古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第四十一章 乍恐御断書付 (有田文書)其の七

2015年05月24日 04時56分05秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「乍恐御断書付」第一頁、上の十三~十四行目

 

解読 一ノ谷志多も焼拂不申哉との

    義も有之候へ者、此度之火ハ弥々

 

読み 一の谷シダも焼き払い申さずやとの

    義もこれ有り候えば、此のたびの火は弥々

解説 「一ノ谷志多も」・・・一の谷の羊歯も。「志」は変体仮名の「し」で、「多」は変体仮名の「た」です。珍しく濁点が有るので、「しだ」=「羊歯」。春の新芽がワラビで、冬にはシダになります。 「焼拂」・・・焼き払い。 「焼拂不申哉」・・・焼き払い申さずや。焼いてしまおうではないかと。 「義も」・・・話しも。 「有之候へ者」・・・これ有り候えば。 焼き払ってしまえと言う話しも有ったくらいなので。 「此度之火ハ」・・・「此」も形で覚える字。 最後も読むのは困難ですが、「弥々」・・・いよいよ。とうとう。遂に。