【サンゴ キクメイシ】
沖ノ島から、赤山地下壕を経て、今回の目的地の沼サンゴへ向かう。
満開の菜の花道を進むと、少し大きめの池が目の前に広がってくる。
遠くで農作業であろうか、発電機の駆動音だ。
雲雀の囀りも聞こえる。
さっきから人も車も全く行き交わない。
少し汗ばんできた。
件の発電機を動かしているおじさんに道を伺う。
「すみません、沼サンゴはどの辺りでしょうか?」
「あぁ、あの土手を上がって左の方さね。」
「ありがとうございます。あの道を行けばいいんですね。」
「ん。こっちの畦道から回って行けば近いよ。」
畦道を通るなんて何年ぶりだろうか。
しばし言われた通りに進むと、
おう、これか!?
天然記念物「沼サンゴ層」と書かれた御影石製の石碑の隣に、一箇所に集めら
れた約6000年前のサンゴの化石が、数種類、小屋の中に無造作に転がって
いる。「これだけ?」とも思ったが、まぁ、こんなもんだろう。
北緯35°付近の館山市は、現在世界に生息する造礁性サンゴ分布の最北限だ
そうだ。6000年前(縄文時代)は現在よりもずっと暖かく、海岸線の標高が
約20m!も高く、内陸側へ1kmほど入っていたのだ。
この沼地区が海岸線だったのだ。
来た道を引き返すと、さっきのおじさんが私を待っていた。
「がっかりしたろうて。ハハ・・」
私も苦笑いするしかない。
聞けば、この沼地区一帯は、ずっとサンゴ層が広がっているそうだ。
その主だったサンゴを、あの小屋に集めてあるそうだ。
だからこの付近の水は、ミネラル分が多いとか。
暫し、おじさんの傍らに座って、6000年前の風景を思い浮かべていた。
そして、ずっと疑問に思っていた事が、
「・・・そうか! 分った!」
【続く】
沖ノ島から、赤山地下壕を経て、今回の目的地の沼サンゴへ向かう。
満開の菜の花道を進むと、少し大きめの池が目の前に広がってくる。
遠くで農作業であろうか、発電機の駆動音だ。
雲雀の囀りも聞こえる。
さっきから人も車も全く行き交わない。
少し汗ばんできた。
件の発電機を動かしているおじさんに道を伺う。
「すみません、沼サンゴはどの辺りでしょうか?」
「あぁ、あの土手を上がって左の方さね。」
「ありがとうございます。あの道を行けばいいんですね。」
「ん。こっちの畦道から回って行けば近いよ。」
畦道を通るなんて何年ぶりだろうか。
しばし言われた通りに進むと、
おう、これか!?
天然記念物「沼サンゴ層」と書かれた御影石製の石碑の隣に、一箇所に集めら
れた約6000年前のサンゴの化石が、数種類、小屋の中に無造作に転がって
いる。「これだけ?」とも思ったが、まぁ、こんなもんだろう。
北緯35°付近の館山市は、現在世界に生息する造礁性サンゴ分布の最北限だ
そうだ。6000年前(縄文時代)は現在よりもずっと暖かく、海岸線の標高が
約20m!も高く、内陸側へ1kmほど入っていたのだ。
この沼地区が海岸線だったのだ。
来た道を引き返すと、さっきのおじさんが私を待っていた。
「がっかりしたろうて。ハハ・・」
私も苦笑いするしかない。
聞けば、この沼地区一帯は、ずっとサンゴ層が広がっているそうだ。
その主だったサンゴを、あの小屋に集めてあるそうだ。
だからこの付近の水は、ミネラル分が多いとか。
暫し、おじさんの傍らに座って、6000年前の風景を思い浮かべていた。
そして、ずっと疑問に思っていた事が、
「・・・そうか! 分った!」
【続く】
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