古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第二十八章 乍恐拝借仕米之事 其の五

2014年09月18日 06時01分09秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

「乍恐拝借仕御米之事」第二頁、上の二~三行目

 

解読 御貸居ニ被為成下、重々難有奉仕合存候。左候へ者

    来ル午秋出来ヲ以元利無滞御返上納可為仕筈ニ

読み お貸し据えに成し下せられ、重々有り難き仕合わせに存じ奉り候。左候えば

    来たる午秋出来を以て元利滞り無く、御返上納仕らせるべき筈に

解読 「御貸居ニ」・・・お貸し付けに。 「被為成下」・・・「成し下す」に「せられ」が付いて、「成し下せられ」丁寧な言葉遣いになります。 「重々」・・・「重」は何となく判ります。 「難有」・・・有り難き。 「奉仕合存候」・・・「仕合」は上からの続きで、「有り難き仕合わせに」と読みます。 続けて「存じ奉り候」。 「左候へ者」・・・「者」は変体仮名の「は」で、「さそうらへば」と読みます。「そうであるならば」。 古文書特有の言葉です。覚えましょう。 「午秋」・・・「午」は明治二年のこと。 「出来」・・・収穫。米の獲れ高。 「元利」・・・本書には利息の表示が有りませんが、別に決めていたものと推定されます。 「無滞」・・・滞り無く。 「御返上納」・・・返済し納付する。 「可為仕」・・・仕らせるべき。 最初の「御貸居」は、私の解釈ですから、間違っているかも知れません。