振り絞れ❗

自転車(ロード、MTB XCO)と里山登山について書いています。

ニセコクラシック140km レースレポート

2018年07月10日 | レース参戦


私が参加したのは、140km。
コースはプロフィール通り、登りと下りの繰り返しだった。
ある程度覚悟はしていたものの、登坂能力が低く、結果は、惨敗でした。

総合:243位
年代別 35-39: 45位

Time; 4:31:41 (Top +0:56:43)


登坂能力が、他の参加者に比べ著しく遅く、全く勝負に絡めなかった。

これくらいで十分かな、と思っていた部分がそうでも無かったので、これを機に修正する事ができるので、前向きに捉え、またしっかり練習へ反映していかなくては。そして、体重もベスト体重の58kgに近づけよう。

☆☆☆


4:00起床

相部屋のしばたさんも、同じ時間に起きてくれて、レースに向けた準備を開始する。

起きて寝ぼけを解消するために、誰もいないと思っていた温泉へ。
しかし、居た。

この早朝の風呂で、見知らぬ人と二人きりの風呂ほど、気まずいものはない。

露天風呂には誰も居なさそうだったので、行ってみたら正解。
露天風呂で、空を見ながら、少しずつレースへ向けた覚悟を決めるため、気持ちの整理を始めていた。

これまで、隔週でレースに出続けて、単独で練習する身では、レースが唯一の人と争える、自分の実力を客観的に判断できる機会であったため、そこで実力を試し、課題を識別、対処というサイクルを回してきた。某有名マラソン市民ランナーを見習って。



積み重ねてきた結果があるから、憶することなく、スタートラインへ立とう。

そう決めて、風呂を後にした。


部屋に戻り、シリアルをボール一杯に入れて、牛乳を足して、それを食べた。
最初、食べる気はなかったけれど、しばたさんに食べた方が良いと助言を受けて、食べる事にした。


もろもろ準備を終えて、5:00宿泊先を出た。
レース会場には、5:15くらいに着いたが、既に駐車場は一杯。

何とか、スタートライン近くの駐車場に停める事ができて、直ぐに自転車組み立てて準備をした。


その後、軽くアップしてから、出走サインの場所へ行って、5:20にサイン。
思っていた以上に、あっさり片付いた。
想像では、かなり並んでサインすると思っていたが、かなりあっけなかった。



そこから、スタート地点の登り坂を何往復かして、アップをした。


スタートまで、1時間以上時間を余らしてしまった。
ぼーっと空を眺めてスタートを待つ事にした。

途中、写真撮影を頼まれつつ、うまく撮影できずに、しばたさんにお願いしながら、それぞれの小さな依頼事項を処理していき、あっという間にスタート時間になった。

開会式を終え、スタートを待つ選手たちでごった返した。






スタートラインに、直線に並ぶかと思いきや、待機場所からそのままスタートらしい。


6:35 レース開始



最初は、ニュートラルカーが先導し、ローリングスタート。
これが長かった。

5分、10分と経っても中々ニュートラルカーがどかず、登りが始まってから、スピードが上がりはじめ、登りで30km/hを超えていた。

残念な事に、私はこの速度に堪えきれず、本格的なスタートが切られる前に、自分から先頭集団から切れてしまった。。。
これは、本当にあっけなかった。

登坂には課題があると識別していたが、周りも同じくらいかと思っていたが、そーでもなかった。
みんな、登りはしっかり走れた選手たちばかりだった。
レース前は、登りで何とか食らいつけるかなとも思ったが、とても甘かった。


同じように遅れた選手たちと走っていたら、段々とこぼれてきた選手たちと合流することができ、その集団で自分のレースが始まった。


それは、これまでのレースの復習のような展開だった。


●力のある選手が前をひく。先頭交代がうまく回らない
●前を引くのは大体、異国の選手。その選手が呆れて振り返った際、目が合ってしまって、意地でその選手と先頭交代して集団を引いてしまった。
●何回か交代して、最後に引いたタイミングが、このコースで一番長い登りの前だったという最悪のタイミング。


自分の一番悪い所と認識していても、前を引かずに集団にぶら下がる事ができないのは、よろしくないですな。
勝負に徹する事ができる人は、ここら辺の駆け引きもうまい。そこをきちんと見習わなくてはいけない。
けれど、私は往年の名選手である、鈴木雷太選手のように、ぶっちりぎりのちぎりあいのレースをするのが理想。
ま、その理想を語るなら、もっと脚のある選手にならないと。。。



このコース、最長の登り区間に入ってから、それまでの集団にくらいつこうとしたが、直ぐに切れてしまった。
それでも、一定の距離を保ったまま、登り続ければよいと思って、何度もくらいついたが、残念ながら足パン具合が引かずに、やがて離されてしまった。

ボロボロ落ちてくる選手と合流して、でかい集団になっても、うまく活性化できなくて、スピードが上がらない。

やがて、後ろから少し速いペースで登る集団に合流し、そこでしばらくリズムを作り、登っていた。

KOMの前で集団で中切れが起きて、気付いた時には、かなりの差が広がっていた。
遅れた集団はもう元気がなく、単独で前を追った。追従する人がいれば一緒にと思ったが、誰も来なかった。


しばらく、一人で登った。
山の頂上付近で、雲の中に入ったのか、視界はかなり悪い。

それでも、合流すべき集団を追った。

やがて、登りが終わり、下りに突入。
この下りが、高速で、不安を抱えていた箇所。


しかし、下り初めて見ると、レース前のような恐怖は感じなかった。いつも通り下っていたら、直ぐに小集団に追いついた。
けれど、かなりゆっくり下っていたので、合流を諦め、引き続き単独で前を追う。


しかし不思議な事に、かなり恐れていた下りが何てことのないものだと感じた。

普段の筑波山系の下りもそうだけど、八ヶ岳で合宿した際に経験した下りの方が、遥かにテクニカルだ。


そう思えてきて、それからダウンヒルを楽しむ事ができた。タイヤのグリップを確認しつつ、最初はゆっくりだったが、ノンブレーキでも全然問題ない事が分かったので、それからは、ダウンヒルを楽しんだ。


しばらくして後ろを見ると、誰もついてきていない。
日本海に出る前に、何とかして、どこかの集団に追いつきたい。そう思っていた。
日本海に出て、折り返した平坦は、昨日の試走ではきつい向かい風だった。今日も風向きは同じなので、そこでの単独走による消耗は避けたかった。なので、何としても、集団に追いつきたい。その一心で、ほとんどブレーキを使わずに下った。


すると、70kmを過ぎた当たりの補給所の手前で、集団を発見。


以降のアップダウンも下り基調なので、このままいけば追いつけると確信。

しかし、中々その差が詰まらない。

それでもあきらめずに、平坦、登り、下りを踏み続けた。ここが今日一番足を使う場所だと言い聞かせ、脚パンになっても集団内で休んで回復できるし、追いつけなかったらその時考えよう、何としても、日本海に出る前に合流する。

かなり強い気持ちで踏むことができた。

日本海までの最後の下り基調の道で、アウタートップが回り切ったペダルを必死に踏んで、無事集団の合流に成功した。
そこから、少し集団の後ろで休みつつ、その後の展開をどうするか考えていた。

日本海へ続く平坦路で休んだ後、日本海側の集落を通過後、折り返した向かい風区間は、休むだけでは申し訳ないので、先頭交代に加わった。

中には全く引かない人もいる。
きっと、脚パンで引けないんだろうと思って、その人たちを避けて先頭交代へ加わる。
付き位置にしてくれた方が楽なんだけど、中途半端に集団の真ん中に居るので、少し邪魔だった。

この時思い出したのが、集団で中切れを起こしてその人たちに引かせて中切れを埋めてもらう作戦。56サイクルのブログで書いていた。

けれど、その集団の先頭交代している選手たちは、皆で走る事で協力的で、誰も切れないように気を遣ってくれる優しい人たちばかりだったので、この策を実行できないでいた。


平坦が終わり、登りが始まったら、あら不思議。
それまで先頭引かなかった選手たちがスルスル~と快調に登りをこなしていく一方で、先頭引いた選手たちが遅れていく。


なんてこった。。。見事に騙された。
やはり、あの策をやっておくべきだった~

と思いつつ、自分も切れないように、そういう選手に負けないように登りを頑張った。
平坦の先頭交代で、ほとんど足を使わないようにしたから、この登りは余裕があった。

負けるもんか。
休んでいた選手全員を抜かして、先を急ごう。

途中の補給所で、スポーツドリングと水のほかに、ゼリーの補給まであって、これがかなり助かった。
ゼリー食べたら結構楽になったので、更に登りを頑張った。



何とか必死に踏んで、あの人たちに負けるもんかー!と最後まで気持ちを切らさず、追いついてその後の道のローテが始まったら、やり返してやるぜ!と意気込んでいたが、2-3名取り逃した。完敗でした。情けない。。。

結局、2人だけになってしまって、その選手としばらくちぎり合い。でもお互い譲らない。同じカテゴリーのゼッケンだったから、お互いが意識。
登りは、相手の方が早い。でも何とか食らいついていける。
何とか必死に登って、下り区間に入った。

ここも重い体重をフル活用して、アウタートップでグルグル足を回しながら、下りを飛ばした。

70kmクラスの選手もいたのだが、片側1車線しか通行止めになっていなかったので、大きな声で
「右とーりまーす!!」

と大声で叫びながら走っていた自分が、機関車トーマスのようだと思いながら、下っていた。

自分の脚の具合を見ながら、さっきまで一緒に走っていた選手を置いていくと、その先が辛いと思って、少し待ちながら下った。


畑の区間の登りに入ってから、相手が登りを先行し始めて、結構離されてしまった。

それでも、試走をしたおかげで、その先にまだ下りがある事が分かっていたので、焦らずに。

下りに入って、一気に追いついて、そのまま離しにかかった。
残り15kmくらいだったので、このまま単独で行けると考えた。

県道66号にかかる、黄色い橋の下の道を下り切った後、その先は登りが断続的に続く事が分かっていた。
もっと離すために、ここの断続的に続く登りは、フルーツラインと同じだと捉え、最後の力を振り絞って踏んだ。



実はここに、しばたさんが居たらしく、僕に声を掛けたらしいけれど、全然気づけなかった。レース後に聞いてびっくり。
この時は、後ろにいる選手を離す事で頭が一杯で、先を急ぐ事だけを考えていた。


その先の道は、宿泊先-スタートゴール地点まで、車で何度も通った道だったので、すこし気が楽になった。後少しだ。

視線の先に見える選手全員を抜いてゴールしようと、最後まで目標を持って、諦めずに走った。

ゴールに近づいてから、何で急坂が多いんだと思いながらも、最後はヘロヘロになりながら、何とかゴールラインを通過する事ができた。

予定よりも40分も遅れてのゴールだったが、完走できたこと、最後まで腐らず走り切れたので、心はスッキリしていた。
負けたけれど、後悔はしないレースができた。沖縄とは違う。少しは成長できたかな。




ゴール後、帰りの飛行機の時間への懸念もあり、計測チップを返却後、しばたさんに連絡して、合流地点へと急いだ。