れます」
ウリは涙をためた瞳で、ジュナを見つめた。
(つづく)
ウリ~、ウリや~。
さぞかしショックだったことだろうね。
やっぱりジュナ先生がポン・マルだったんだね。
そんでしかもジンチョルとシネの実子だっただなんて~!
もうばあちゃんの言葉に泣けて泣けて。
ジンチョルは興奮して、自分の息子を探し出してウギョンを継がせるんだ~!と怒鳴る。
でもばあちゃんの言い分は違います。
おまえが父親だって?
マルがいなくなってから、自分は冷や飯を食べ続け、
温かい陰膳を備え続けているヨンギュを見ても、そんなことが言えるのかい?
おまえがマルに父親らしい愛情を注いだことが一度でもあったのか?
マルのことを考える時が、これまで一瞬だってあったのか?
おまえなんかが父親を名乗るなんて、おこがましいよ!
うおーん!その通りだよ~!
ジンチョルの頭にあるのは、結局欲望と憎しみだけなんだよ~!
ひどいよね?蛇蝎のような男だよね?
いっそへびやとかげに申し訳ないような悪人だよね?
ウリもそんな風に思ってあたまぐるぐるだったと思うのですが、
なぜにジュナ先生におねだりするのかはよくわかりません。
ウリらしくないじゃん?
「世界一悪いポン・ウリになる」ってどういうこと?
もしかしてふたりの男を手玉に取ろうって話か?
いや……そんなわけはないと思うが……。
ジュナ=マルってことを、隠し通すよ、知らないふりをするよ、ってことなのかなー。
あんなにマルを探しているお父さんにも内緒にするよってこと?
そりゃひどい、と思うけど、
それをドンジュに謝る理由がわかんない。
あんなことを言った理由はなんなのかな?
ウリのおねだりに相好を崩してめっちゃ嬉しそうなジュナが不憫。
ウリはドンジュのことが好きなんですよ……。
このおねだりは、ウリの計略?かもしれないんですよ……。
そして思ってもみなかったウリの「兄さんのことは忘れます」発言。
「兄さんのことは忘れろ」
「俺は君の兄さんじゃない」
ずっとそう言い続けていたのに、いざ「忘れます!」って言われると、
「え?ほんとにそれでいいの?」って感じ。
やっぱり気づいてほしかったんじゃないの?本音のとこでは。
本気で気づかれたくなかったら、できるだけ接触しないもん。
いやだからわたしの希望的観測なのかもしれないけどさ、
ウリを男として愛しているというのは、ジュナの感違いなんじゃないの?と。
妹への愛情を、女性への愛情と錯覚しているんじゃないの?と。
自分は生まれ変わったんだ、チャン・ジュナなんだ、と
自分にいいきかせるためにさ。
ああ、でもあの間接的なキスはなぁ……。
愛かなぁ……。
でも、ウリにお母さんみたいにぽんぽんされて泣いてるマルは
道に迷った子どもって感じなんだよなぁ……。
ウリがドンジュを大好きなのは間違いない。
彼の耳が聞こえないとわかってからのウリは、本当に優しいね。
ウリが知っているということをドンジュに知られないように、
すごく気をつかってフォローしてあげてる。
音楽が聞こえるかのように振る舞うドンジュを寂しそうに見る目が、優しい。
クラブのシーン、とっても好きです。
喧噪の中、ドンジュの頭の中は、ただ、無音なんだな、と思うと、
ウリとの抱擁の暖かさがすごく染みてくる。
聞こえない人のこと、やっぱり実感としてはよくわからない。
だってわたしたちが耳をふさいだときとはまるっきり違うわけでしょう?
静かな場所に行っても、「シーン」という音が聞こえるような気がする私たちとは、違うでしょう?
彼にとって、ウリの存在がどれほど癒やしになり、力になるのか。
特別なものでしょうね。
もちろん、ジュナにとってもウリは特別な存在だというのは間違いない。
人前でおおっぴらにウリの取り合いをするのはいただけないですけど。
最初はあんなに家族と会うことを警戒していたのに、
今じゃ率先してウリには会いたがってるなんて、馬鹿みたいですね。
あの用心はなんだったのか、と。
復讐だなんだといったって、目の前の愛にはかなわない。
人を恨み続けるって、すごくパワーのいることなんだよ……。
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