日大豊山水泳部 活動日誌

インターハイでの総合優勝を目指して、日々練習に励んでいます。

教えその52 「叱り方」

2015-05-24 04:43:34 | Weblog

ほめることに「こつ」があったように叱り方の「こつ」も教わりました。

その出来事だけについて、端的に叱ることです。

そして叱った後はフォローをすることです。

いけない叱り方は、その出来事以外にもああいうことがあった、こういうこともあったなど過去のことを掘り返すことです。

また、以前にも注意したのにとか、長い期間にわたっていつまでも叱ったことを引きずることも「男」らしくありません。

一度叱ったら、もうそれで終わりにすべきです。

何か問題があってもたいていのことは大した問題ではありません。

一度叱れば済む話です。

そして、叱った後のフォローが大切です。

そのフォローは叱った本人がしなくても、第三者でもよいと思います。

なぜ叱られたかという理由をはっきりとさせなくてはなりません。

近年、理由をきちんと説明しなければ、なぜ叱られているのか理解できない生徒が多いです。

私たちの時代には当然であったことが、今は説明をしなければ伝わらなくなっています。

昔は悪いことをする場合でも、それが悪いことだという認識があってしていたので叱れば済む話でしたが、今は自分のしていることが悪いことであるということから説明しなければなりません。

叱ることで一番多いのは、他人に迷惑をかけた場合です。

自分のしている行動がなぜ他人にとって迷惑なのかを説明しなくてはならない時代です。

「個」が重視されてきたため、「集団」の意識が明らかに低下しているようです。

叱り方はどのようなものでもよいと思いますが、当然のことながら昔と今では大きな違いがあります。

説明するのに時間はかかりますが、根気よく繰り返し説明しなければなりません。

近年、問題のあるような悪いことをする生徒は大幅に減少していますが、他人の気持ちを理解することが苦手な生徒が多いようです。

青少年期が延長しており、大人の仲間入りをするのは徐々に伸びてきています。

叱り方は時代の流れとともに変化していますが、端的に叱り、フォローするということをこれからも根気よく続けていきます。

竹村知洋

 

 

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教えその51 「ほめて育てる」

2015-05-23 06:30:12 | Weblog

誰でもほめられればうれしいものです。

ほめられるということは良いところを認められているということですし、指導者側もそれだけ生徒の様子をよく見ていなければなりません。

この教えは私たちが日々の実践のなかで不得手としている教えの一つかもしれません。

どうしても欠点ばかりに目が向いてしまい、そこを注意したくなります。

良いところをあえてほめるということは、注意をすることに比べると少なくなってしまうものです。

ほめるというのは簡単そうなことですが、注意をすることよりも難しいものです。

前にも経験していることなのですが、全員の前で一人の生徒をほめていたらほめられなかった生徒がひがんでしまったり、励ますつもりでほめていたらお世辞のように受け取られてしまったこともありました。

うれしくないほめられ方をした場合にはそのことが逆効果になったり、他の生徒の気持ちも考えなければならない場合もあり、ほめることもお互いの信頼関係があってはじめて効果的なものとなります。

最近は先生とコミュニケーションを取りたいと考える選手が増えています。

生徒が直接先生と話をすることは難しいと思いますので、ほめることでコミュニケーションを図るきっかけにもなります。

そのためには日頃から生徒の表情や態度などの様子をよく観察することが必要です。

今までもそれを見逃していたばかりにコミュニケーションをとることが遅れ、問題の解決に時間がかかってしまったことがありました。

生徒の様子をよく見ることでほめる部分も探せるものだと思います。

ほめることはその人の良いところを認めることであって、自分の良さが認められるのは大人でもうれしいものです。

それが自信となり、次への努力にもつながります。

ほめることの「こつ」として教わったことは、第三者の立場を利用することです。

直接ほめることも大切ですが、第三者にその人の好さを伝えたり、第三者の立場でその人をほめてあげることで、よりほめることが効果的になるということです。

「あの先生がこんなことをほめていたぞ」ということを生徒に話すと、皆驚いたように嬉しそうな顔をします。

自分の知らないところでほめてくれていた、ということを知るとほめてくれた人に対する見方も変わるものです。

それとは逆に最悪なことは、第三者に対してある人物の批判をすることです。

それが本人に伝わったら、その人はどう思うでしょうか。

第三者に対してほめることはいくらしてもよいと思いますが、批判する時は気をつけなければなりません。

これからもこの教えを忘れることなく、ほめることをたくさん見つけたいと考えています。

竹村知洋

 

 

 

 

 

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教えその50 「栄養の重要性」

2015-05-22 04:44:27 | Weblog

トレーニングと同じく競泳選手として重要な要素が栄養に関することです。

「たくさん食べる」の教えでもお伝えしたように、まずはたくさん食べることです。

「たくさん」というのは3食をしっかり食べることは当然として、それ以外に補食とサプリメントで栄養を補うことが必要となります。

補食を入れて、一日に5.6食摂ることが理想です。

豊山水泳部では寮生活をしている選手を中心にして、吉田コーチが毎日のように練習前後に補食が摂れるように手作りのおにぎりを用意しています。

競泳選手にとって、食べ過ぎてダメだということはありません。

食べられるのであれば、限界まで食べるべきです。

強化練習をしている時期に太るということはまずありません。

たくさん食べるといっても何でもよいというわけではなく、栄養のバランスを考えたものがよいのは当然のことです。

バランスの内容については別の機会にお伝えしたいと思いますが、どれほどバランスが取れた食事をたくさん食べてもそれだけで十分ということはまずありません。

血液検査をすればわかることですが、ほとんどの選手がタンパク質と鉄分が不足しています。

それを補うことができるのはサプリメントです。

豊山水泳部では20年以上前から栄養に関して、分子栄養学研究所と協力して取り組んでいます。

私も栄養に関してたくさんのことを学習させていただきました。

サプリメントに関しても何でもよいというわけではなく、やはり質の良いものを推奨しています。

例えば同じプロテインや鉄分でも体内への吸収の違いがあります。

質の良くない製品もありますので、同じ量を飲んでいても結果に差が出るわけです。

まずはしっかりと食事を摂ること、おにぎりやパンなどの補食を用意すること、そしてサプリメントで補うことが必要です。

朝起きて食欲がないからという理由で朝食を食べないで学校に来ているという生徒は、それだけでも競泳選手として失格です。

食べるということは練習の一つであるという認識を持つことが必要です。

その認識は栄養と人体に関する知識を学ぶことでさらに強くなります。

竹村知識

 

 

 

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教えその49 「陸上トレーニングの重要性」

2015-05-21 04:42:51 | Weblog

陸上でのトレーニングは、水泳での練習と同様に重要なものです。

豊山水泳部では週に2回~3回のウェイトトレーニングを中心に陸上トレーニングを行っています。

最近ではTRXを取り入れ、体幹を中心とした補強運動も行っています。

ウェイトトレーニングは筋肉を太くし、パワーをつけるのに最適です。

スクワットやベンチプレスを中心とした大筋群を鍛える種目を軸にして全身をトレーニングします。

パワーとは、筋力×スピードです。

筋力は筋肉の太さに比例します。

つまり筋肉が太ければパワーが増加するわけです。

また、太いほうがよい個所は体幹と体幹に近い部分です。

腹筋や下背部などの体幹や肩、大腿が太く、手先や足先は細いほうが強い力を発揮することができます。

同じ量の水をホースから出す場合、水を出す口を小さくしたほうが勢いよく水が出るのと同じ理由です。

高校生時代からウェイトトレーニングを取り入れることは青少年の成長を考えても最適です。

ウェイトトレーニングは筋肉だけではなく、骨にも刺激を与えるため身長を伸ばすことにも有効です。

もちろん、そのトレーニングに見合う栄養を摂取することが不可欠です。

なかでもタンパク質は骨や筋肉をつくる最も大切な栄養素となります。

全身持久力を水泳で鍛え、筋持久力とパワーをウェイトトレーニングで鍛えることでよりよいパフォーマンスにつなげることができます。

筋肉は太いだけではなく、柔らかさを兼ね備えることでより良い質を保つことができます。

柔らかい筋肉は可動域を広げ、故障を予防することにも有効です。

イメージでいうと太いゴムのような筋肉です。

太いゴムのような筋肉は瞬発力や持久力にも優れています。

最も質の悪いのは、枯れ枝のような細くて固い筋肉でしょう。

水泳の練習、ウェイトトレーニングを中心とした陸上トレーニング、栄養の摂取、ストレッチを中心としたコンディショニングを一体化したトレーニングを行うことで競泳選手としての成功に近づくことができるのです。

それには日々の積み重ねを必要とします。

数年単位の努力を日々積み重ねていくことで成果につなげることができるのです。

竹村知洋

 

 

 

 

 

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教えその48 「調整は大胆に」

2015-05-20 05:06:13 | Weblog

大きな大会の前には調整を行います。

強化期が終わり、疲労を回復していきながら調子を上げていく時期です。

強化練習が万全であっても調整がうまくいかなければ大会で思うような結果を残すことはできません。

調整の練習というのは繊細さが要求されます。

一日一日の調子を見ながら、大会に出場するその日までの状態を計算し、最善の状態に仕上げていきます。

調整期というのは選手だけではなく、コーチも不安になりやすいものです。

その不安は休息を取りすぎているのではないかというものが多く、どうしても練習をしてその不安を取り除こうとしてしまいます。

しかし、調整の練習というのは大胆さが必要であると考えています。

ここでいう大胆さとは、休みをとることを恐れることなく、しっかり休息をとって身体を回復させることです。

そして練習内容も中途半端にするのではなく、思い切ったリカバリーを入れながら強弱のあるメニューにするようにしています。

また、練習タイムよりも身体の感覚やフォームを大切にすることを強調しています。

ただし、調子の合わせ方はやはり個人差があって、休みを十分にとったほうが良い選手もいれば少しでも泳いでいたほうが調子の上がる選手もいます。

50m・100mを専門とする選手でもそれほど休みを必要としない選手もいれば、400m・1500mを専門とする選手でも休息を十分にとったほうが良いという選手もいます。

その見極めには選手の自覚とコーチの経験が生かされます。

もちろん大胆な調整ができるのは、その前の強化期間に十分な練習ができている場合です。

それができていなければ大胆な調整は不可能です。

強化練習が充実しており、調整が思うようにできれば大幅にベストタイムを更新できる可能性があります。

強化練習にしても調整にしても中途半端にすることが最もよくないパターンです。

自分が目標としていた試合以外でベストタイムを更新し、肝心な試合で失敗しているという場合、強化練習か調整で中途半端になっている可能性があります。

大胆な調整をするというのも度胸がいるものです。

その度胸は十分な強化練習ができたという自信から生まれてきます。

度胸をもって大胆な調整ができる強化練習を積み重ね、大幅なベストタイムの更新をすることが毎年の目標となります。

竹村知洋

 

 

 

 

 

 

 

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教えその47 「経済的負担を最小限に」

2015-05-19 04:45:25 | Weblog

ご家庭との関係において、可能なかぎり経済的負担をかけることなくクラブ活動を行うという教えです。

競泳はもともと道具の使用も少なく、お金のかかるスポーツではありません。

水着とプールさえあれば誰にでもできるスポーツです。

しかし最近、水着は高価なものとなり、練習時の道具の使用も増えており、さらに大会や合宿などの費用を考えると経済的問題が深刻なものとなる可能性があります。

豊山水泳部では可能なかぎり経済的な負担をかけずに取り組むことを念頭にクラブ活動を行っています。

大会に関するすべての費用は学校側が負担致します。

日本選手権や関東大会、インターハイ、全国中学の大会は全国各地で行われますが、大会参加費や遠征に必要とする費用(交通費・宿泊費・保険代など)で個人負担はまったくありません。

区民大会や東京都の試合でも自宅から大会会場までの交通費以外、大会参加費等はすべて学校側が負担致します。

また、乗用車の使用や補食費など学校側の経費でまかなえない部分については、水泳部OB会の協力で補って頂いております。

日常的な練習に必要な道具なども学校側で用意するため、部費を徴収したりすることもありません。

寮生活でも洗剤やトイレットペーパーなど日用品は常備されており、OB会の協力で食事会なども行っていただいております。

秋頃に200名近い全部員で行う食事会や卒業時の高校3年生に行う食事会も夏季大会のお志やOB会のご協力で開催しています。

学校には奨学金制度もあり、全国大会で顕著な活躍が認められた生徒は奨学生として選出されています。

昨年からは日本大学からもオリンピックに向けての強化策として、経済的な援助をしていただいております。

このようなバックアップが多数あり、水泳部としては個人的なもの(個人登録費・ユニフォーム・サプリメント)以外はほとんど経済的な負担をかけることのない状態で活動を行っております。

また、保護者のご負担にならないよう、大会などの応援も各家庭におまかせしております。

長い期間にわたって選手生活を継続していくうえで、経済的な問題というのは重要なことです。

学校やOB会、大学、その他にも応援してくださる方々に感謝し、今後も可能な限り経済的なご負担をかけずに、最大限の成果を出していきたいと考えております。

竹村知洋

 

 

 

 

 

 

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教えその46 「準備運動の重要性」

2015-05-18 05:00:42 | Weblog

練習前の準備体操をしっかり行うことです。

水泳の練習をしっかり行うのは当然のことですが、その前の準備運動にも同様に力を入れて行わなければなりません。

準備運動は指導者の目が行き届かないことがあります。

そのようなときにこそ、手を抜かずにしっかりとできる選手が強い選手といえます。

別の言い方をすると、準備運動を見るだけでもその選手の水泳に対する気持ちがわかるのです。

体操もまともにできない選手は伸びません。

このことは体操だけではなく、生活全般にも同じことがいえます。

食生活や休息のとり方、遊び方に至るまで水泳の練習以外のことで、競泳選手としての自覚が問われているわけです。

本当に強くなりたいと考えている選手であれば、指導者がいるか否かに関わらず、競泳選手しての自覚の下で生活するはずです。

それがない場合、いくら水泳の練習だけ頑張っていても、やはり頭打ちになります。

特に高校生や大学生の場合には自我が発達する分、自覚を強くもつことが重要になります。

私が常日頃から選手に伝えていることは、本当に強くなりたいという気持ちがないのであれば、競泳選手はやめたほうがよいということです。

体操もできないようであれば、競泳にかけている時間や労力は無駄になるだけです。

体操の仕方は時代とともに変化しています。

一昔前は準備運動の後にストレッチを入念に行っていましたが、現在は腹筋や腕立て伏せ、スタビライゼーションなどの補強になっています。

どのような方法であれ、その重要性は変わりません。

練習の最後に行うDOWNにも同じことが言えます。

ハードな練習の後で気持ちの抜けやすい練習ではありますが、DOWNは翌日に疲労を残さないための大切な練習の一つです。

やはりDOWNができない選手の成長も期待できません。

ハードな水泳の練習が重要であることは当然ですが、その前に行う準備や最後に行う練習も気を抜かずに行える選手が強い選手の条件であるといえます。

竹村知洋

 

 

 

 

 

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教えその45 「水泳の練習に関する教え」

2015-05-17 05:10:52 | Weblog

水泳の練習に関しては、具体的に様々なことが伝えられています。

フォームやスタミナ、KICK、休みのとりかたのことはお伝えしましたが、それ以外のことをまとめてお伝えしようと思います。

豊山水泳部の練習の特徴につながるものといえます。

1、KICK練習のボードは小さいものを使用する … 大きいボードよりも強度が高くなる

2、道具に頼らない練習をする … 道具の使用はあくまでも補助的である

3、ディセンディングの練習は一本目がHARD … 最後の一本で満足する練習では強くなれない

4、スイムの練習は大会種目(S1)で行う … 特種目はFRでは強くならない

5、個人メドレーの練習はつなぎを大切に … FLY→BA、BA→BR、BR→FRの練習を繰り返す

6、フォームの確認は上方から … 高い位置から見たほうが見やすいため

7、追い込むときは徹底して追い込む … 中途半端にゆるめたりしない

8、DOWNは15~20分行う … 乳酸除去に必要なため

9、スタート、ターンは常日頃から意識する … 練習の時だけ気をつけても実践では使えない

10、BRはフォーム重視 … 4種目のなかでも平泳ぎは特にフォームが大切

他にも細かいことを挙げていけば多数の教えがあります。

これらのことは経験から学んだことと、科学的な知識から得たことが含まれています。

特にディセンディングやEASYとHARDを繰り返すような練習に関しては、コーチの満足に終わりやすく気を付けて行う練習であることを繰り返し強調されました。

頑張りやすい練習ではありますが、裏を返せば頑張れて当たり前だというわけです。

本当に力をつける練習というのは、徐々に上げる練習やEASYが入るようなものではなく、すべてストレートのHARDで行うべきです。

当然厳しい練習になりますが、それに耐えてこそ競争に勝つことができるのです。

竹村知洋

 

 

 

 

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教えその44 「KICK強化」

2015-05-16 05:17:35 | Weblog

KICKの強化は競泳選手にとって不可欠です。

前半にスピードを上げるうえでも、後半に強さを発揮するためにもKICKの力は生かされます。

KICKの強い選手は筋力的に優れていることはもちろんですが、足首が柔らかいことがあげられます。

足首が柔らかければ、最後まで水を後方へ押し出すことができるからです。

そのため水泳選手にとって足首の柔らかさは強い武器となります。

1時間の朝練習ではすべてをKICK練習にあてることも多いです。

短いサイクルの練習では、100mを4本で1:10のサイクルで行うことができればKICKの強い選手といえます。

今までの豊山水泳部の選手でもこの練習ができたのはわずか数名です。

また、50m・100m・200mのタイムトライアルも行います。

たいてい背泳ぎの選手が最も速い記録になりますが、100mで59秒台の記録を出すことができれば強いです。

KICKのベストタイムを知っておくことで練習の目安にもなります。

レースの最後でもKICKを強くいれることを強調しています。

レースの最後で疲労が蓄積してきたときにKICKの力が強ければ何とか身体を浮かせることができるからです。

KICKのフォームも重要です。

バタフライであれば、ただ両足をそろえて動かしている選手が多いのですが、力の入れ方を変えることで進み方は改善します。

腰から指先に向かって力を伝えていくイメージを持つことが重要であると考えています。

そのためまず腰に力をいれることから教えます。

また、膝を意識的に曲げないことで抵抗を受けることなく、スムーズな動きになります。

KICKのフォームが改善することで、SWIMのフォームも全体的に改善しやすくなります。

下半身の重要性はあらゆるスポーツに共通していることではないかと感じています。

下半身の推進力が安定することで、上半身の動きに集中しやすくなり、よりよいパフォーマンスにつなげることができます。

下半身の筋肉は大きいので疲労が蓄積しやすく苦手な選手も多いのですが、それを我慢して強化する必要性があります。

競泳選手にとってKICKの強さは大変重要です。

竹村知洋

 

 

 

 

 

 

 

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教えその43 「スタミナをつける」

2015-05-15 04:43:23 | Weblog

練習にあたって最も大切にしている原則です。

スタミナをつけることを第一に考えて練習を作成し、取り組むということです。

スタミナという言葉は最近あまり使われないかもしれませんが、ここでいうスタミナとは持久力はもちろんですが、体力全般を指します。

積極的なレースをして前半からリードしても、最後まで粘れる体力です。

「体力」・「技術」・「精神力」を組み合わせてレースを展開するわけですが、この3つでどれが一番重要か、という質問を生徒にすると、たいてい「技術」か「精神力」という答えをします。

根本的な体力がなければ、良いフォームという技術だけでは強くなれません。

まして、体力も技術もないのに精神力だけでどうにかなるものでもありません。

やはり、根本的な体力がなければ戦えません。

その点、日本人は外国人に比べて不利な立場にあります。

そのため体力を養ったうえで、技術を磨く必要があるのです。

体力をつける練習というのは大変厳しいものです。

長い期間にわたる日々の積み重ねを必要とします。

体力は何もしなければ落ちますので、常に継続していかなければなりません。

後半の粘り強さを発揮するには、下半身の強さが生かされます。

そのため、KICKの強化はかかせません。

最後までもつ持久力と強いKICKがあれば、自信を持って前半から積極的なレースをすることができます。

アテネオリンピックの女子800m自由形で金メダルを獲得した柴田亜衣選手の高校時代までの指導者は、豊山水泳部OBである徳島県の阿部英則コーチです。

阿部コーチが柴田選手に課していた朝練習は、毎日1500m自由形を6本というものでした。

これがどれほど厳しい練習であるかということは、水泳に関わったことのある人であればお分かりになるものと思います。

柴田選手は高校時代までに身につけた強靭なる体力を基礎として、大学時代にそれが磨かれて世界一の座につくことができたのは間違いありません。

並の選手であれば、それほど過酷な練習に耐えることはできません。

そのような厳しい練習を課すことのできるコーチとそれを受け止める選手の関係というのも特筆すべきことです。

スタミナとは「活力そのもの」ともいえます。

私たちも阿部コーチを見習い、誰にも負けないスタミナを持つ選手を育成したいと考えています。

竹村知洋

 

 

 

 

 

 

 

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