「『つもり』つもって」
小室圭氏が先日(4月8日)、A4版で28頁(枚)にも及ぶ長々とした弁明書(以
下「文書」)を公表しましたが、暇な僕のことですから一通り読んでみました。
文書の内訳は、「概要」が4枚で「注釈」が13枚で、肝心の「本編」は11枚。
本文と注釈とを行ったり来たりと、読み難い構成であるのは衆目の一致する
ところ。
読後の感想は、「くどくどしい」の一言。
何度も自分ら(母親佳代さんともども)は正しく相手が誤っていると、手を替え
品を替え繰り返す、その執拗さ。元婚約者の言い分・認識はことごとく事実と異
なるとして、読み手への印象操作を行う、その狡猾さ。
そもそも両者の認識の違いを弁護士までたてて話合いで解決しようとしていると
文書でも述べてあるのに、これじゃ一方的に自分らにとって都合のよい認識を
「事実」と言い換えて相手に押付けているとしかみえない。
ブツブツ云いたいことことは山ほどあるけれど、紙幅の都合もあって、文書の眼
目である(騒動のきっかけとなった)、400万円余りのお金が借金だったのか贈与
だったのかについて、矯めつ眇めつして見て行くことにします。
そのキーワードとして圭氏は、母親の元婚約者(支援者)が云ったとされる「返
してもらうつもりはなかった」もしくは「返してもらうつもりはなかったんだ」を
都合23回だか24回だか(僕も数えてみようとしましたが途中で面倒になって止め
ました)何度も呪文のようにしてあちこちにちりばめていること。
しかも圧倒的に「返してもらうつもりはなかった」の方が多く使われている。
「んだ」が付くと言外に「けど…」とその裏事情があるように感じられるものね。
その言葉を元婚約者が発した両者による話合いの場で、とっさの判断で圭氏が録音
した(それを文書で明らかにしている)としていますが、眉唾ものだよね。
話し合いは2012年9月、元婚約者の自宅(小室家も同じマンションの住人)で行わ
れたのですが、その内容は婚約解消について。
でもね、元婚約者はそういった重大な内容であることを彼らには予め伝えてはいな
かったと云う。なのに圭氏は録音の準備をして行った。つまり、それまでの経緯
(度重なる金の無心)から、そのような話になることが分かっていたのでしょう。
で、後々自分らに有利になる証拠を盗み録りしようと考えたように思う。でなけれ
ば、都合の良いところを咄嗟に録音するなんてできやしない。
20歳になる直前の大学生の身でそのような悪知恵が働くとは思えない。元婚約者
に金の無心をしていたのは母親だから、当日の話がどのようなものかをおおよそ
察していたのでしょう。だから息子に入れ知恵をして同行させたように思う。
文書では、そのときの状況として「母が支援を清算させていただきたいと言い始
め、それに対して元婚約者の方が、差し上げたものだ、当初より返済を求めるつ
もりはありませんでしたという趣旨のことをおっしゃった時点で、私が録音をし
ておいた方がよいのではと考え咄嗟に録音したものだったため、母の質問や元婚
約者の方のお返事の一部は録音できていません」と予防線とも思える記述がある。
ジャストタイミングでなんてあり得ない。おそらく最初から録音していて、都合
のよいところだけを編集したのでしょう。(専門家が調べれば分かるはず。)
では、その録音にはどのようなやりとりが残されてあったのか。その箇所が文書にあ
りますので以下にそのままを記載します。
元婚約者「返してもらうつもりはなかったんだ」
母「そんなのってあるの?」
元婚約者「いやあ、あるんですかねって、だって、その時はだって・・・」
母「だってあるんですかねってそんなの私不思議。そういう方と出会ったことがない
から。そう。」
元婚約者「うん。返してもらうつもりは全くなく・・・お金出してましたよ」
この文書を読んだ元婚約者は、「申し訳ないのですが、10年近く前のことなので、私
のほうは細かいやり取りまで記憶に残っていません。ただ、渡した金銭の話になり、
『一度に全額を返してもらわなくてもいい』という趣旨の言葉は言った記憶があります。
そういった話の文脈で『(以前ならおカネを)返してもらうつもりはなかった』と言っ
た可能性はあります」と述べている。
それにね、その翌年の2013年8月、金銭トラブルについて話し合いが行われたときの元
婚約者による録音が残されていることが分かったのですよね。以下に(『週刊文春』に
よる記事をもとに)どのようなことがやり取りされていたのかを示します。
元婚約者が約400万円の返済を求める手紙を出し、そのことについて小室母子が「要
望には応じかねる」という短い文書を持ってやってきた。
元婚約者「それで、返す意図はないと」
圭氏 「あ、すいません。返すというか、もともと贈与を受けているという風に認識し
ておりますので」
母「婚約中のことなので」
元婚約者「僕も相談する人がいて、相談したんですけども、婚約中といえども別々に世
帯を持っていたわけなので、お金が動けば貸し借りが生じると」
圭氏「あの、私たち……」
元婚約者「たとえば僕が最初から、このお金は全部使っていいですよと。もう入学金の
一部から全部含めてですよ。もう最初から差し上げます、と言った覚えは、僕は一言も
ない。ただ婚約している間だから、ここから動いたお金は贈与、というのは成り立たな
いと思うんです」
これだと2013年8月の時点で、明確に「お金を返してもらいたい」という元婚約者の意思
が伝えられていたことになる。つまり、「返してもらうつもりはなかった」をもって返済
義務は無いという文書の論旨は破綻することになる。
元婚約者が小室家を経済的に支援するようになったのは、2010年9月に母親と婚約した
以降のこと。(文書では、その年の春ころから、「自分達が決して余裕のある状態では
ない」旨を伝えて、付き合いが始まったと書いてあるが、それより以前の2007年と云う
話もある。)
婚約したその時期は、まさに圭氏が国際基督教大学に入学したときとピッタリ重なるの
です。
圭氏の父親は2002年3月5日、38歳のときに自死していて、10歳の圭氏を抱えた母親は、
その遺族年金(9万円ほど)とケーキ屋でのパート代(12万円ほど)では生活が苦しか
ったのでしょう。母親の父(圭氏の祖父)も同居し、その年金も生活費に充てていた。
それでも圭氏の大学進学を考えると不安だったのでしょう。
国際基督教大学に入学するにあたり、母親から「入学金や授業料」という名目で援助
を求められ、2010年11月1日に45万3000円、翌2011年4月14日に40万円を母親の口座に
振り込んだと元婚約者は述べている。しかし圭氏は文書で、入学金と授業料について
はすべて私の貯金と奨学金で賄っている。しかも入学後に入学金を求めるのはおかしい
と元婚約者の言を嘘の一つの例であるかのごとく否定している。しかし元婚約者による
と、あくまで母親から「入学金などの学費が払えないから助けてほしい」と聞かされ
振込んだだけとある。母親が奨学金の下りる時期を把握していなかったからそのように
なったと考えるのが自然。(9月2日に入学し、9月21日に大学に申請。実際に振り込ま
れたのは11月24日のこと。)
授業料の方は、母親から第二学期の授業料は奨学金で賄う旨を伝えられた元婚約者が
その授業料は入学祝として差し上げると言ったと文書にあるのですが、いずれにせよ
入学金は貸付であることは確か。
そもそも金銭のやりとりに圭氏が直接当たったことは無いはずで、母親と元婚約者との
間での話。圭氏は母親の云うことは全て正しい(と思っているだけではなさそうだけど)
として論旨を展開しているのだから、無理が生じるのは当たり前。その一例として国際
基督教大学の他に明治大学も合格した(そして授業料の高い前者に進学したいのでその
支援を母親から頼まれた)と『週刊現代』の記事にあったことを、自分は明治大学を受
験したことはないと文書で否定しているのですが、母親がそのように元婚約者に話して
いたかも知れないのです。かなり具体的な内容なので、その可能性大です。
金の無心はその後も続き、2012年1月には国際基督教大学の交換留学制度を使った1年間の
カリフォルニア大学ロサンゼルス校への留学にあたって、一定の預金残高が必要だと言わ
れ、200万円を振り込んだこともあったよし。
文書では、「無事にビザを取得することができたのでお返ししたいと母がお伝えしたと
ころ、元婚約者の方が、いちいち振り込むのも面倒なので当面の生活費に充ててくださ
い」と云ってくれたので、生活費に充てることにした」とありますが、返さなくて良い
とは一言も云っていないし、当面(さしあたり)と断ってます。月々10万円の援助をし
ていたそうですから、その振込を纏めて行なったものとして使って欲しいとの意味合い
にすぎず、決して贈与されたものではありません。なぜなら、文書に「母は、元婚約者
の方が婚約する際に金銭面も全面的にバックアップしてくださるとおっしゃってくださ
ったことがあるとは言え、助けていただきたいとお願いすることに躊躇もあったため、
お借りできますかとお願いしたこともありました」とあるからです。贈与すると一言も
云っていないのであれば、元婚約者と母親との間では、貸し借りの黙契があったととら
えることができます。それを言葉通り生活費に充てたからと云ってもそれが贈与のもの
であったからという証左にはなりません。
こうして支援金が積み重なって400万円ちょいにもなった。度重なる金銭要求に元婚約者は
不安・不満を感じていたのでしょうか、そうして上述(2012年9月)の婚約解消の話合いに
なるのですが、文書では「貴殿は2012年9月14日小室佳代に対し一方的に婚約破棄しており
その理由を具体的に明らかにしておりません。小室佳代は理由も告げられない一方的破棄に
より精神的に傷を負っております。それに対し謝罪もそれに対する補償も無い状態でこのよ
うな請求を受けることについては納得出来ません」、「母は、元婚約者の方の『返してもら
うつもりはなかった』との言葉を受けて、婚約破棄に関する損害賠償を請求する権利を放棄
したと考えられます。この元婚約者の方の言葉と母の対応によって、たとえ元婚約者の方が
金銭の返還を請求する権利を持っていたとしても、それは母の権利(損害賠償請求権)と共
に清算されたことになり、母が元婚約者の方へ金銭を返済する義務はなくなったと解釈する
ことができます。」と一方的な言い分を述べています。
でもね、元婚約者は「私が婚約解消を切り出した場で、その理由を答えなかったのは、そこ
に圭君が同席していたからです。まだ大学生の彼の前で『あなたのお母さんから、生活費や
あなたの学費といった名目で金銭を要求されたことが理由です』とはとても言えません」と
語っていますよ。その心配りが金銭支援のときにも、相手に負担をかけないような物言いが
なされたと思うのです。
元婚約者は現在71歳。いまも週5日、再雇用という形で働いていて、家賃8万円の木造アパート
で暮らしているそうです。返済を切り出したのは、2013年年8月のこと。圭氏は、前年に(留
学説明会で出会った)眞子さまとの交際がスタートしていて、この年の12月に眞子さまにプロ
ポーズしていますので、そういったことも漏れ伝わってきたのでしょうね。おそらく当時、既
に生活に困窮していた元婚約者が、返金を要求しても小室家の負担にはならないと考えたから
だと思います。それを無下に、それも非難めいて拒絶されたことがその後の金銭トラブルの原
因となったことは確かなように思います。
「天網恢恢疎にして漏らさず」とはこのゴタゴタにも当てはまる。文書で言わずもがなのこと
を云ってしまったのです。どうしても贈与にすべきと、「贈与税を負担しているのかという報
道がありますが、母は贈与税を納付しています」、「念のためにということで納付しました」
とやっちゃった。
母親は元婚約者に「私にとって結婚=主人の遺族年金を無くす事」「私は主人の年金を受け
取っている間は内縁の関係にはなれません」「事実婚はなるべくどなたにも知られたくない
のです。万が一どなたかが役所に告発すると最悪の事態になりかねません」などとメールを
送っていたことが明らかになっている。
婚約してからの支援を全て贈与と主張するのであれば、生計を同一にしている事実婚状態を
認めることになります。遺族年金の受給資格を失うことになるのです。なのに、そのことを
承知の上で不正受給をしていたことになります。
遺族年金は子供がいれば遺族基礎年金の受給対象になり、年間支給額は約100万円。
しかし、再婚した場合や生計を同一にしている事実婚状態の場合は受給資格は失権する。
さてさて、恩人に対する酷な仕打ちや不正受給など、道徳的にみて赦されないことをしてい
る小室圭氏が眞子さまの伴侶として相応しいとはとても思えません。
この稿に用意した画像は、2017年9月3日に赤坂東邸で行なわれた婚約内定の記者会見のとき
の一コマ。終始誠実そうな様子を見せていた圭氏が一瞬その本性を現した瞬間を捉えたもの
です。眞子さまの圭氏に向ける眼差しに比べ、圭氏の表情からは敬愛とか尊崇を感じ取るこ
とができません。主客が転倒しているのです。
左下に貼り付けた小さな画像は、出所を確かめることができませんでしたが、週刊誌の記事
のようです。「モテモテ王子か」の見出しや「記者会見では何も語られなかったが、プリン
セスの前では男気全開!」の小見出しがあることから、婚約会見後に出たものなのでしょう。
圭氏が「湘南江の島 海の王子」に選出されたのは大学に入学する直前の7月のことですが、
着ている法被の襟には「国際基督教大学」とあることから眞子さまと昵懇になる前に撮られ
た写真だと思います。彼のちゃらさ加減と「海の王子」(それ自体ちゃらい)をかけての見
出しなのでしょう。見出しと小見出しから、彼の本性をを暴く目的の記事であったように思
えます。
恋は盲目とよく云われますが、誠実・寛容・慈愛といった徳目に欠けた伴侶から愛が育むこ
とは有り得ません。眞子さまには一歩引いたところから冷静かつ客観的な目で相手をよくよ
く観察してもらいたいものです。「そのときは愛していたつもりだった」と後々云われない
ためにも。
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