原作「デビット・宮原」 漫画「たなか亜希夫」 『かぶく者』
前々から興味があった作品。
こんなのは歌舞伎じゃない~!という声もありますが、
ついに買ってしまいました!
歌舞伎じゃなくてもいいじゃない!
こんなことありえね~!でもいいじゃない!
おもしろいんだから!
だれもこの漫画が歌舞伎界に忠実に描かれているなんて思いませんよ。
もっと広~い心で漫画を楽しみましょうよ!と言いたいです。
ストーリーはありえませんが、演目の筋書きや見所なんかは本当で、
とても分かり易くイヤフォンガイドよりおもしろいかも!
舞台の細かい背景とかもとっても細かに描かれています。
わたしはもう一度歌舞伎に行きたくなりましたね。
とにかく主人公の市坂新九郎の天然かつ天才ぶりがすごい!
脇を彩る名歌舞伎役者たちもすごい!
舞台上での彼らの戦いっぷりがすごい!
新九郎は梨園には縁もない駆け出しの役者。
ただし才能だけは天下一品。
その新九郎に目をつけたのが、人気の女形、芳沢恋四郎。
この御仁が玉三郎さまにそっくり!
というかぜったいモデルは玉さまでしょう。
とにかく美しい~~のです。
新九郎を、恋四郎が座長を務める「籠釣瓶」八つ橋の情人の抜擢。
恋四郎の相手役、家名の重さに苦悩する梨園のプリンス仲村宗太郎を加え、
「籠釣瓶」は三つ巴の様相に!
見所はですね~、恋四郎演じる八つ橋に魅せられ、
新九郎くん、芝居中しかも舞台の上、一番の見せ場でキスしちゃうところですかね~。
いや~もう驚きです!
普段恋四郎のことを「オトコオンナ」などと言って気持ち悪がっているくせに
キスですよ、キス!
恋四郎にかぶかれたってことでしょうかね。
芝居している時の恋さまはヘテロの男さえも惑わすほど魅力的なのです!
4巻ではまた新たに歌舞伎界の天才、山中銀ノ助が登場!
彼がまた美少年!
思えば歌舞伎って男の社会なんです。
わたしの腐のアンテナがひっかからないわけない!
また一つ楽しみな漫画と出逢えてよかった~。
一番好きなシーンは3巻の160、161ページ。
見開きで恋四郎の「海老ぞり」です。
たぶん墨絵です!
これはすごい!
うん、すごい!