★clausewitzのひとりごと★

45才既婚男です。雑多なブログですがコメントお待ちしております。

サン・ピエトロ大聖堂

2010年02月14日 22時05分59秒 | イタリア旅行
ローマにきたらここは外せないでしょう。
あの巨大な建造物がタダ見れるわけですから(笑)

この場所は、ローマの共和制時代には農園ぐらいしかありませんでしたが、
アウグストゥスがこちら側にも整備を広げ、カリグラ帝はこの地に四頭立ての戦車での
戦車競争をするために競技場をたてる。
競技場の長さは500m。アウグストゥスのチルコマッシモを真似てオベリスクもエジプトから取り寄せた。
このオベリスクが現在もサンピエトロ広場にあるものだ(若干移動している)

やや時代が下がり、ネロ帝の時代にはここでキリスト教徒の処刑が行われた。
野獣の毛皮をかぶせられて野犬に食い殺させたり、十字架にくくりつけて火あぶりにしたり・・・。
その殉教者の一人が「聖ペテロ」だった。

そういう流れもあって、この地にペテロのための寺院が建立された。
キリスト教社会において「大帝」と称されるコンスタンティヌスが「殉教者記念教会堂」を立てたのが始まり。
その後、アヴィニョン捕囚後にローマ教皇の座所になる。


まあ、歴史はこんな感じ。
ブラマンテが設計し、ラファエロ、ペルッツィが跡を継ぎ、ミケランジェロが修正し建設。
バロック期にはベルニーニが天蓋をはじめ、数々の彫刻を手がける。

そうして出来上がったのが現代のサンピエトロ大聖堂である。

なんというか・・・ベルニーニ色が強い(笑)
これでもか!と言わんばかりの装飾。

妻は「やりすぎ・・・馬鹿じゃないの」の感想連発。
(それでもうれしそうだったが)


日本では、ここまで出来ないからねぇ。

今やったら、ことごとくマスコミに叩かれそうな建造物。

あんな事やってるからお金が足りなくなり、資金調達のために免罪符などを発行し、宗教改革を加速させることになるんだよなぁ。

まあ、この無駄こそが芸術なのだけど。
フランスのヴェルサイユとかもそうだし。


これは現代にもいえることだけど、無駄をなくしてしまうと観光資源というものが生まれなくなる。
イタリアやフランスが観光立国として成功できるのはこの時代(ルネサンス期)のこういった芸術品のおかげである。
(日本も似たようなものです)

イギリスやアメリカはこの点弱いんですよね。


長くなったのでこの辺で。

フォロ・ロマーノ

2010年02月14日 20時44分33秒 | イタリア旅行
いやぁ・・・・やってきました。
ローマの中心地へ。


ちなみに、ここは昔ただの湿地帯でした。
何にも使えない土地だったのです。

それをローマの五代目の王(最初ローマは王政でした)タルクィニウスが大規模な干拓事業を行いました。
巨大な地下水道を作り、水をテヴェレ河に流し、それをふさぐ目的で石によって舗装。
今もその当時の排水溝がテヴェレ河から見えるようです。
ちなみにこの王はエトルリア人とギリシャ人の間に産まれた方です。
技術の発達したエトルリアならではですね。


さて、現代のフォロ・ロマーノですが、ほぼ廃墟です。
普通の方は「あぁ、年月がそうさせるのね」と思うかもしれませんが、
それは半分正解、半分不正解です。

では、不正解の部分として何があるかというと、それは蛮族による収奪と、
キリスト教徒による石材利用です。

たとえば、サンタ・マリア・イン・トラステヴェレ教会の内部の柱はつぎはぎだらけです。
12世紀のインノケンティウス1世時代に、カラカラ浴場などから柱を調達して作成しております。
他にもこのようにフォロ・ロマーノやカラカラ浴場跡地などから、建材として柱や大理石プレート(コロッセオの観客席やディオクレティアヌス浴場のものなど)が、大量にキリスト教の教会造りに使われました。

また、フォロ・トライアーノのトライアヌスの円柱や、コロンナ広場のマルクスアウレリウス帝の円柱の上にあった騎馬像などは、1587年に教皇シクストゥス5世によって「聖ペテロ像」に取り替えられるなど、品の無いやり方で再利用されました。

また、その時のマルクス・アウレリウス帝の騎馬像などはそのままテヴェレ河に投げ込まれたといいます。

古代ローマはキリスト教からみたら邪教の帝国であったため、容赦なく壊されたようですね。
まあ、途中から無視してくれたおかげで、テヴェレ河から拾ってきたラオコーン像や騎馬像がルネサンス期以降に見直されることになるのですが。


話はフォロ・ロマーノに戻りますが、あの中はどうも迷いやすい。
トイレも簡易トイレしかないので、トイレに行きたいと思ったらさっさと出たくなる(笑)
すぐに見飽きてしまうという事もあります。

まあ、セヴェルスの凱旋門(パルティア戦役の戦勝記念)も、ティトゥスの凱旋門(有名なSPQRの原文がある)も、人によっては外のコンスタンティヌスの凱旋門と変わらないでしょうし。
凱旋門に書いてある文章をきちんと読める人はほとんどいないと思うので仕方ありませんね。
かくいう自分も部分部分しか読めないし(笑)


それにしても、カエサルの神殿を探すのに苦労しました。
なぜか知りませんが、ガイドブックを持って行かなかったのです。
誰か人がいたら分かったかもしれませんが、誰もいなかったし。
密かに三度程通り過ぎてから見つけました。
僕が写真を撮っていると、「ん?ここは重要な所なのか」という感じで次々と人が訪れておりました(笑)


そういえば、元老院の前の「カエサルの演壇」は現在工事中でしたね。
どうしようもなく写真も撮ってません。


観光名所としては他に、パラティーノの丘があります。
かつての高級住宅街、アウグストゥスの家やその妻リヴィアの家があります。
ティベリウス帝の宮殿跡もファルネジアーニ庭園(16世紀)の合間に見ることが出来ます。
また、ここからの景色はすばらしく、フォロ・ロマーノからコロッセオ、逆側のチルコ・マッシモなども見え、夕焼け時などは最高の眺めになるでしょう。


・・・・・・・実は、疲労度ピークのため、パラティーノには登っておりませんが(笑)



本当は見るべき所はおおいと思うのですが、それ程思い入れが無い観光客は、カンピドーリオ広場の脇から眺めればいいのかな?と不謹慎にも思ってしまいます。


ま、猫がいたからいいんだけどね。

ユーロコイン

2010年02月14日 17時05分53秒 | イタリア旅行
EU諸国が統一通貨ユーロが使い始めたのは2002年。

紙幣は全て同じデザイン(国番号が付く程度)ですが、コインは様々な種類が
あってたのしいです。

統合以前の各国通貨を集めるのは至難の業ですが、ユーロコインなら今からでも大丈夫。
しかし一部の国では1ユーロセント、2ユーロセントの硬貨は廃止されています。
(フィンランド&オランダ)


ローマは一大観光都市です。
きっとたくさんの国(EU圏内)の人が遊びに来ているだろうと推測。
それらの人々は自国の硬貨も使用できるので、時々お店のおつりに紛れ込んでいるんです。

日本で買える(両替できる)ユーロは当然ながら紙幣のみ。
おつりに頼るしかありません(笑)

そこで、今回手に入れた硬貨を国ごとに並べてみると・・・・

<イタリア>当然一番多い
  2ユーロ ダンテ・アリギエリの肖像
  1ユーロ レオナルド・ダ・ビンチの絵「Vitruvian人体構造図」
 50セント マルクス・アウレリウスの乗馬姿
 20セント 彫刻「シンボロ二世」
 10セント ボッテイチェリの「ビーナス」
  5セント コロセウム
  2セント ツリンのモレ・アントネリアナ尖塔
  1セント 

<ドイツ>
  2ユーロ ドイツの連邦鷲
  1ユーロ ドイツの連邦鷲
 50セント 
 20セント ブランデンブルグ門
 10セント ブランデンブルグ門
  5セント
  2セント
  1セント

<フランス>
  2ユーロ
  1ユーロ 「自由、平等、博愛」の文字で囲まれた木
 50セント
 20セント O・ロッティ 「種をまく人」
 10セント O・ロッティ 「種をまく人」
  5セント
  2セント
  1セント

<スペイン>
  2ユーロ カルロス一世王の肖像
  1ユーロ カルロス一世王の肖像
 50セント セルバンテスと羽ペン
 20セント セルバンテスと羽ペン
 10セント セルバンテスと羽ペン
  5セント サンチアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂
  2セント
  1セント

<オーストリア>
  2ユーロ 
  1ユーロ モーツァルトの肖像
 50セント ウィーンの分離教会
 20セント ベルベデール城
 10セント セント・ステファン大聖堂の尖塔
  5セント
  2セント 「エーデルワイス」
  1セント

<ベルギー>
  2ユーロ 国王アルバート二世の肖像
  1ユーロ 
 50セント 
 20セント 国王アルバート二世の肖像
 10セント 
  5セント
  2セント
  1セント

<フィンランド>
  2ユーロ フィンランド特産の果物、ラッカ
  1ユーロ 
 50セント 
 20セント 
 10セント 
  5セント

<アイルランド>
  2ユーロ 
  1ユーロ ケルト・ハープ
 50セント ケルト・ハープ
 20セント 
 10セント ケルト・ハープ
  5セント
  2セント
  1セント

<オランダ>
  2ユーロ 
  1ユーロ 
 50セント ベアトリックス女王の肖像
 20セント 
 10セント 
  5セント


こんな感じです。
デザインの名称の参考にしたのはこちらのサイトです。

最新のユーロコイン情報に関してはECBの公式サイトであるこちらへどうぞ!
(こちらのサイトを見てあまりにも綺麗なので集めることにしたのです)


全9カ国。32種類。
少ない日程(6泊)でこれだけたまったのはちょっと意外でした。
何しろ、他国の人も紙幣を両替したらイタリアの硬貨でおつりが来る可能性が高いからです。

後、通常1セント~10セント位は、面倒なのでおつりが帰ってこないのかと思っていましたが、意外にイタリアのレジでは出してくれました。
面倒なのか勝手に多くおつりをくれるお店もありました。

逆に一軒だけ「細かいのがないの」と言っておつり(30セント位)をくれないお店がありましたが(笑)


観光地に行かれる方でこういうのに興味がある方は、いろいろと調べてみるのも楽しいと思います。