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クリエイト速読スクールブログ
なおしのお薦め本(1)孤独と不安のレッスン
小川なおしさんから、お薦め本が届いています。
生きる勇気を与えてくれる本だ。いじめられている人、人間関係に困っている人に、特におススメしたい。
孤独と不安は、できればどちらも味わいたくない、という類のものである。しかし、孤独と不安を避けようとしてとる行為(気の進まないつきあい、電話、メールなど)で、実は我々はダメージをこうむっている。
「一番大切な疑問、それは、『自分は何がしたいんだろう?』ということです」
それを知るためには、自分と向き合う必要がある。著者が勧めるのは一人旅(できれば一週間以上、なるべく何もない観光地へ行くこと)。
「一人でいることはみじめ」と思って友だちとつきあっていると、自分と向き合う時間がなくなってしまう。
著者の指摘は鋭い。
「一人は淋しい」と思ってしまう原因は、子供の頃に歌った「1年生になった~ら~、友達100人できるかな」という歌が刷り込みになっていることではないか、というのだ。これはまったく気づかなかった。確かに、友だちが多ければ多いほどいい、ということになったら、問題が起こった時に多数派につくのは当然のこと。
著者は大学で教えてもいるのだが、積極的に孤独と不安と向き合うために、一人で暮らせと学生に勧めているそうだ。
「たぶん、年を取れば取るほど『孤独と不安』は増していくんだ。だから、エネルギーのある若いうちに『孤独と不安』に耐えて、慣れる練習、やりすごす練習、負けない練習をしておくことが、人生の智恵だと思っているんだ」
最後に、著者が学生に言いたいこと(たぶん実際には言っていない)を引用する。
「どうか君の人生で、『孤独と不安』をごまかすために、“怪しげな宗教”や“体だけを求める男”や“金だけを求める女”や“断定する占い”や“勇ましい国家論”や“密着する家族”や“詐欺のような金儲け”や“社畜が好きな会社”にすがりつくことだけはないように」
親身な言葉って、こういうものを言うのだろう。 なおし
『哲学のおやつ ゆっくりとはやく』
ブリジット・ラベ(作家)とミシェル・ピュエシュ(大学教授)著 高橋啓 訳
フランスの子ども向けに書かれたシリーズの一冊。子どもの悩みを、リラックスして考えさせることによって解決に向かわせよう、という目論見のようだ。
この本には「ゆっくりとはやく」「笑うと泣く」という二つのテーマが収められている。前者では時間について、後者では感情について、子どもの日常生活に即して書かれている。前者から気になる文章を引用してみる。
「時間とは、変化することであり、移り変わること」
「だれも、自分のどこがそのまま残るのかわからないから、不安なんだ」
「人間は時間を生きているのではない。生きているということは、過ぎていく時間をうまく使っていくということだ」
「時間の使い道がいつも他人に決められていると、まるで時間がないような気分になる。ということは、本当の時間は自由時間にあるということだ」
「人生を得するということは、いつも時間をうめ、忙しく暮らし、やたらにたくさんのことをすることなのだろうか」
「時間を大切に使うということは、あまりに重いものをかばんにつめないようにするということだ」
このような文章が、具体的な物語の中に登場するので、子どもにもわかるようになっている。
私が気に入ったのはこの一文。
「自分の過去が好きになれるって、とても大事なことだ」
ああ、そのように今を過ごしたいなあ、と思う。 なおし
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本、気になります。自分は1人をそんなに淋しく
感じるタイプではない(と自分では思っている)です。
しかしながら、この本を読んだら、『あれっ?』と
思うようなことがたくさん出てきそうな気がします。
今読んでいる本が終わったら、次はこの本に
行こうと思います。
前日分の、10回に亘るお2人のやりとり、
中身がわからない部分はもちろんありましたが、
何となくリズミカルな会話の感じを楽しく
読ませていただきました。
『孤独と不安のレッスン』読みました。
自分としっかりと向かい合う、大事なことですね。
他者との付き合い方など、なるほどな~、と
思うことが多かったです。
ありがとうございました。
『ゆっくりとはやく』読みました。子供から
大人まで、誰でも読める本だと感じました。
生きていてちょっと先が見えなくなったときとか、
この本を読んだらヒントが得られそうです。
具体的なさまざまなシーンの挿話がよかったです。
自分は、「笑うと泣く」の中、恋人との待ち合わせに
1時間遅れてしまった人の話が好きです。
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