阪神、優勝逃す

　誰もが阪神の優勝を確信していた13ゲーム差を付けた前半戦の独走から一転してまさかのペナントレースの敗退。
　「アカンかったなあ」「もうちょいやったのになあ」「北京五輪から狂たな」
　店で一緒にラジオを聞いていたお客さん達は落胆を隠せない。
　「まだ、終わったわけやない、クライマックスシリーズも日本シリーズもあるやん。みんなで応援しよう！」
　ハッパをかける声が暗く沈んだ店内に空しく響いた。
　でも、いつまでも落ち込んでいてはお酒がまずくなる。そこでお菓子のラムネをサービスで配った。
　そして「ラムネ好きか？俺、コムネが好きや」と私が言ったら、「何やそれ？」とお客さんが食いついてきた。
　私　「ママが小胸やから」
　客A「ママは小胸とは言わんで。大きい小さいのレベルと違う。無いやん」
　客B「マスター黙ってしもた」
　私　「俺、何年も見てないから分からん。前はちょっとあったのに、しぼんだのかな？」
　後は、笑いとジョークの応酬で店内は普段の明るさを取り戻した。

　一句：ギャグかまし　一転明るさ　取り戻す

ボヨボヨ

　30代後半の、ぶよっと太った女性客・B子さんの身体を見て…

　私　　「張ってないなあ。ボヨボヨやがな。腹の上のボヨや」
　客A夫「♪ボ～ヨ ボ～ヨ ボヨ さかなの子…」
　ママ　「それ、崖の上のポニョのポニョやろ」
　客A夫「でも、ボヨボヨで替え歌出来るなあ」
　お客「ボヨボヨボヨボヨて、なんかヨボヨボに聞こえるやん。私、年寄りと違うで！」
　私　　「まあ、そう怒らんと。みんな楽しんでるやないか」
　客B子「ヒトの身体を酒の肴にせんといて！」

　一句：ボヨボヨの　客の体形　肴にし

貧乏性

　今日は3時間の睡眠。起きたら鼻水と咳が酷いので近くの耳鼻咽喉科へ行った。だが定休日だった。熱でボーっとしていて定休日をチェックしていなかった。残念無念。
　帰宅後、TigersのHPを更新してから、睡眠が大事と15時半にベッドイン。しかし30分位で目が覚める。
　その後は目を瞑っても寝れないので数独や漢字クロスをしたり新聞を読んだりして間を繫ぐ。
　目が疲れてきて夕食のまでの18時からの1時間、寝れると思ったが、今度は阪神×巨人戦が気になりテレビをつけた。
　店で寝たらいけない時に寝てしまい、静養の為、寝なくてはいけない時に寝られない。厄介な身体だ。
　熱を計ると38.5℃。妻は「店を休んだら？」と言うが性格上、ジッとしていられない。
　鼻水と咳に加え、頭と身体の節々が痛むが頑張って店に出た。

　一句：風邪などで　休んでられない　貧乏性

風邪をひく

　私は“寒がり”である。
　毎年、冬になると沢山衣類を着込むので肩が凝る。背中も丸まり姿勢も悪くなる。布団から出るのも億劫で、つい布団の中で無駄な時間を費やしてしまう。
　そこで“寒がり”を克服する為に今年の8月末から毎日風呂上りにタオルで背中をこすったり水シャワーを浴びている。
　ところがである。日曜日から咳が出てきた。それでも月曜日は大丈夫だろうと水シャワーを浴びたが、夜半から鼻汁も伴なってきた。
　火曜日の夕方からはティッシュの山が出来るほど鼻汁と咳に悩まされ微熱も出てきた。水シャワーを始めて以来初めてスキップした。
　寒がりを克服するつもりが、却って風邪をひいた。

　一句：ドジな俺　よかれとしたこと　裏目出る

覚醒剤

　芸能界には覚醒剤や大麻をする人が多い。今度は俳優の加勢大周が覚せい剤と大麻所持で逮捕された。

　私　「覚醒剤、懲れへん芸能人が多いけど、どんな作用があるの？」
　客A「汗をかくとシャブ中特有の体臭がする」
　私　「加勢大周が、くせたいしゅう(臭せ体臭)！」
　客A「それと覚醒剤使用したら12時間ぐらいは目が冴える」
　客B「ほんだらマスター覚醒剤使用せんなアカンな」
　私　「ｗｈｙ？」
　客B「店で寝んようになる」
　私　「あれは考え事してたんや」
　客B「でも、舟漕いでたで」
　私　「そやからボーっトしてたんや。それはそうと覚せい剤やったことある？」
　客A「ハワイに行った時、喫茶店で分けてもろて、それを部屋でしたわ」
　私　「そういえばそんな曲あったな。覚醒剤の喫茶店」
　客A「違う、それは学生街の喫茶店や」

　一句：シャブでボケ　ミスして恥を　かくせいざい

恥をかこう

　知り合いに読書家がいる。会話をしていると彼の博学ぶりにつくづく感心させられる。
　だから私は「この豊富な知識をこのまま眠らせるのは勿体ない」と思い、「何か本でも書いたらどうや」と勧める。
　しかし彼は「書くと言う事は恥をかく事や。自分をさらけ出すみたいで恥ずかしい」と言う。
　私の経験上、恥をかくという事は自分を成長させる原動力になる。恥を恐れて何もしなかったら何も生まれない。羞恥心が心を熱くし、次は二度と恥をかかないように一層の努力をする。
　だから私は何もしないで迷っている人には「大いに恥をかこう、冷や汗をかこう！その冷や汗が自分を大きく変える魔法の水や」と促す。

　一句：成長は　恥を恐れぬ　積極性

アメリカ大統領選挙

　アメリカ大統領選挙まであと1ヶ月。新聞紙上では共和党のマケイン候補と民主党のオバマ候補の一進一退の攻防を賑わしている。店でも話題が出た。
　
　私　「アメリカ大統領選の行方が盛り上がってるね。どっちが勝つ？」
　客A「マケインかな。副大統領候補に指名したペイリンが人気あるから」
　私　「ペイリン(競輪)で一歩リードか」
　客B「俺はオバマやな。秋はおばま(尾花※ススキ)の季節や」
　私　「俺はマケインや。絶対に勝つ、負けいん！」
　
　一句：日本でも　行方気になる　大統領
　※「アメリカがくしゃみをすれば日本が風邪をひく」という例えがあるように日本に影響をもたらすアメリカの大統領選挙は気になります。

帽子を

　お客さんがジェロの“海雪”を歌った。それを聞いていた別のお客さんが…

　お客「この間、ジェロがテレビに出てたで。マスターも帽子被ったらええねん」
　私　「それって、ハゲを隠せってことか」　
　お客「悪とりをするなあ。帽子が似合うと思たからや」
　私　「ぼうし(申し)訳ない。年いくとヒガミッぽなるねん」

　一句：ひねくれて　他人の親切　悪くとり

裁判員制度

　10月1日は『法の日』。そこで来年5月から始まる裁判員制度の話に及んだ。都道府県別でみると選ばれる確率が最も高いのは大阪府だとか。

　私　「昨日は『法の日』やってんで。知ってた？」
　お客「ほう…、知らんかったわ」
　私　「それで裁判員制度の事が新聞に載ってたけど要請がきたら行くか？」
　客A「行きたないわ」
　私　「前科があったら選ばれへんらしいで」
　客A「エエこと聞いたわ。駐禁は？5回ぐらい捕まったけど…」
　客B「それはダメ！交通違反や。刑事事件やないと前科はつけへん」
　私　「選ばれる確率は大阪がトップやて」
　客A「ええ～、嫌やわ、どないしよ」
　私　「人を殴ったらエエねん。傷害罪や」
　客B「それやったら自分が裁判にかけられるやん」
　私　「自分の裁判に、裁判員としても出ーや。一石二鳥や」
　客B「そんなアホな」

　一句：行く行かない　今から気を揉む　裁判員

シート・ベルト

　今日から後部席のシート・ベルト着用が義務付けられた。そこでシート・ベルトの話題が出た。
　男性客は検問に遭遇したが、黒いバッグのヒモをたすき掛けにして運転していたら止められなかったとか。

　男性客「バッグの黒いヒモがシートベルトに見えたんやろな」
　私　　「これから黒いたすきをして運転しょう」
　男性客「それやったら普通にシートベルトしたらエエやん」
　女性客「妊婦はOKやったで」
　私　　「お腹を圧迫したらアカンからか。A子ちゃんはずっと大丈夫やな」
　女性客「お腹見て言わんといて」
　男性客「今日から後部座席もシート・ベルトせんとアカンねんで」
　私　　「シート・ベルトだけに(交通法規の)締め付けがきついな」

　一句：締めましょう　命を守る　シート・ベルト