参考図書は資料として素晴らしくかなりの軒数が記載されているが廻ったのは半分を少し超えたところ
今後、機会をもち追加していきます。
*参考図書「小樽 蔵めぐり イラスト帖」2017年6月16日発行
*一般住宅の名前・住所は略で 地図は載せません
「グリル銀鱗荘(旧猪俣家廊家)」
桜1丁目1-13
1900(明治33)年建築
木造平屋一部2階建て
*小樽市指定歴史的建造物第75号
「廊家」とはニシンの保存や漁網などを収納する倉庫のこと。
正面からは立派な和風建築で邸宅としか見えない。
猪俣家は余市でニシンやサケ漁、海産商、廻船問屋を経営した親方。
隣接してある「銀鱗荘」とともに余市から移設したものだ。
現在は食堂としてランチ~ディナーと利用が出来る。
訪問時は紅葉があり建物が一層映えた。
2020年10月撮影
「田中酒造「亀甲蔵」3号棟(旧岡崎倉庫3号棟)」
信香町2-2
1906(明治39)年建築
木骨石造平屋
*小樽市指定歴史的建造物第64号
田中酒造の倉庫は豪商のO氏が建てた倉庫で、O氏の住宅にある蔵は以前にも紹介した。
ここの倉庫は3棟あり醸造工場になっている
観光バスも停まれる広い駐車場に売店と工場の見学コースがある
どちらかというと倉庫そのものより日本酒の方に興味が湧きそうだ。
2020年10月撮影
「高橋家倉庫」
有幌2-6.7
1904(明治37)年~建築
木骨石造平屋
有幌町は臨港線と小樽港に挟まれた東西の細い小さな街だが
いくつかの倉庫が固まって建っている。
高橋家倉庫もその一つであり以前は穀物・倉庫業などで成功した一族だ
この倉庫は2棟が合体したもので撮影漏れだが反対側の車道から合体箇所が良くわかる
現在は車関係の会社が利用しているようだ。
2021年12月撮影
「深川硝子工芸倉庫」
有幌町2-3
1905(明治38)年建築
木骨石造2階建て
以前は有幌町の臨港線沿いに他にも大きな倉庫がいくつかあったが
今はすべて取り壊された。
この倉庫は取り壊しを免れた数少ない倉庫だそうだ
2003年に深川硝子工芸が取得し倉庫として活用している。
向かいにある「x」マーク付きの倉庫も深川硝子工芸が活用している。
2021年12月撮影
「海陽亭蔵(旧魁陽亭蔵)」
住吉町4-7
1896(明治29)年建築
土蔵漆喰造り平屋
蔵のある海陽亭(旧魁陽亭)は小樽を代表する料亭であった。
古くは明治時代に日露国境画定会議後の祝宴から昭和の石原裕次郎も利用した
現在は閉業している。
敷地内には入れず蔵は臨港線から下から見上げるしかない
それも草葉の少ない季節に限られる
白壁は漆喰のようだが、いつか海陽亭の見学ができるようになれば訪ねたい。
2021年12月撮影
「水上獣医科病院蔵」
住吉町5-3
(不明)年建築
木骨石造2階建て
すぐ近くに海陽亭蔵、I氏邸蔵があり南小樽駅がある問屋街にあります。
以前は病院の看板があったが現在は外されており閉院したようですね
倉庫は以前は大型犬の病室として使用されていたそうだ
小型で可愛らしい蔵である。
2021年12月撮影
「I氏邸蔵」
住吉町4
1906(明治39)年建築
木骨石造2階建て
*小樽市指定歴史的建造物第26号
住吉町の高台から小樽港を望む位置にI氏邸がある
住宅自体が歴史的建物であり蔵は門の手前横にある
門から住宅は主玄関が見える程度だが蔵はよく見える
小樽天狗山の軟石を使用しているようだ。
I氏は倉庫業を中心に財を成した方で、この場所に家を構えるのが理解できる。
2020年9月撮影
「釣具屋シーボート蔵(旧作左部商店蔵)」
住吉町15-3
(明治初期)年建築
土蔵漆喰押縁下見張り
*小樽市指定歴史的建造物第43号
明治初期の蔵であるが、綺麗に復元された好例であろう
旧商店は米穀、日用品で使用していた
特に唐草の模様が美しい
現シーボートは釣り具の製作場に使用している
シーボートの店舗は臨港線に面しており
この店舗も歴史が感じられる建物だ。
2020年9月撮影
「M氏邸蔵(旧M商店蔵)」
住吉町7
1903(明治36)年建築
木骨石造2階建て
住吉町には商店や個人宅規模の蔵が多いように感じる
やはり町として卸問屋街として栄えていた故だろう。
M氏商店は1903(明治36)年の創業。
荒物雑貨、呉服、畳材料を扱っていたそうだ。
商売は閉業したが、石蔵は立派に残っている。
2021年12月撮影
「H氏邸蔵」
若松1丁目
(明治中期)年建築
木骨石造2階建て
こちらもM氏蔵と同じように南小樽駅近くで住宅と一緒にある蔵である
通りに面しているので目立つ蔵だ。
特に出窓風の窓を正面に見る姿は歴史ときちんとした管理を思わせる。
昔からの建物が少なくなってきている地で貴重な蔵だと思う。
2020年12月撮影