昨夜見た映画・・・半日経った今も印象に残っているシーンがあります。
一つは朝ごはんのシーン。
オムレツを作る彼と、そばにいる彼女とのセリフのやり取りが、
とても自然に思えました。
台本がないんじゃないかと思うくらい。
のちほど“もうひとつの家庭”の朝食がチラリと映ったりするので、
このシーンはアドリブではないと思うのですが、
テンポ・リズム・間の取り方・・・
とても自然でした。
オペラにおけるレチタティーヴォで、
これほどまでに自然なやり取りが出来ているかなと考えます。
言葉の壁、音楽の壁を越えて。
早口で喋るのが推奨されているような場面にも遭遇しますが、
相手役と自然に会話のやり取りが出来ているかな~・・・と。
もちろん、レチタンド“Recitando”とパルランド“Parlando”は違いますし、
イタリア語の方が日本語より早口です。
テレビドラマや映画を見ていても、
これほどまでに自然なやり取りって、あまり見たことがない気がします・・・。
彼を抱き上げちゃうシーンでのセリフのやり取りも自然でした。
遠目から撮っているので、撮影には“なんらかの”テクニックがあり、
もしかしたらセリフのみ別撮りしたのかもしれませんが、自然でした。
この映画が日本で公開されたのは、1970年とのことですから、
その当時と比べると、自然そのものの演技というよりも、
もう少し芸術性が求められている現代ですが、
それでもやはり、勉強になりました。
先ず、自然であること。そこを出発点にしたいです。
日常生活そのままなのではなく、
『自然なやり取りだと観客が感じる』・・・そんな感じ。
・・・しかし、1970年に公開された映画が、
イタリア人の俳優・スタッフ達がソ連でロケをしたって、
すごいですよね・・・。
まだ感動に酔いしれています。
音楽に関しては・・・イタリアというよりアルゼンチンみたいだな~と思いましたが(汗)
地平線の向こうにまでいっぱいに咲いたひまわり。
母と妻と娘。
「今、はっきりとわかった。アタシ、アンタと一緒にずっといるわ。」