古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第三十九章 乍恐奉願口上書付 其の八十七

2015年05月02日 05時45分22秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「乍恐奉願口上書付」第二十頁、上の五~六行目

 

解読 重々難在仕合ニ奉存候。此段格別之

    御憐愍ヲ以御聞済之程、幾重ニも奉願上候。

 

読み 重々在り難き仕合わせに存じ奉り候。此の段格別の

    御憐愍を以て御聞き済みの程、幾重にも願い上げ奉り候。

 

解説 「重々」・・・読むのは困難ですが、何となく判ります。 「難在」・・・在り難き。有り難き。 「仕合ニ奉存候」・・・幸せに存じ奉り候。「奉」もなかなか一字では解りませんが、文章の中では慣用語ですから、何となくわかります。慣れて下さい。 「仕合」・・・仕合わせ。幸せ。 「此段」・・・この字も慣れるしかありません。 「格別之」・・・これが一番易しい。 「御憐愍ヲ以」・・・『ごれんびん』を以て。憐れみの心に依り。 「御聞済之程」・・・お聞き届けのほど。「程」が難解です。 「幾重ニも」・・・字の写りが薄いので読みにくい。 「奉願上候」・・・本文筆者の「奉」は読むのは単独では困難です。最期の「点」が「候」