「生物兵器?」
今日(現地時間で2月11日午前0時)現在、飽く迄も中国政府による発表ですが、
新型コロナウィルスの感染者は4万2638人、死亡者は1016人(前日より108人増加)
に達したそうですが、この数字だって病院などの収容施設のキャパの中での数字
でしかありません。
108人の内訳は、武漢市のある湖北省が103人(うち67人が武漢市)、北京市、
天津市、黒竜江省、安徽省、河南省で各1人。
(12日午前0時時点では中国全土で感染者4万4653人、死亡者1113人。武漢市
のある湖北省では感染者3万3366人、死亡者1068人と罹患率で75%、死亡率で
96%と突出している。武漢市に限ると死亡率は全土の74%に上る。)
実際は、交通が止まっていたり、武漢では市自体が封鎖されているため、診察も
ままならずに諦めている人や、武漢市やそれ以外の地域では未明に家を出て徒歩
で這う這うの体で辿り着いても10時間も待たされた挙句、検査もしてもらえず帰
宅する人が大勢いると云います。この人々は、検査していないので、たとえそれ
が新型コロナウィルスに起因するものであっても、感染者や死亡者の勘定に加え
られることはありません。また、本人も気付かぬ軽症者や無症状者は保菌者であ
ってもカウントされませんので、実際の数字は一桁二桁違っているように思いま
す。
今現在、日本の横浜港に接岸しているクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」
が寄港した2月3日から昨日(11日)までの一週間余りの間に135人もの感染者が
出ています。検査を行った人数が273人でしたので、その罹患率は約5割にも上る
ことになります。(12日の時点では、検査を受けたのべ人数492人の中で174人が
陽性反応が出ている。のべ人数となっていることから、やはりかなり高い罹患率
であると云わざるを得ません。)
乗船者は、3711人(乗客2666人、乗員1045人)ですので、体調不良者や感染疑惑
者を優先して検査したので、罹患率が高くなるのは已む得ないのですが、船内で
の行動や環境も感染に多分に影響していると思えますので、元気な人でも保菌者
がいると考えるべきです。ですから、少なくとも日本に上陸する人は全員検査を
すべきです。後で臍をかむことのないよう、検査機関を増やしてでも対応すべき
です。
感染は空気感染では無いように思えます。狭い飛行機の中ではそれが起きていな
いからです。椅子に座っていて歩き回らない環境では、感染していないのです。
接触感染と飛沫感染がウィルスを広めたのは確かなように思います。
武漢市は1100万人の人口を抱えていて、震源とされる海鮮卸売市場では大勢の人
が間近で接触するでしょうし、市場にならぶ食物に手を触れることも多いので、
そこを中心に拡散したことも多分正しいと思います。
さて、中国の出先機関と化しているWHOですが、偏見や風評被害を避けるため、
「地理的な場所や動物、個人や人のグループに関連しない名称」にする必要がある
として、「COVID-19」(COrona VIrus Diseaseと2019との合成語、2019年
に発生したコロナウィルスによる疾病)と今回のものを名付けましたが、これまた
中国のご機嫌取りそのもの。
ま、それは大目に見ることができるもの。看過できないのは、一部研究者による遺
伝子解析の結果として、新型コロナウィルスはコウモリにみられるコロナウィルス
との類似性がある、感染経路は不明ながらも野生動物も扱う武漢市の海鮮卸売市場
でコウモリの取引は多くないので、コウモリ以外の動物から人に感染した可能性が
あるとの見解を示したことです。
これも武漢、有体に云えばその名前から引き摺り出される中国の体制を木端微塵に
する事実から遠ざけるためのブラフと思えるのです。
コウモリ云々は当初から云われていたことなのです。
昨年の12月初旬に最初の感染者が出て、それをインターネット上で2019年12月30日
午後5時半頃、SNSの医療関係者内のチャットグループに、病原体検査結果の写真と
ともに「華南海鮮市場でSARS感染者7人が確認された」と投稿した上で、その後も
「コロナウイルスの可能性がある」と追記したうえで、「情報を漏らさないように」
と念を押した医師がいました。
しかし、他のある医師によると、1月1日にほぼ全ての医療関係者のチャットグルー
プに、この情報が流れてきたとのことで、同日中に武漢市公安当局が「デマ」を流
したとして関係した医師8人(いずれも武漢市在住)に対して法に従って処罰(始末
書提出の微罪ですが口止めが条件)を加えたのです。
最初に告発したその医師は、コロナウイルスに感染。12日に症状が現れ、14日に
隔離されました。24日にはICU(集中治療室)に移され、その後亡くなっています。
それを遡る2015年9月のこと。武漢ウイルス研究所の石正麗研究員は他の一名との共
同執筆で国際医学誌「ネイチャー・メディシン(Nature Medicine)」に興味ある論文
を発表しています。
そこには、コウモリに由来するSARSコロナウイルスに関する研究で、コウモリ集団に
おけるコロナウイルスの出現リスクを研究するために、研究チームは「キメラウイル
スを生成した」とまで記されているのです。
武漢ウイルス研究所は、正式名が中国科学院武漢ウイルス研究所とあるように、中国
国家としての、それも軍事に関係する生物・化学兵器の研究を行っているP4実験室(バ
イオセーフティーレベル4実験室)を管理下においています。
そこからウィルスが漏れてバイオハザードを引き起こした可能性が大きいのです。
震源とされた鮮卸売市場とは30㎞ほどしか離れていないと云いますから、感染者がそこ
で広めた可能性は多分にあるのです。
註)鮮卸売市場(武漢の華南水産市場)との距離は、やはり川を隔てての約30㎞でした。
<(_ _)>※2月29日訂正
その傍証と思えるのが、軍の生物・化学兵器研究の第一人者である陳薇少将が、軍の専
門家チームを引き連れて1月26日に武漢入りし、そこで「最悪な状況を覚悟する必要があ
る」と述べたことです。
習近平国家主席が「蔓延の阻止」を指示したのが20日で、武漢市を交通遮断して「封鎖」
(写真左下)したのが23日のことですから、陳薇少将らの調査等の報告を受けてのもの
では無く、彼らが隠密裏に後始末をしやすくするための閉鎖であったとも考えられるの
です。
註)この稿を書いた当時は、情報が錯綜していて、というか認識が甘かったこと
もあって、上述のようなことを書いてしまいましたが、『WiLL』4月号の
記事「各地で多発『武漢人狩り』の冷血」(by福島香織)によると、1月1日
に武漢の華南水産市場を閉鎖、1月19日にSARS流行時に実績のあった当時広東
省広州市にある呼吸疾病研究所所長の鐘南山をリーダーとする専門家チームが
武漢市に入り、そこで人から人への感染を確認し、北京で開かれた国家衛星健
康委員会の緊急会合の場で発表。
習近平は、外遊先(1月17日~18日、ミャンマー)から帰国した後も地方視察
(雲南省)をしていて、21日に北京に戻ってそのことを知らされたようなので、
鐘南山らの派遣を指示(20日の「蔓延の阻止」指示も?)したのは、No.2の李
克強首相ではないかとしています。
しかし、李克強が武漢肺炎対策組織のトップに任命されるのは1月25日のこと
ですし、鐘南山らは軍(陳薇少将)の指揮下にいたのでしょうから、やはり習
近平の指示があったように僕は思います。(11月にはSARSに似た新型ウィルスが
武漢で広がりを見せていることを現地は把握していて、中央政府も遅くとも12月
には連絡を受けている。)
23日に武漢市の封鎖は、同誌の「習政権を着実に蝕む新型コロナウィルス」by白
川司)によると、封鎖が公表されたのが午前3時過ぎ、しかし実際に封鎖された
のは午前11時。この間に数百万人もの市民が脱出したとしています。(この時間
的な問題は、封鎖宣言をバーターとしてWHOが緊急宣言を出さないようにした
からと云う。)
であれば、軍による隠蔽とは無関係なように見えますが、米国のCDC(疾病コ
ントロールセンター)が早々に伝染病の専門家を現地に派遣することを申し出た
にも係わらず拒否したり、日本からの正体解明を目的としたウィルス株の提供を
無視したりしたのも、その正体を知られるのを懼れたためとも考えられます。
国家衛生健康委員会が1月3日、湖北省武漢市で発生した新型コロナウィルスによ
る肺炎に関し「いかなる組織も個人も、無断で検査結果などの情報を外部に公表
してはならない」との箝口令を敷いたことも、後になって判明していますから、
それを裏付けるものです。
それに、1月19日の現地調査だけで人から人への感染が分かるとは思えません。
おそらく華南水産市場またはそこでの感染者からウィルスを入手して、武漢ウイ
ルス研究所のものと同じものか調べて、そのように発表したのだと。であるなら、
そのウィルスの性格・性質を予め知っていたことになります。
【以上の註は、3月2日に追加しました】
今回、アメリカのとった素早い行動(米国人の中国全土への渡航警戒レベルを4段階のう
ちの最高レベルの「渡航禁止」とし、1月28日、武漢にチャーター機を飛ばし、武漢駐在
の米外交官とその家族195人を米国に連れ戻した。帰国と同時に全員をカリフォルニア州
オンタリオの米州兵基地に隔離している)は、自らも同様の研究・実験をしているだけに
その危険性を知悉していたからだと思うのです。
現在、中国は人口約1100万人の武漢市など、10以上の都市を封鎖して、5000万人の
中国人が感染予防のために『隔離』されています。
しかし遅きに失した感がある。
WHOは、中国の顔色を窺いつつ、RO(1人の患者から何人に感染させるかを示す数値)を
1.4~2.5と低めにしていますが、欧米の伝染病学者は、3.8人、または3.3人や4.0人と推測
しています。3.8だとすると、2月4日までに感染者は13万2000~27万3000人に拡大するとの
推算までなされています。「移動する隠れた感染者」(感染していても症状が出ない)が
いることが分かっていますから、むべなるかなです。
中国では急ごしらえのバラック(習近平は更に幾つもの同様のものを準備するよう指示した)
に何千もの病床を並べていますが、病院と呼べるようなものとは程遠く、感染を封じ込める
ための、そして死を待つだけの、拘置所としか思えない代物です。
ここに空きが出るのが中国が公けに発表する死亡者数で、あらたに其処を埋める患者が感染
者数としてカウントされているのです。小出しの数字でしか無いのです。
その周りにはカウントにも上らない、その何倍、何十倍もの死屍累々があるのです。
中国政府は、このような緩やかな、なし崩しの収束を望んでいるとしか思えません。●~*
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