空知の美唄市に行って来ました
美唄市は空知の中心部にあり国道12号線とJR函館本線を中心に
東西に広がる町です。
地形は東が山、西が平野になり炭鉱遺産などの殆どは国道、JRの東側になる。
人口は北海道の「市」全35市の中で26位で
ちなみに30位から35位まですべて空知地区の町
それはこれらの地区は炭鉱によって開発され、栄え
炭鉱が閉山になれば人も居なくなるから
人が居なくなれば空家が増え廃墟になる
美唄市でも廃墟が多く、今回の探訪もそういうものが多くなった
しかしレトロものとして魅力があるものが多いのも事実。
時間がかかりそうなので順に紹介して行きます。
①「旧三菱美唄炭鉱 竪抗巻揚櫓」 道央の建築探訪139
所在地:美唄市東美唄町一ノ沢 炭鉱メモリアル森林公園内
建設年:大正13(1923)年
閉山:昭和47(1972)年
指定:平成19年11月に経済産業省が指定する「近代化産業遺産」に選定
竪抗巻揚櫓とは石炭を運び出すのに用いた立坑巻き上げ機で
2基の竪抗巻揚櫓が綺麗に塗装されて立っているので道路からも目立つ
最もこの先は美唄ダムで通行止めになっており
工事関係者かダムカードが欲しい人以外は中々行かないであろう。
公園内は駐車場も広く見学がしやすい
ただ熊が出るようなので単独での見学は時間等に注意を
櫓(やぐら)は道内で2番目に古い立坑で閉山まで使われた
櫓高20m・深度約170m、上風坑(上流側:排気/人員)と、
下風坑(下流側:入気/石炭・資材・ズリ)の2本からなりたっていたとのこと。
立坑廻りは様々な施設があったようで、当時を知っている人からすると現在の状況はまるで別の場所にいるようだろう。
②「旧三菱美唄炭鉱 原炭ポケット」
所在地:美唄市東美唄町一ノ沢 炭鉱メモリアル森林公園内
建設年:大正14(1924)年
閉山:昭和47(1972)年
指定:平成19年11月に経済産業省が指定する「近代化産業遺産」に選定
公園駐車場から歩いていくと最初にコンクリートの壁が立ちはだかるように見えるのが
原炭ポケット。
原炭ポケットとは炭鉱から採掘したばかりの不純物が含まれた石炭を
精炭するまでの間一時的に保存する施設である。
昔の写真では上部に上屋があったので上部だけ取り壊したようだ
中々見ることがない施設だけに内部から外を見てみたいものだ。
また公園内にある彫刻作品は美唄出身の彫刻家、安田侃氏の作品である。
③「旧三菱美唄炭鉱 開閉所」
所在地:美唄市東美唄町一ノ沢 炭鉱メモリアル森林公園内
建設年:大正14(1924)年
閉山:昭和47(1972)年
立坑の横にある小型の施設でコンクリートの廃墟感が逆にいい感じに見える
開閉所は電気の開閉のことで、入・切をこちらでしていたみたいだ
炭鉱は専用の変電所が必要なくらい電力を使用するので電気関係の施設は重要であろう
建物の上部に電線があったと思われる穴がある
公園は10月までの開放なので、冬支度のため開閉所は入れなくなっていた
(ただ中には安田氏の彫刻が1つ置いてあるだけのよう)
公園自体が11月からどうなるかは不明だが駐車場は閉鎖されると思う
来年は5月から。
2021年11月撮影
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