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このままでは国が水没して消滅…陸地かさ上げ計画を検討 マーシャル諸島
太平洋の島しょ国マーシャル諸島は、海面上昇によって島々が沈没するのを防ぐために陸地をかさ上げする必要があると、同国のヒルダ・ハイネ(Hilda Heine)大統領が22日に警鐘を鳴らした。
マーシャル諸島では、29のサンゴ環礁に点在する1156の島々のうち、どの島なら、かさ上げが可能かについての協議が進められている。大半の島々の海抜は2メートル未満で、政府は陸地のかさ上げこそが同国を消滅から守る唯一の方法だとの考えを示している。
ハイネ大統領は、22日付の地元紙「マーシャル・アイランド・ジャーナル(Marshall Islands Journal)」のインタビューで、「島をかさ上げするのは非常に難題ではあるが、やらなくてはならない」と主張した。
マーシャル諸島の政府機関が作成した「気候変動の危機」に関する政策文書は、5万5000人の人口を擁する同国について暗い見通しを示し、「冠水や深刻な干ばつ、サンゴ礁の白化現象」が頻発するようになり、「現状および今後の展望は悪くなる一方だと信じるに足りる十分な理由がある」と指摘している。
政府は詳細については明らかにしていないが、年内には、かさ上げ計画の計画を策定したいとしている。
一方で政府が実現性の高い選択肢として注目しているのが、島しょ国モルディブの人工島「シティー・オブ・ホープ(City of Hope)」計画だ。
2023年に完成した暁には13万人が住めるようになるとされる同島では現在、基礎を築くために周囲の環礁の砂州に土砂を流し込み、海抜3メートルの壁で補強する工事が進められている。完成すれば、モルディブで最も高い海抜にある自然の島を抜く高さになる見込みだ。