大切なパートナーからかけられる言葉に、ふと心が揺れることがあります。
傷ついたり、怒りが込み上げたり、逆に深く安心したり、涙が出るほど救われたりすることもあります。
そんなとき、私はいつも考えます。
「この言葉は、本当は私が私自身に言ってあげたかったことなのではないか?」と。
パートナーの言葉や態度に敏感になってしまうのは、それが単なる「他人の言葉」ではなく、自分の内側を映し出しているからなのかもしれません。そう思うようになってから、私はずいぶん生きやすくなりました。
たとえば、厳しい言葉をぶつけられて苦しくなったとき、本当はその言葉を自分に言い聞かせる必要があったのかもしれません。
「もっとしっかりしなくちゃ」
「そんな甘えた考えじゃダメだ」
そんな言葉を、自分の奥底で求めていたからこそ、相手を通して聞かされるのだとしたら…。
逆に、思いがけず優しい言葉をかけられて涙が出そうになるとき、それもまた、ずっと自分にかけてあげたかった言葉なのかもしれません。
「よく頑張ってるね」
「無理しなくていいよ」
「あなたはそのままで価値がある」
本当は、自分で自分を癒してあげたかったのに、それができず、パートナーの口からようやく聞くことになったのかもしれません。
潜在意識というのは、本当に不思議でおもしろいものです。
私たちは決して自分の姿を直接見ることはできません。
鏡がなければ、自分がどんな顔をしているのかわからないように、心の奥底にある本当の思いや願いもまた、誰かを通してしか気づくことができないのではないでしょうか。
そう考えると、パートナーは私にとって、ただの「人生の伴侶」ではなく、「私の潜在意識を映し出す鏡」なのかもしれません。
ときに優しく、ときに厳しく、私の内側を見せてくれる存在。
だからこそ、私は彼の言葉や態度に心を揺さぶられるのだと思います。
もし、パートナーの言葉に傷ついたとき、あるいは逆に心が温かくなったとき、その言葉を「相手からのもの」としてだけではなく、「自分が自分に伝えたかったメッセージ」として受け取ってみたらどうでしょうか?
きっと、もっと深く自分を知ることができるはずです。
もっと穏やかに、もっとあたたかく、パートナーとの関係を感じられるようになるでしょう。
そして何より、自分自身のことを、今より少しだけ優しく抱きしめられるようになるかもしれません。