「君のひとみは10000ボルト」
♪鳶色のひとみに 誘惑のかげり
の歌詞そのものの魅力的な虹彩を持つ八代亜紀を知ったのは、
僕が20代半ばのこと。2年間ほど文京区の千石というところ
で間借りしていたのですが、引っ越ししてまず目に入ったのが
彼女の大きなポスター。それまでの間借り人が残していったの
だと思うのですが、ポスターの下に穴があいているのか、血痕
でも残されているのか、怖くてそのままにしていました。
そのポスターは多分120万枚のミリオンセラーとなった「なみだ恋」
(1973年、初めてのヒット曲)のものだと思うのですが、見るもの
を見つめ返してくるその眼差しは極めて魅惑的でしたね。(こっち
が剝がさずにいた本音かも。)
徹子の部屋で、「老後」なんて存在しない、100歳まで歌って絵を
描いて、自分も楽しみ、皆にも喜んでもらうと云っていたのに、
それから程無くして亡くなってしまうとは。(2023.12.30歿、享年
73)
絵は油彩画が主で、フランスの由緒ある「ル・サロン」展に1998
年から5年連続で入選し、日本の芸能人としては初の正会員(永久
会員)になったほどの腕前。
一時期厚化粧をしているとビートたけしに「笑うとヒビが入る」と
いじられたり、嘉門達夫に「リバーサイドホテル」の替え歌で「誰
も知らない素顔の八代亜紀」と歌われたりしていましたが、彼女は
すっぴんを披露したばかりか、自分でその替え歌を歌って笑い飛ば
した。心もひろく、きれいなひとでした。
井上陽水の「リバーサイドホテル」は、何人かの歌手がカバーし
ていますが、僕は八代亜紀の歌が一番好きです。
合掌
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