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オオチドメ・1~花

 “よこやまの道”に咲く「オオチドメ(大血止)」。ウコギ科(←チドメグサ科・セリ科)チドメグサ属の多年草で、チドメグサよりも花柄が長く花序は葉の上に出る。花弁は5枚で長さは1~2ミリ。雄蕊は5本ある。
 さて植物分類だが、大場秀章編著『植物分類表』(アボック社:2009年初版)と米倉浩司著『新維管束植物分類表』(北隆館:2019年初版)では、ツボクサ属はセリ科、チドメグサ属はウコギ科に分類されているが、伊藤元己・井鷲裕司著『新しい植物分類体系 APGでみる日本の植物』(文一総合出版:2018年初版)ではツボクサ属とチドメグサ属はともにセリ科からウコギ科に移されたと記述されている。どちらが正しいのか素人の私には判断できず、ここではとりあえずウコギ科としておく。
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ムクノキ・2~アサ科

 松木えのき公園で見られる「ムクノキ(椋木)」。アサ科(←ニレ科)ムクノキ属の落葉高木で春に目立たない小さな花を咲かせ、秋に果実が稔る。写真は若い果実で直径は1センチほど。この後、黒紫色に熟して甘くて美味しい。ムクノキの葉には珪酸が含まれており、昔は家具や象牙などの表面研磨のために、サンドペーパーのように使われていた。ムクドリはこのムクノキの実を好んで食べることから名付けられたと言われているが、ムクノキは“磨く(=むく)”から来ているとも言われている。
 さて従来の植物分類でのニレ科はムクノキやエノキが含まれるエノキ亜科と、ニレ属やケヤキ属が含まれるニレ亜科に分けられていた。新エングラー体系ではクワ科に含まれていたアサ属とカラハナソウ属は、クロンキスト体系では独立したアサ科とされた。APG体系では、その旧アサ科と旧エノキ亜科をまとめてアサ科とし、旧ニレ亜科の植物はニレ科となっている。
(伊藤元己・井鷺裕司著『新しい植物分類体系 APGでみる日本の植物』より一部引用)
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