奥高尾“もみじ平南巻き道”で色付いた「ヌルデ(白膠木)」。ウルシ科ヌルデ属の落葉小高木で葉軸に見える翼が特徴。標高約100メートルの多摩ニュータウン界隈ではヌルデは中途半端にしか紅くならないが、ここは標高約600メートルで綺麗な紅葉を見せていた。
下柚木郷戸緑地で蔓を伸ばしている「スイカズラ(吸葛)」。スイカズラ科スイカズラ属のつる性常緑木本で、冬の厳冬期には葉を丸めて寒さを耐え忍んでいる。写真は若い果実で直径5~6ミリ。表面にはスイカやウリのような模様が見えるが、この後、黒く熟す。
奈良ばい谷戸の山道で枯れ木に発生していた小さなキノコ。これはモエギタケ科クリタケ属の「ニガクリタケ(苦栗茸)」の幼菌だろう。傘の直径は1~1.5センチ。成長すると2~5センチになるようだ。ごく普通に見られるキノコで、柄の基部から束になって生える“束生”も特徴のひとつ。食用されるクリタケに似ていて苦みがあることから名付けられているが、毒性が強く誤食すると激しい腹痛、嘔吐、下痢などを引き起こし、最悪の場合は死に至るので決して食べてはいけない。