#photobybozzo

沖縄→東京→竹野と流転する、bozzoの日々。

光と影を併せ持つ楽曲

2007-07-03 | MUSIC
「Estrada Branca」と「This Happy Madness」
実は同じAntonio Calros Jobimの楽曲である。

原曲が「Estrada Branca(白い道)」。

月明かりの下で、色を失った「白い道」を
独りトボトボと歩く様は、なんとも切ない情景。
彼女をひとり置き去りにしてきたことへの哀しさが
全旋律からにじみ出てくる。

英訳が「This Happy Madness(幸せの狂気)」。

こちらは一転、恋をしてしまった心の動きを
「狂気」として表現している。
同じ楽曲、同じ旋律で、ここまで捉えるイメージが異なるのもめずらしい。
しかし、そのリリックは、同じように切ない。

まったく違う顔を持った同じ楽曲だが、
夏になると、自然とこの旋律が心に響く。

片や「白い月」、片や「十月の歓喜」の中で、
「悲しく月を見上げ」、「荒れ林をスキップしながら駆け抜けている」。
一方は「死にたい気持ちを抱かえたまま」、一方は「この幸せな狂気をなんと呼ぼう」とはしゃいでいる。

生と死の相反する状況が、同じ旋律でつながっている。

このことが、この楽曲をますます魅力的なモノにしている。
まさに「人生万事塞翁が馬」。
さらには「Looking for the Silver Lining」そのもの。
この表裏一体の関係が、人生だ。




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