君を夢見たことはない
Eu nunca sonhei com você
今まで映画を観た事がない
Nunca fui ao cinema
サンバは好きじゃないし イパネマには行かない
Não gosto de samba não vou a Ipanema
雨降りは好きじゃないし 太陽も気にいらない
Não gosto de chuva nem gosto de sol
君に電話したことはないし 僕の知るかぎりでは試したことがない
E quando eu lhe telefonei, desliguei foi engano
わざわざ恋なんて愚かなこと
O seu nome não sei
しようと思ったこともない
Esquecí no piano as bobagens de amor
誰かが君に告げるようにはね
Que eu iria dizer, não ... Lígia Lígia
穏やかな昼下がり
Eu nunca quis tê-la ao meu lado
手を繋ぎ君と出掛ける
Num fim de semana
コパカバーナのバーで冷えたビールを
Um chopp gelado em Copacabana
レブロンまで海辺を歩く
Andar pela praia até o Leblon
僕は夢中になったことはない これまでも
E quando eu me apaixonei
君と結婚するかもしれないなんて
Não passou de ilusão, o seu nome rasguei
避けられない問題として 僕はひどい痛みに苛まれることになるだろう
Fiz um samba canção das mentiras de amor
最後に君を失うから
Que aprendí com você É ... Lígia Lígia
僕は苦しむことになる
最後に君を失う酷い痛みに
Lyric by Chico Buarque
【YouTube】Ligia / Tom Jobim
●
2月6日、土曜日。
肌寒くも陽光が心地よく差し込む朝。
昨日は東京ビッグサイトで展示会撤去のバイト。
ここは冷凍庫か…と思うような、凍てつく潮風が吹きすさぶ。
カラダの芯まで冷たくなって、
ひもじい気持ちで新木場の駅から自転車で帰る。
夜中の明治通り、静まりかえった夢の島の倉庫地帯。
凍えた不惑のオトコの背中に、追い討ちの夜風の洗礼。
…世間は容赦ない。
せめて心だけでもあったまろうと
ipodでお気に入りのトランペッター五十嵐一生を聴く。
●
流れてきたのは「LIGIA」。
アントニオ・カルロス・ジョビン+シコ・ブアルキの名曲。
シーンとした国道で、ボクの耳からミュートの音が漏れる。
♪穏やかな昼下がり 手を繋ぎ君と出掛ける
コパカバーナのバーで冷えたビールを レブロンまで海辺を歩く
頭の中にブラジルの陽差しが差し込んでくる…。
南国の甘い旋律、君との恋…。そよ風に揺れる椰子の木。
片手にはビールの小瓶…甘い香りがただようビーチで、
手をつないで、そぞろ歩き。
「…あああ、そうだった。」
寒空の下で、南国の記憶をひもとく。
イギリス人の友だちは今頃、
ブラジルの光の中、
カポエイラのリズムに身体を撓らせているだろう。
…トロっと、涙が心の中であふれる。
違和感とか異和感とか、言葉を紡いで
いろいろ考えをまとめようとしていたけど、
そうなんだよ、この充足の時…。
太陽に溶け込むような、地球との一体感。
音楽の旋律ひとつで、こんなにも呼応しあえる。
…ああ、がんばろう…。
この一瞬の至福のときを求めて、
ボクは呼吸し、生きている。
Jobim、すばらしいよ、あなたは。
Eu nunca sonhei com você
今まで映画を観た事がない
Nunca fui ao cinema
サンバは好きじゃないし イパネマには行かない
Não gosto de samba não vou a Ipanema
雨降りは好きじゃないし 太陽も気にいらない
Não gosto de chuva nem gosto de sol
君に電話したことはないし 僕の知るかぎりでは試したことがない
E quando eu lhe telefonei, desliguei foi engano
わざわざ恋なんて愚かなこと
O seu nome não sei
しようと思ったこともない
Esquecí no piano as bobagens de amor
誰かが君に告げるようにはね
Que eu iria dizer, não ... Lígia Lígia
穏やかな昼下がり
Eu nunca quis tê-la ao meu lado
手を繋ぎ君と出掛ける
Num fim de semana
コパカバーナのバーで冷えたビールを
Um chopp gelado em Copacabana
レブロンまで海辺を歩く
Andar pela praia até o Leblon
僕は夢中になったことはない これまでも
E quando eu me apaixonei
君と結婚するかもしれないなんて
Não passou de ilusão, o seu nome rasguei
避けられない問題として 僕はひどい痛みに苛まれることになるだろう
Fiz um samba canção das mentiras de amor
最後に君を失うから
Que aprendí com você É ... Lígia Lígia
僕は苦しむことになる
最後に君を失う酷い痛みに
Lyric by Chico Buarque
【YouTube】Ligia / Tom Jobim
●
2月6日、土曜日。
肌寒くも陽光が心地よく差し込む朝。
昨日は東京ビッグサイトで展示会撤去のバイト。
ここは冷凍庫か…と思うような、凍てつく潮風が吹きすさぶ。
カラダの芯まで冷たくなって、
ひもじい気持ちで新木場の駅から自転車で帰る。
夜中の明治通り、静まりかえった夢の島の倉庫地帯。
凍えた不惑のオトコの背中に、追い討ちの夜風の洗礼。
…世間は容赦ない。
せめて心だけでもあったまろうと
ipodでお気に入りのトランペッター五十嵐一生を聴く。
●
流れてきたのは「LIGIA」。
アントニオ・カルロス・ジョビン+シコ・ブアルキの名曲。
シーンとした国道で、ボクの耳からミュートの音が漏れる。
♪穏やかな昼下がり 手を繋ぎ君と出掛ける
コパカバーナのバーで冷えたビールを レブロンまで海辺を歩く
頭の中にブラジルの陽差しが差し込んでくる…。
南国の甘い旋律、君との恋…。そよ風に揺れる椰子の木。
片手にはビールの小瓶…甘い香りがただようビーチで、
手をつないで、そぞろ歩き。
「…あああ、そうだった。」
寒空の下で、南国の記憶をひもとく。
イギリス人の友だちは今頃、
ブラジルの光の中、
カポエイラのリズムに身体を撓らせているだろう。
…トロっと、涙が心の中であふれる。
違和感とか異和感とか、言葉を紡いで
いろいろ考えをまとめようとしていたけど、
そうなんだよ、この充足の時…。
太陽に溶け込むような、地球との一体感。
音楽の旋律ひとつで、こんなにも呼応しあえる。
…ああ、がんばろう…。
この一瞬の至福のときを求めて、
ボクは呼吸し、生きている。
Jobim、すばらしいよ、あなたは。