古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第四十一章 乍恐御断書付 (有田文書)其の六

2015年05月23日 08時46分09秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「乍恐御断書付」第一頁、上の十一~十二行目

 

解読 又々次左衛門を以申遣候ニ者、先達而

    霞ヶ谷火事之節、いつそう

 

読み またまた次左衛門を以て申し遣わし候には、先達て

    霞が谷火事の節、いっそう

解説 「次左衛門」・・・『じざえもん』、人名。「次」も「左」も読むのは困難です。「衛」はほとんど書かないで、点の様な場合が多い。「門」は「つ」の様な字になります。 「を以」・・・ここは比較的読みやすい。次左衛門に頼んで。次左衛門に命じて。 「申遣候ニ者」・・・言って来させたのには。「遣」の下の「し」が「候」で、「ニ」の次は「者」・・・「は」。 次の濃い字が「先達而」・・・『せんだって』、先日。このあいだ。慣用語として覚えましょう。 次の「霞」という字も読むのは困難です。このブログでは既に第十九章で出ました。 「火事」・・・「事」が細長く読むのは難しい。 「之節」・・・これも難解。「節」も形で覚える。 「いつそう」・・・本頁三行目に出た、「い川そう」とおなじです。今度は「川」を「つ」と書いています。「いっそ」、「むしろ」、「思い切って」。「いっその事」。