金額の多寡を物事の尺度とするのは、いやらしいし、いやしい。
そういう人間にはなりたくない。が、その判断基準が正しいという場合は、しばしば、いや、案外、ある。
ギターの話である。
4年前に購入したワッシュバーンIW64。定価は6万円くらい。ネットで4万円あたり。
エレキギターを週末にいじっている程度のおやじには、特に不満もなく、いや、お気に入りの楽器であった。
が、先日、縁あってPRSのカスタム24を手に入れた。10トップで12フレット目に鳥が2羽いる。
第一に、感触が違う。持った時の、道具としての「力」を感じる。いい茶碗を持った時に掌に広がる、あの感覚だ。
で、フレットボードに指を運ぶと、慣れ親しんだはずのワッシュバーンのときより、楽に弾ける。
残念ながら、道具としての「力」が、金額の多寡に即している。
作り手の自分の仕事に対する誇りが出てくるものだなぁ、と感じる。
ワッシュバーン、ごめん。
◇
ただし、どんなに良い「もの」でも、いや良い「もの」ほど、使って使って使い倒してこそ、「もの」本来の「力」が出てくると思う。
「あのメーカーは、ちょっと…」「あのブランドじゃなくちゃ…」なんて評価をする人も(特に日本人には)多い。特にPRSに対しては「守旧派」を中心に「反対勢力」が多いようだ。
メーカーはどこでもいい。縁あって私のところに来た「もの」。使って使って使い倒して、馴染んでいきたい。利浩先生の茶碗みたいに。
◇
ところで、NHK、どうしちゃったんだろう?
このところ、特に酷い。
夜9時のニュース。農薬混入事件などの3面記事の事件ものをやって、お涙ちょうだい特集、しまいに「青魚はいいですよ」ってな「ためしてガッテン」のようなものをやって、そのあとにちょこっとだけ国会。しかも、安倍の支離滅裂答弁を避けながら。
新会長の下、北朝鮮のニュース番組をお手本に、国体番組まっしぐら、ですな。
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