古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第二十八章 乍恐拝借仕米之事 其の二

2014年09月15日 07時02分17秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

「乍恐拝借仕米之事」第一頁、上の二~三行目

 

解読 右者去ル辰年凶作ニ付、傷毛御願申上候處

    御米御貸下被為成下難渋相凌難有仕合

読み 右は、去る辰年凶作に付き、傷み毛御願い申し上げ候処

    お米お貸し下げ成し下せられ、難渋相凌ぎ有り難き仕合わせ

解説 「右者」・・・右は。「者」は変体仮名の「は」です。形で覚える字。 「傷毛御願」・・・稲の実りが悪いので、お助けを御願いすること。 「候處」・・・この崩し字もたいへん難解ですが、回を重ねる事により、慣れて下さい。 「下」の次は「被」の崩し字です。受け身や尊敬を表す助動詞です。その次は「為」で助動詞、「せ」、「させ」などと読みます。「被為成下」・・・「成し下せられ」と読みます。お貸し下げして下さいまして。 「難渋相凌」・・・『なんじゅうあいしのぎ』困っている所を何とか過ごさせて戴いた。 「難有」・・・有り難き。 「仕合」・・・幸せ。