カサンドラ症候群になると、視野が狭窄する為、目の前のパワーを奪う人にしか視点がいかなくなります。
世の中にはたくさんの人が存在し、自分をサポートしてくれる人もいるのに、その存在に意識を向けることができなくなっていきます。いくら、助け舟を出しても拒否したり、助け舟を出す人の事を、批判したりする場合もよくあります。
では、何故、カサンドラの人は、そこまでパワーを奪う人に執着するのか、元カサンドラ症候群で、何年も苦しんできた自分自身を振り返り感じるのは2点あります。
一つは、相手を美化してみてしまうこと、二つはその相手といることで受け取るメリットがたくさんあること。
相手を美化するのは、私たちは元々光の存在だから、いつか、変わってくれるんじゃないか、わかってくれるんじゃないかという思いが拭いきれず、相手からのパワハラ、モラハラにも、耐えてしまいます。
これは、スピリチュアルな事に興味があったりする人に顕著な傾向です。
「自分が変われば相手は変わる」「相手は自分の鏡である」これは、事実ではあるのですが、この解釈が、行き過ぎていることが多いのです。
二番目の、この相手といる事で、受け取るメリットについてですが、これはかなり無意識になりますが、私の場合は、「こんなモラハラ、パワハラの相手といることができるのは、私ぐらいかもしれない」という、歪んだ自尊心でした。
周りから、「こんな人と早く別れてしまいなさい」とか、「あなたぐらいだわ、我慢できるのは!」と言われれば言われる程、そこから抜け出せなくなっていました。
幼い時の生育歴の中で、劣等感が強い人程、耐えている自分を美化し、周りから認められることでしか、自分を保つことができなくなってしまう場合がよくあります。
そんな時に、本人と深く話さず、周りがカウンセリングを進めたり、そこから無理やり抜けださせようとすることは、逆効果になったりします。
DVの人から身を守る為に、シェルターに入った人が、周りの反対を押し切って、元のヤサに戻ろうとする心理もこの2つがあるのかもしれません。
自尊心を保つ為に、破壊的な人を必要とする、この心理はおそらく、体験しなければ理解不能かもしれません。
次回、さらに詳しく書いていきます。