エルニーニョ「夏超え」の可能性が高い 気象庁「今年は冷夏か?」
世界中で異常気象を引き起こす原因だと考えられている「エルニーニョ現象」について、気象庁は10日、9月を過ぎても続く可能性が高いという見通しを示した。
エルニーニョ現象は、太平洋赤道域から南米ペルー沖にかけての海面水温が平年より高くなる現象で、いったん発生すると、日本を含め世界各地で異常気象による災害や干ばつなどを引き起こすと考えられている。
気象庁によると、3月の海面水温は、基準値に比べて0.8℃高く、太平洋赤道周辺の海面水温は、インドネシア付近を除いて、ほぼ全域で平年より高かった。
赤道に近い日付変更線付近の対流活動は平年より活発で、太平洋の中部から東部にかけて見られる暖水は今後、さらに東に進むと予想される。気象庁はエルニーニョ現象が9月にかけて続く可能性は80%、10月まで続く可能性は70%だと予想している。
エルニーニョが発生すると、一般に夏の平均気温は低くなり、西日本の日本海側では雨が多くなる傾向がある。