雑記帳(新居)

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ローランギャロス前半戦

2007-06-07 01:53:00 | テニス
結局上位8シード選手のうち7人までがベスト8に残るというがちがちの展開となった。
ドローの一番上を第1シード、一番下を第2シードとして見ると、おおむね上半分がタフドローで下に行くほどすかすか。かなり偏ったドローだったと思う。
1/8
エナンが難なく勝ち上がっている。

2/8
セレナが初戦こそ第1セットを落としたものの、こちらも順当に勝ち上がり。その初戦の相手、ピロンコバは、確かに粘っこくいやらしいテニスをする選手で、ランキング度外視でウィリアムス姉妹としては手こずりそうに見える相手ではある。

3/8
今シーズンの勢いから言えばヤンコビッチが飛び抜けている。しかし、3回戦でいきなりヴィーナス、4回戦はともかくも準々決勝でバイディソバと、嫌がらせとしか思えないきついドロー。準決勝でエナンと対戦する前にへとへと。
ヤンコビッチの快進撃は去年の今頃のペトロワを思い起こさせた。出場大会数が極端に多いハードワーカーであるところも似ている。特にヤンコビッチはこの1年で30大会出場、トップクラスの選手では類例のない多さだ。1回戦2回戦負けが珍しくない選手ならともかく、最近のヤンコビッチは決勝準決勝まで進むのが当たり前だ。
だからいきなり壊れたりしないか心配だったけれども、無事勝ち上がっている。

4/8
いきなりペトロワが1回戦で負けてしまったので、結局バイディソバが順当に勝ち上がることになった。

5/8
下半分はすかすかのドローという印象が強いものの、ここだけはやたらと激戦区。イバノビッチとハンチュコワがここに入った。
この激戦区を制して勝ち上がったのは、前哨戦のベルリンで優勝したイバノビッチである。
ハンチュコワが3回戦でMedina Garriguesに負けてしまったのは残念。イバノビッチもMedina Garriguesには手こずった(4回戦)ものの、この試合はイバノビッチのサーブが好調で、最速201km/hを記録し11本のエースをたたき込み、ねじ伏せた。以前からイバノビッチのサーブの威力はかなりのものと感じたけれども、200km/hオーバーとは予想以上だ。ウィリアムス姉妹並みである。

6/8
クズネツォワが問題なく勝ち上がり。ドローを見ても、クズネツォワの行く手を遮ると思われる選手は全くいなかった。

7/8
一番上位のシードでダウンしてしまったのがモーレズモ。3回戦でサファロバに負けた。ただし、今シーズンモーレズモは故障のため大会出場自体極端に少なく、前哨戦でも早いラウンドで負けが続いており、大会前から早期敗退は心配された。
それにしても兄貴、一体何回同じような負け方をするのか。勝って当たり前に見える状況を下手に作らないほうが、変なプレッシャーがかからなくていい、そのような気がしてならない。
サファロバを下したチャクベタゼがこの山を勝ち上がった。準々決勝、シャラポワとチャクベタゼの試合の放送があったが、「泣き顔から強さを発揮」と紹介された。やはりこれがチャクベタゼのトレードマークになってしまった。来日すれば人気が出そうなタイプだが東レには…来そうにない。

8/8
シャラポワが何とか勝ち上がった。
4回戦のシャラポワとシュナイダーの対戦はまさに死闘になった。最終セット9-7、両者激しくブレークしまくりながら、2ゲーム差がつくことは第15ゲームまで一度もなかった。
もうだめだと一体何度思ったことか、わからない。最終セットの第9,11,13ゲームと、シャラポワは立て続けにサーブを破られた。それを全て直後のゲームで破り返した。そうでなければシャラポワの敗退で試合が終わっている。第10,14ゲームにはシュナイダーにマッチポイントさえあった。
第15ゲーム、微妙な場面が何度かあってシャラポワがようやくキープ。しかしその直後の16ゲームは40-15となり、シュナイダーもキープかと思われた。しかしこのゲームもシャラポワの粘りが出る。ここからシャラポワが4ポイントを連取して一気に試合を決めてしまった。
2月の東レPPO以降、シャラポワは肩の具合が悪いようで、この大会でもそれが時折ぶり返すらしく突然サーブが崩れる場面がある。この試合も第3セット後半にそれがきてしまった。


ディメンティエワは3回戦でバルトリにストレートで負けてしまった。サーブ4本に1本がダブルフォルトなのだから試合になるはずもない。今シーズンの状況からして、もう一つ勝ち上がったとしてもヤンコビッチの相手にはなりそうになかったから、あまり痛くはないが。
今シーズンは負傷でしばらく戦線を離脱しており、非常に苦しい戦いになりそうだ。デメの大きな勲章は、2000年以降とぎれていないツアー最終戦連続出場だが、これもどうやら今シーズンは絶望に近い。