小説家、精神科医、空手家、浅野浩二のブログ

小説家、精神科医、空手家の浅野浩二が小説、医療、病気、文学論、日常の雑感について書きます。

頭脳王に出ているヤツはみんなバカ

2020-02-03 05:36:01 | 考察文
頭脳王に出でいるヤツラはみんなバカ。

頭脳王とかいう、クイズ番組がある。

東大医学部、だとか、京大医学部、だとか、東大法学部主席卒業(山口真由さん)、とか、が、出ている番組である。

こういうことを、言うと、お前は、彼らに、かなわないから、嫉妬しているんだろう、と、おそらく、世の人間は、思うだろう。

別に、そう思われても、構わないけれど。

確かに、知識量、や、頭の回転の速さ、では、僕は、彼らに、とても、かなわない。

しかし、頭脳王に出ているヤツらが、ノーベル賞、や、芥川賞、や、後世に残る業績を、残せるとは、全く思っていない。

し、実際、そんな人、は、過去にも、いないだろう。

後世に残るほどの優れた業績を、作れるか、どうか、ということは、知識量、や、頭の回転の速さ、とは、関係ないからだ。

この世の中は、専門分化しており、たくさんのことを、幅広く知っている、人間が、有能な人間なのではない。

この世の中は、専門分化しており、一つのことに、突出している人間が、後世に残るほどの優れた業績を、残せるのである。

それは、スポーツの世界で言えば。

どんなスポーツでも、上達の速い、万能スポーツマンなんて、世の中では、認められない。

たった一つのスポーツで、いいから、自分のやっている一つの、スポーツ、(プロ野球なら、野球だけ)、の技術が、突出して、ズバ抜けているヤツが、年俸、何十億、という、栄光を手にすることが、出来るのである。

そして、プロ野球選手なら、野球の技術だけが、突出していれば、いいのであって、他の、スポーツは、何にも出来ない、運動音痴で、いいのである。

それは、知的能力でも、同じことが、言える。

後世に残る作曲家、(ユーミンさん、とか、ベートーベン、とか、ショパンとか)、は、音楽の作曲の能力だけが、突出していれば、いいのである。

他の、数学だの、経済学だの、つまり、他の、あらゆる学問は、全く、知らなくてもいいのである。

学問においても、iPS細胞の発見によって、ノーベル賞を獲った、山中伸弥先生のように、ノーベル賞を獲れるのは、一つの研究だけに、心血を注げる人間だけが、後世に残るほどの優れた業績を、残せるのである。

山中伸弥先生のような、場合でも、わかるように、一つの研究だけに、心血を注ぎ続けられる人間が、後世に残る優れた業績を、残せるのである。

他の、経済学、だの、歴史学、だの、つまり、他の、あらゆる学問の知識は、全く必要ないのである。

数学者で言えば。

後世に残る業績、を残せるのは、数学の知識だけ、知っていればいいのであって、他の、あらゆる学問は、何も知らなくてもいいのである。

たとえば、「フェルマーの最終定理」、を証明した、アンドリュー・ワイルズ氏は、「オレは、何としても、フェルマーの最終定理」、を証明してやろう、という、揺るぎない情熱があったから、何年間も、その研究だけに、没頭したから、「フェルマーの最終定理」、を証明することが出来たのである。

数学のことは、全部、知っている、というだけでは、その人は、数学の教師にしか過ぎず、数学者とは、言えない。

彼は、何の数学的業績も、残せないからである。

だから、そんな人は、百科事典には、載らない。

研究が成功するか、どうかは、自分のやっている研究が、好きで好きで、仕方がない、という、モチベーション、情熱、の高さ、に、かかっているのである。

頭脳王に出ているヤツらは、後世の残るような、業績は残せない。

彼らは、「オレは、これをやろう」、という、人生の目的も、無いし、一つの事に打ち込もうとする、モチベーション、情熱が無いからである。

彼らは、何でも知っているが、「何でも知ってる屋」、なんていう、職業は無いのである。

あえて言えば、評論家は、何でも知っている人が、有利だから、頭脳王に出るような、ヤツは、評論家に、なればいいと思うし、また、それ以外の仕事では、能力を発揮できないだろう。

あるいは、進学塾の塾講師もいいだろう。

知識、や、資格、は、何かをなすための手段であって、目的ではないのである。

司法試験を受験する、ということは、弁護士、(や、検察官、裁判官)、に、なって、バリバリ、弁護士の仕事を、やるための、手段に過ぎないのである。

しかし、頭脳王に出ているヤツは、「オレは、自分の人生で、これを、何が何でもやりたい」、という、目的、が無いのである。

後世に名を残す偉業を成し遂げる人間とは、「オレはこれをやろう」、という確固たる自分の人生の目的を持っていて、その目的に対する情熱が、ズバ抜けて高くて、その情熱を、死ぬまで、あきらめないで、やり抜く人間だけである。

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