さなえのうた

歌いながらあちこちに出没します♪

3連符の分散和音~Nr.1~

2020-09-19 | オペラ研究
スザンナがsembra fatto in ver per meと繰り返す時、
オケではバイオリンが3連符で、分散和音を奏でます。

ファンファーレのような、華やかなアルペジオを!


この3連符の分散和音がこの2重唱で使われるのは
以下の3つです。

①スザンナがsembra fatto in ver per meと歌う時
②フィガロがsembra fatto in ver per teと歌う時
③二人でche Susanna ella stessa si fe'と歌う時

このうち③は2回、繰り返されます。

いずれも旋律は同じです。




~音の変化~

①のスザンナが歌う時は、バイオリンのみ、
②のフィガロが歌う時は、バイオリン以外も加わった弦楽器全体で、
③の二人が歌う時は、管楽器全体で
それぞれ、この分散和音が奏でられます。
③の時は、二人が歌う旋律を、弦楽器が共に奏でています。


①女声+バイオリン、
②男声+弦楽器全体、
③女声&男声&弦楽器+管楽器全体…です。

③は2回繰り返されます。


また、
①のスザンナが歌う時、G-Dur(ト長調)の主和音です。
②のフィガロが歌う時、D-Dur(ニ長調)の主和音です。
③の二人が歌う時、G-Dur(ト長調)の主和音です。



~D-Durと見せかけて…~

スザンナもフィガロも、D(レ・ファ#・ラ)の和音から歌い出します。
D-Durと見せかけて、実はG-Durです。
恋する男女がワクワクするG-Durです。


3連符の分散和音が響く時、スザンナは必ずG-Durの主和音ですが、
フィガロは②で、D-Durの主和音です。

…ですが、
これも、D-Durと見せかけて、実はG-Durに行くためのものです!!!

女性の方が正直?
男性の方が恥ずかしがり屋?…などと思ってしまいます。



3連符の分散和音が響かせる音の変化と調性、
これらを感じて歌うと…
より素敵な演奏になると思います♪ 

うふっ(^^♪
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする