旧女川交番/女川町
東日本大震災によって引き起こされた巨大津波。
圧倒的な破壊力、その爪痕を見ることができる場所が女川町にもある。
海に近い場所にあった旧女川交番だ。
周囲が盛り土され、生活道路が造られている。
打ち込まれた杭が引き抜かれ、むき出しになっている。
重力に逆らって押し寄せ、次々と街を飲み込んでいく津波。
引き波は、今度はその重力を味方に付け、洗いざらい根こそぎ持っていく怖さがある。
これは震災遺構として保存されるべきだと感じたが、町はすでにその方針で固めてるようで、
周辺をメモリアル公園として整備し、2020年7月の完成を目指してる。
個人的に思うのは、この建物自体にあまり手を加えないでもらいたいこと。
当然、外壁材の剥離落下、建物崩壊の危険性などを排除した上での話だ。
見る者に、津波の恐ろしさを被害当時の姿で伝えてほしい。
(2018年8月訪問)