筆の足跡

日々の出来事と趣味のお絵描きの記録です。

はつこいの死霊

2008年10月21日 | 本・漫画・音楽


はつこいの死霊  草間さかえ

Yさん推薦のBLコミック、読んでみました。
中身をパラパラして思わずギョッ!
この人、定規使ってない?
枠線以外、全部フリーハンド!
おまけに人物もバックも同じペンで描いてるんじゃ……?(たぶんGペン)
普通バックは丸ペンでしょ。
とにかく描線が独特!
その描線だって、平気で枠線からはみ出すは、ふきだしに突っ込むは……。
もちろんそれがアジになっているわけですが、ついホワイト持って修正しに行きたくなってしまう。

絶対草間さんってB型だ!って思ったら、やっぱりB型でしたね。(笑い)

B型の漫画家さんの線って好きです。
妙な雰囲気と味があって。あこがれます。

お話は、主人公の智がまだ中学生の時(この頃の智くん、無邪気で初々しくてかわいいっす)から始まります。
アパートの隣りの部屋の仲良し裕一お兄さん(大学生)との突然のキスから、彼への想いと同性への傾向に目覚めてしまうんですね。でも彼は義母の浮気相手で。
すったもんだで、家庭崩壊、ついでに引っ越し、智と裕一はお別れ。
初恋はあっけなく残酷に終わります。ホント罪作りですよ、裕一って。
でも大丈夫。十年後、再会してから、裕一はそのツケをきっちり体で返すことになりますから。
あの初々しかった智くんは、すっかりりっぱなゲイに育ってくれて、お兄さんの弱みにつけ込んで、犯しまくりですよ。
十年前には想像できなかったですね、智にやられて涙を流す裕一って構図。(裕一、受けかよ~)

これを初恋の祟りだっていうのなら、本当に怖いわぁ。
というより、結果的に初恋を実らせてしまった智に拍手。
あのキスの解釈にどんな勘違いがあろうと、今が幸せならいいじゃん。
いちいち気にしないことだよ。

ということで、草間さかえさんっていう漫画家さんに出会えてよかった、よかった、です。