ヨシュア記14章5節~15節 「カレブの挑戦」
ユダ族の人たちが土地分与のためにヨシュアのところにやって来て、その中に、カレブがいました。ヨシュアとカレブは45年ぶりの再会です。二人とも、モーセが12人の偵察隊をカナンに遣わした時のメンバーでした。カレブはヨシュアに申し出ました。(6~8)「カナン偵察の時、主がモーセに、私とあなたについて語られたことをあなたもよくご存じのはずです。モーセが偵察させるために、私を遣わしたとき、私は四十歳でした。そして偵察後、私は自分の心にある通りを報告しました。私と一緒に上って行った10人の者たちは民の心をくじきました。しかし私は、私の神、主に従い通しました。」
45年前、カナンを偵察した時、他の10人の偵察隊が「彼らは強くて、攻め上れない」と言うなか、カレブは、(民13:30)「私たちはぜひとも上って行って、そこを占領しましょう。必ず打ち勝つことができます。」と言ったのです。カレブはそのことを思い出して、ここでは、「自分の心にある通りを彼に報告しました」と言い表しています。他の10人は否定的な報告をして、「民の心をくじきました」が、カレブの信仰は揺るぐことなく、主に従い通しました。
続けて、カレブはモーセが自分について言われたことばを明らかにします。(9)「あなたの足が踏む地は必ず、永久に、あなたとあなたの子孫の相続地となる。あなたがわたしの神、主に従い通したからである。」カレブは、主が語られたことをモーセから聞かされていたのでしょう。カレブはこのことばを忘れてはいなかったのです。(10)イスラエルの荒野を歩んでいた時に、主がこのことばを語ってから45年が経ちますが、彼はその時と変わらず、このみことばに支えられて生かされてきました。彼は85歳になっていました。彼は、45年間、ずっと変わることのない神の約束のことばによって支えられてきたのです。信仰に立って歩むとはそのようなことです。カレブは、若い時は勇敢な信仰を持っていましたが、年を重ねても、変わらず主に従い続けてきました。
さらにカレブは続けます。(11) 「彼は85才になった今も、斥候として遣わされた時と同じように、「壮健で」、健康で元気で、戦争にも日常の務めもしっかりこなすことができる」(12)「今、主があの日に語られたこの山地を、私に与えてください。そこにアナク人がいて城壁のある大きな町々があることは、あの日あなたも聞いていることです。しかし主が私とともにいてくだされば、主が約束されたように、私は彼らを追い払うことができます。」ここでカレブは、45年前に主が約束された土地を、今、私に下さいと申し出ます。彼が申し出た土地は、決して簡単に手に入れることができるような土地ではありませんでした。この山地とは、背の高いアナク人がいて城壁のある大きな町々がある土地です。カレブもそのことは重々承知していました。「しかし、主が私とともにいてくだされば、主が約束されたように、私は彼らを追い払うことができます。」と明言しているように、神が今も彼と共にいるゆえに、何ものをも恐れませんでした。この神のみ前には自分の老いなど問題ではありませんでした。御霊は勇気と積極性を与えられます。彼は神の約束を信じて、ヘブロンの土地が与えられると確信していたのです。 (13)カレブの堅い信仰にヨシュアも応答し、祝福をもって送り出します。詳細は記されていませんが、カレブはアナク人を攻略して、ヘブロンを相続地として獲得します。聖書は、これが彼の壮健によるところではなく、はっきり、(14)「彼がイスラエルの神、主に従い通したから」だと記しています。私たちもカレブのように、「主に従い通す」者とされますように。主が共にいてくださるのですから、恐れることなく、御霊によって勇敢に積極的に歩んでいけますように。