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クリエイト速読スクールブログ
通常、それは個人の枠にとどまって表に出てこない。いわゆるブラックボックスになっている
第65期文演(16/1/16~3/12)アンケートです。
きょうは、司法書士試験受験中のYさんです。
Yさんの文演アンケート
Q.1 当講座をどんな目的で受講しましたか?
A.1 クリエイトに入会したばかりの頃、受講生の書いたブログを読んでいると、「ブンエン」という言葉が目についた。続けて読むと、みんな絶賛しているではないか。へえー、と思った私は、子供がもの珍しさにチンドン屋にかけよっていくような興味にかられた。しばらくして、「Yさん、文演、受けてみませんか?」と、松田さんからお誘いを受けた。興味はあるものの、速読に関しては、回数にして10回程度、クリエイトの受講生の中でもおそらくどん尻を競うトロさで、これが文演を受講する際の妨げになるのではないかと、松田さんに相談したところ、「問題ないです」との返答を頂いたので、その場で受講を決めた。
Q.2 「文演」を受講して文章への印象で変わったことがありますか?
A.2 受講前は、文章はなんとなく言っていることがわかればよいと思っていたし、また、なんとなくしかわからなかった。受講回数が増えるにつれて、文章に対する視点が180度変化した。文章は、形式面、構成、言葉の使い方、接続詞の使い方等々、書き手の読ませる工夫が必要なのだ。これに加えて、車の両輪というべく、読み手の読解力があいまって、霧のかかった、ぼんやりした文章が明快になる。書き手の工夫が、読み手の読解力を促進させる関係といえることもわかった。
Q.3 宿題の「要約」はどうでしたか?
A.3-1 「授業前」 悪戦苦闘した。要約については、学生時代のレポートくらいしか書いたことがなく、その時からかなりの年月が経過した今の自分には荷が重く、てめえの要約文を人前にさらす羞恥心のような緊張感にかられた。さらに、講師のSさんが「要約はむずかしいですよ。Yさんのすべてがあらわれますから」などとオドカスから、その緊張感に拍車をかけた。さてどうするか、と考えた。文演で配布されたペラ 1 枚の要約の仕方を手がかりに、要約すべき課題文自身がまねろと書いてあるから、そのまま実践すべく、参考資料として配布された、松田さんが要約した文章を、何度も読み返し、なぜこれを抜き出しているのか、考えていた。ここに要約に費やした時間の半分をあてた。課題文を要約するにあたり、表現の巧拙云々よりも、とにかく書き手の主張が拾えるかが勝負、ここをはずすとすべて終わり、と思っていた。自分で拾えているとは思っていても、はたから見ると拾えていない場合があるので、何度も課題文を読み返した。しかし、推敲ならまだしも、課題文を何度も読み返すのは無意味だと思った。勘や直観でいっけんして拾ったものは、その枠を超えられない(勘や直観は、論理的思考を一瞬にして操作している高度な技術である)。これが、その人の読解力の限界なのだ。何度も読むというのは、確認作業にすぎず、主観の中でぐるぐるしているだけなのだ。提出した後も、書き手の主張が拾えているか、という不安はぬぐえなかった。
A.3-2 「授業後」 最終講義にそなえて第7回終了後に全員の要約文が配布された。自信の有無や客観的評価は別にして、要約文を作成する際に、これが書き手の主張であると、自らが選択していることは、現時点における、その人にとっての、“最良”な選択なのだ。私の場合、ほかの人の要約文と自分のそれとの異同を発見できるにしても、その理由付けまでは説明できなかった。読めば読むほど混沌とした状態に陥っていた。ここは、松田さんに頼るほかなかった。最終講義に挑んで、松田さんの一人ひとりの論評を聞いた。うまく書けている要約文は、余計なことがなく、幹がすべて盛り込まれている。字数の制約があるなかで、すべての幹を盛り込むには表現を圧縮させる技が必要なのだ。余計なものを含んだ、べたな表現では字数が苦しくなって勝手に幹を削ることになる。松田さんに拾えていないと指摘された箇所は、一度は拾ってかなり迷った末に削ったところであった。要約は、書き手の主張が拾えても、字数制限のなかで、それを表現できなければ、拾えていないことになる、という平凡な事実を再認識させられた。
Q.4 全体的な感想をお聞かせください。
A.4 私が知る限り、こんな講座は知らない。文演は、文章の読み方、表現方法、着眼点など読解における思考プロセスを明快につたえてくれる。通常、それは個人の枠にとどまって表に出てこない。いわゆるブラックボックスになっている。文演を受講するたびに、マジックの種明かしをされたときのように、「ほー」と感動することが多かった。新たな発見の連続で、わくわくした気持ちで聞いていた。ふりかえってみると、明確な受講目的があったわけではなく、興味本位で受講した講座である。文演は、思ったことを表現する苦しさや、書き手のなにげない一言に隠されている心情を読みとる困難さを教えてくれた。今の自分にとってうってつけであったというべきか、感慨なきを得ない。
文演ではほとんど発言していないYさんでしたが、宿題要約と文演感想でYさんイメージをまた一新させてくれました
アンケート部分に、「Yさんのすべてがあらわれますから」とあります。
この部分はYさんの名字でした。ひょっとしたら、そのまま外部に出していいよ、ということかもしれません。一応伏せさせてもらいました。
2015-12-10「もう回数をこなすしかないと今は考えています」のYさんですが、速読も着々こなしています。
現在、受講60回(3/22)です。 真
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