古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第二十九章 拝仕御米之事 其の七

2014年09月26日 05時16分08秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

「拝仕御米之事」第二頁、上の五~六行目

 

解読 年賦年限之間王き書之通り毎年十月中

    無遅滞取立急度上納可仕候。為後日連印

読み 年賦年限の間、わき書の通り毎年十月中

    遅滞無く取り立て屹度上納仕るべく候。後日の為連印

解説 「年賦年限之間」・・・年賦でお借りした年数のあいだ。「年」の字が二つ続きますが、崩した形は異なります。この辺が古文書の難しい所です。 「王き書之通り」・・・「王」は変体仮名の「わ」です。脇書きの通り。脇に書いている通り。「書」も難しい。「出」の字によく似ています。縦の棒は「之」の崩しです。 「毎年」も読みにくいですが、よく見ていると、その様に見えて来ます。 「無遅滞取立」・・・これも読むのは困難。『ちたいなくとりたて』。 「急度」・・・『きっと』。屹度。 「上納可仕候」・・・上納仕るべく候。必ず納付致します。 「為後日」・・・慣用句で、「後日の為」、後日揉め事の無い様に。 「連印」・・・印鑑を並べて捺印して。