古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第二十七章 拝借仕米之事 其の三

2014年09月12日 04時30分37秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

「拝借仕米之事」第一頁、上の五~六行目

 

解読 仕候處実正ニ御座候。返上納之儀者来巳秋

    出来米を以元利共無滞十月中返上納

読み (拝借)仕り候処、実正に御座候。返上納の儀は、来巳秋

    出来米を以て元利共滞りなく十月中返上納

解説 「仕候處」・・・仕り候処。「處」の崩しは大いに難しい。形で覚える字。 「実正ニ」・・・『じっしように』、間違いの無いこと。確かな事。 「御座候」・・・「座」の右下の棒が「候」です。 「返上納」・・・『へんじょうのう』、返納をより丁寧に言う言い方。返済してお納めする。 「之儀者」・・・これも慣れなければ読めません。 「来巳秋」・・・来年、巳年の秋。 「出来米」・・・『できまい』、出来た米。 「無滞」・・・下から返って、「滞り無く」。 「利息月壱割」ですから、利息だけで三十二石四斗になり、元利合計五十九石四斗になります。べらぼうに高いです。本当でしょうか。