今回は、私(竹村)が練習メニューを作成する際に使用している「七つ道具」を紹介いたします。
1、鉛筆
2、消しゴム
3、定規
4、小刀
5、白紙
6、鉛筆ホルダー
7、週間練習計画用紙
現在、ほとんどの水泳コーチはパソコンで練習メニューを作成し、管理していることと思います。
しかし私は長年、手書きにこだわっています。
その理由はいくつかあります。
①精神を注入するため。
手書きにこだわる一番の理由は、精神を注入するためです。
選手に強くなってもらいたいという気持ちを込めて練習メニューを作成しますが、手で書いてその思いをメニューに入れるわけです。
練習はきついかもしれませんが、作成する方も気軽な気持ちできついメニューを出しているわけではありません。
その思いを選手に伝えるには手書きがよいと私は考えています。
②いつでもどこでも練習メニューの作成ができるため。
水泳の指導者となって以来、ほとんど毎日、常に練習メニューのことを考えています。
練習の計画は、春と夏の大きな大会に向けて月間や週間でおおまかに考えますが、具体的な一日のメニューは前日の練習を見てから考えます。
一週間分を事前に考えても、当日になるとやはり変えたほうが良いという部分が出てきます。
そうすると、どこにいても紙と鉛筆さえあれば練習メニューが作成できるようにしておく方が都合がよいです。
③白紙であれば、枠にとらわれずどのような書き方もできるため。
パソコンのエクセルであると、どうしても練習メニューの作成の仕方に制約が出てしまうように思います。
それが白紙であればどのような書き方も可能であり、ストレスもありません。
④手を動かしながら考えたほうがよりよい考えが生まれるため。
私の場合は頭に思い浮かべるだけでなく、手を動かしながら考えたほうが、よりよい考えが浮かぶような気がしています。
そこでなぜ鉛筆なのかというと、鉛筆はシャーペンに比べて軽く、芯の不足や故障の心配などもないからです。
愛用しているのはUNIの鉛筆です。
UNIは他社に比べて木の部分が固く、デザインも重みがあるため気に入っています。
また、私はかなり短くなっても使用し続けるため、鉛筆ホルダーもかかせません。
写真は私の精神を注入する闘いを終えた鉛筆の姿です。
鉛筆ホルダーはUNI特製のもので、とても大切にしています。
さらに鉛筆を削るための道具は、「肥後守」(ひごのかみ)という小刀です。
これは三木特産の刃物で、明治27年より現在までナイフ製造一筋に努めてきた四代目の職人による切れ味豊かなナイフです。
昔の少年たちは皆が持っていたそうです。
この刃物で鉛筆を削りながら心を落ち着かせて、練習メニューを作成するというのが私の日課になっています。
難点は「保存」でしょうか。
写真は私の精神が注入された膨大な量の練習メニューです。
私の「七つ道具」は、練習メニューに精神を注入し、作成をストレスなくスムーズにしてくれます。
「七つ道具」を使ってこれからも毎日、強い選手になってもらいたいという気持ちを込めて練習メニューを作成し続けるのです。
今日も、明日も、明後日も…。
竹村知洋