さなえのうた

歌いながらあちこちに出没します♪

Nr.1の小道具~三角定規~

2020-10-04 | オペラ研究
フィガロはまず「5」を測ります。
次に「10」を測り、順に「20」「30」を測り、
「36」を測り、「43」を測ります。

差が「5、5、10、10、6、7」と変化します。


今までに、
ツォルシュトック巻き尺や物差しを検証してみましたが、
今回は三角定規について検証してみます。




~直角二等辺三角形~

直角二等辺三角形。
↓ これです。

短い方の2辺の間の角が、直角です。つまり90度。
この2辺の長さは同じです。
斜めの辺、つまり長い方を斜辺と呼びます。


直角二等辺三角形の、短い方の2辺の長さがそれぞれ「5」だとすると、
三平方の定理またはピタゴラスの定理から、
斜めの1辺、つまり長い方の1辺の長さは「5√2」です。

…直角三角形の辺の長さの求め方って、
学校で習ったような記憶が薄っすらとありますねぇ…。(遠い目)

短い方の辺の二乗の和は、斜辺の二乗とイコールってやつです。


直角を挟む二つの辺の長さをそれぞれa、bとして、
もう一つの辺、つまり長い方の斜辺をcとする時、
a×a+b×b=c×c。

直角二等辺三角形の場合、
直角を挟む短い方の2辺の長さは同じ。
2辺がそれぞれ「5」だとすると…

5×5+5×5=長い方の1辺の長さの2乗

5×5+5×5=25+25=50 ⇐これが、長い方の1辺の長さの2乗
長い方の1辺の長さ=√50=√2×5×5=5√2




5√2

√2は1.41421356…です。
ひとよひとよにひとみごろ…なんて、
七五調で覚えました。

5√2は5に√2を足したものなので、
6.41421356...です。
小数点以下を四捨五入して近似値を取ると、「6」です。

5√2に5√2を足すと、
6.41421356...に6.41421356...を足したものになるので、
12.82842712...です。
小数点以下を四捨五入して近似値を取ると、「13」です。


…見えてきた?




~直角二等辺三角形の定規で測る~

ト書きの misura を、直角二等辺三角形の定規だと仮定します。
この場合、ト書きは『フィガロは直角二等辺三角形の定規を手に』と訳されます。

フィガロはまず、測りたい場所の端に三角定規の鋭角を合わせて置けば、
短い方の辺で「5」を測ることが出来ます。

 まずは置いただけです。
手で持ったまま、床に三角定規を立てているような形です。
これで「5」

そこから、三角定規の直角を支点として90度、定規の向きをパタンと変えます。
◢⤵◣
間はもちろん空けずに次の「5」を測ります。
合わせて「10」。

次に、鋭角を起点として定規を進行方向にクルッと180度、回転させて、
直角を支点として定規の向きをパタンと90度変える動きを利用して、「20」。
◢+◣

同じようにクルッと回転&パタンで「30」。


ここまでは直角二等辺三角形の短い方の辺だけを使って測ってきました。
先ずは2回、1辺のみを使って。
次に2回、直角を挟んだ2辺を使って。


今度は直角二等辺三角形の長い方の斜辺を使って測ります。

◢◣


斜辺の長さは5√2、よって、35√2、
さんじゅうごるーとに…とは歌えないので、
近似値を取るために小数点以下を四捨五入して、「36」。


次に、同じように斜辺を使って測り、42√2、
同じように近似値を取るために小数点以下を四捨五入して、「43」。

また2回、直角二等辺三角形の長い方の斜辺を使って測りました。

2回、2回、2回。
同じことを2回繰り返す動作を、3パターン。

よって差が「5、5、10、10、5√2、5√2」と変化するのです。




……どうして三角定規なのでしょうか? うふふ
コメント
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