スイミングマガジン3月号が発売されました。
スイマガ・セミナーの1「超トップスイマーの練習メニュー」で、日大豊山水泳部が取り上げられています。
掲載したメニューは、昨年の強化期と東京都グアム合宿で行ったメニューで、とても厳しいものです。
1年中あのような厳しいメニューを行っているわけではありませんが、掲載されているメニューをしっかりこなせたら必ず強くなります!
また、「疲労の除去」のストレッチのモデルは、1年生の谷口卓君です。
是非、ご覧ください。
竹村知洋
スイミングマガジン3月号が発売されました。
スイマガ・セミナーの1「超トップスイマーの練習メニュー」で、日大豊山水泳部が取り上げられています。
掲載したメニューは、昨年の強化期と東京都グアム合宿で行ったメニューで、とても厳しいものです。
1年中あのような厳しいメニューを行っているわけではありませんが、掲載されているメニューをしっかりこなせたら必ず強くなります!
また、「疲労の除去」のストレッチのモデルは、1年生の谷口卓君です。
是非、ご覧ください。
竹村知洋
文部科学省は、学習指導要領のポイントとして子どもたちの「生きる力」を育むことを目指しています。
「確かな学力」・「豊かな人間性」・「健康・体力」という知・徳・体をバランスよく育てることが重要であるとしています。
「確かな学力」を育てることで、様々な問題に積極的に対応し、解決する力を育みます。
「豊かな人間性」を育てることで、自らを律し、他人とともに協調する心を養います。
「健康・体力」はたくましく生きるために必要とされる力です。
なぜ文部科学省が学習指導要領で「生きる力」を強調しているのでしょうか。
それは現在の日本の子どもたちから「生きる力」が失われつつあることを感じているからでしょう。
確かに近年の中学生・高校生を見ていると、それを強く感じています。
かつてより悪さもせず、おとなしくて真面目だと思いますが、その反面元気がなく心を病んでいる生徒が多いようです。
問題を解決することや他人との協調性、たくましさなどに欠け、打たれ弱くなっていることを感じています。
壁どころか、ちょっとした段差やスロープさえも登れず、へこたれる場面も見受けられます。
子どもの弱さを守るような社会の風潮がそれに拍車をかけているようで、弱いものを強くするという視点がないようです。
水泳選手もいつも厳重に温度管理されたプールで練習や大会にでていますから、少し水温や気温が変化すると耐えられないようです。
人は鍛えてこそ強くなるものです。
学力も人間性も体力も荒波にもまれてこそ強くなるものであって、それが「生きる力」につながります。
そういう意味では、学校のクラブ活動は人間性や体力を養うという点で最適な教育環境にあると考えています。
特に合宿所生活を送っている生徒は、親元を離れて自分で身の回りのことをし、色々な人と接するなかで人間性が鍛えられます。
水泳部の活動では体力を養い、大会で勝敗を競うことで人生の厳しさを知ることになります。
毎日の授業では学力を向上させているはずです。
学生時代には多くの人とかかわり、学力と体力を養い、人間関係を学ぶことで社会人となってからもたくましく生きられるのだと思っています。
そして、若いうちはできるだけ厳しい環境で過ごした方が、より鍛えられ、「生きる力」が高まるはずです。
日本は楽に生きられるような豊かさを手に入れた半面、子どもたちから強く生きる力も奪っているようです。
グローバルといわれる社会の流れの中でたくましく生きていくために青少年を厳しく育てることが必要とされていることは間違いありません。
これからの日本の子どもたちに文部科学省の学習指導要領が提唱している「生きる力」がよみがえる日は来るのでしょうか。
写真は「生きる力」の強さを感じさせる護国寺の雑草です。
竹村知洋
2013(平成25)年に長崎県で開催されたインターハイの400m個人メドレーで優勝したのは、愛媛県出身の宇都宮壱基氏である。
宇都宮氏は200m平泳ぎも得意種目としており、東京都で開催された国民体育大会で優勝している。
2014(平成26)年と2015(平成27)年はチームの総合力が整わなかったが、翌年の2016(平成28)年には吉田惇哉氏が1500m自由形で活躍した。
4月のリオデジャネイロオリンピック代表選考会で第3位に入賞したのをはじめ、6月のJAPAN OPENで第2位、そして広島で開催されたインターハイで優勝した。
また、中学生の戦力が充実してきており、新潟の全国中学校大会では400mメドレーリレー(佐久間・大倉・瀬良・北川)で優勝した。
日大豊山中学では初となるメドレーリレーでの優勝であり、男子総合第2位となった。
そして、2017(平成29)年。
創部以来の悲願であった、全国中学大会とインターハイの同年の男子総合優勝を成し遂げた。
現在、全国中学はインターハイと同時期に開催(8月17~19日)されている。
全国中学は、個人種目では瀬良紘太君が100mバタフライで第2位に入賞し、400mリレーでは大会新記録で優勝した。
8月19日の最終種目である400mリレーが第2位となったことで、男子総合では第2位の中学校と同点となり、リレーの得点差で日大豊山中学が創部以来の初優勝を飾った。
そして、インターハイの初日には個人種目で400m自由形で吉田啓祐君が優勝、第2日目には200m自由形で関海哉君が優勝した。
8月20日に最終日を迎えるが、その時点で愛知県の豊川高校とは数十点の差があった。
最終日の個人種目で1年生の谷口卓君が第2位に入賞、最後の種目である800mリレーで勝利したチームの優勝という状況になった。
日大豊山は第3泳者までで第5位、アンカーを務めた吉田啓祐君が見事に優勝を決め、大逆転での男子総合優勝となった。
かねてから井上敦雄先生から教わっていた言葉が現実となった瞬間であった。
「ダブルスコアでもトリプルスコアでも決してあきらめてはいけない」
これは1982(昭和57)年に鹿児島のインターハイで井上敦雄先生(写真下)が体験したことから生まれた言葉であり、日大豊山のスタッフに受け継がれてきた「55の教え」の一つである。
全国中学とインターハイのダブル優勝は、実に創部以来105年目を迎える年に成し遂げられたことである。
これは1912(大正元)年に誕生した日大豊山水泳部の長い歴史と伝統の成果そのものといえる。
すべての水泳部OBとそれを支えてきた学校の教職員、さらに保護者、東京都水泳協会など様々な方々のご理解とご協力があって日大豊山水泳部は存続している。
現在日本では、スイミングクラブで活動を行っている選手がほとんどで、学校のクラブ活動で選手育成は行われていない状況にある。
しかし、「学校水泳」には特有の特色(http://www.buzan.hs.nihonu.ac.jp/seitokai/club_org/swim/introduction/policy.html)があり、それは人間形成という教育の根本そのものに関わる重要な活動である。
日大豊山水泳部の伝統は、「55の教え」(http://www.buzan.hs.nihonu.ac.jp/seitokai/club_org/swim/introduction/tradition.html)に受け継がれている。
日大豊山水泳部は、これからも長年にわたり受け継がれてきた歴史と伝統を貫いていきたいと考えている。
日大豊山水泳部の歴史 終わり