ヨハネの福音書1章40~51節「わたしに従って来なさい」
バプテスマのヨハネはイエス様が歩いて行かれるのを見て、自分の二人の弟子に(36)「見よ、神の子羊」とイエス様を指し示しました。あの方こそ「人の罪を取り除く神の子羊だ」と言われたのです。これを聞いた二人はイエス様の後についていきました。イエス様は振り向いて、彼らがついてくるのを見て言われました。「あなたがたは何を求めているのですか。」彼らは「ラビ(訳すと、先生)、どこにお泊りですか。」と尋ねます。イエス様は彼らを招き入れ、迎え入れます。(39)「来なさい。そうすれば分かります。」二人はついていって、イエス様が泊まっておられる所に一緒に泊まりました。その晩、彼らは主と一緒に過ごし、主の権威ある言葉を聞いて、主こそ神の子なるメシアであることを信じました。バプテスマのヨハネから聞いてイエスについて行った二人のうちの一人はシモン・ペテロの兄弟アンデレでした。もう一人は、この福音書の記者のヨハネだと言われます。その翌日、アンデレはすぐに自分の兄弟である、シモン・ペテロに会いに行き、(41)「私たちはメシア(訳すと、キリスト)に会った」と伝えました。アンデレはイエス様がメシアであることを見いだし、その喜びと驚きとをおさえることができませんでした。早速、自分の兄弟を主のところに連れて行きました。説明などしなくても、イエス本人に会えば救い主だと分かると考えたのでしょう。イエス様はシモンを見つめて言われました。「あなたはヨハネの子シモンです。あなたはケファ(言い換えれば、ペテロ)と呼ばれます。」「ケファ」も「ペテロ」も岩を意味する語から来ています。イエスはシモンを見て、彼がやがて岩のような固い信仰を持ち、教会の指導者となることを知っていました。
次の日、イエス様はガリラヤに行こうとしておられ、ちょうどその時にピリポに出会い、(43)「わたしに従って来なさい」と声をかけました。ピリポはそのことばを聞いて直ぐに従いました。すると、ピリポは友人のナタナエルを見つけて、イエス様に会ったことを伝えます。(45)「私たちは、モーセが律法の中に書き、預言者たちも書いている方に会いました。ナザレの人で、ヨセフの子イエスです。」ピリポはこのメシヤを見出だした喜びにあふれて、イエス様を友人ナタナエルに紹介しました。しかし、ナタナエルは「ナザレから何か良いものが出るだろうか。」イエスが小さな村のナザレ出身と聞くと、彼は偏見をあらわにします。カナの出身であるナタナエルは、近くにあるナザレの町を知っていました。あの町からメシヤが出るなどとはとても考えられなかったのです。ピリポはこれ以上自分で説明しようとせず、(46)「来て、見なさい。」と直接メシアに会うように促します。イエス様は、ナタナエルが自分の方に来るのを見て、「見なさい。まさにイスラエル人です。この人には偽りがありません。」とおっしゃいました。イエス様はここでも、霊的目をもってナタナエルの真実な性格を見抜きます。彼はとても驚いて「どうして私をご存知なのですか。」と尋ねます。イエス様はおっしゃいました。「ピリポがあなたを呼ぶ前に、あなたがいちじくの木の下にいるのを見ました。」おそらくナタナエルはイエスの目の届くはずがない遠い、いちじくの木の下でイスラエルの救いについて考え祈っていたのでしょう。ナタナエルは自分がしてたことを言い当てられ、すごく驚き、(49)「先生、あなたは神の子です。あなたはイスラエルの王です。」と、イエスを見て彼が神の子であることを告白します。最初の弟子たちはイエス様が神の子メシアであることを信じ従いました。そして自分の兄弟や友人をイエス様のもとにお連れしたのです。メシアにお会いし罪から救われた喜びが彼らをそうさせました。イエス様こそ私を罪からお救いくださった救い主と信じます。過去の罪を取り除くだけではなく、今もきよめ続けてください。今日も罪赦され、救われ、永遠のいのちが与えられている喜びに生かしてください。主のよみがえりをお伝えしていきます。