古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第四十一章 乍恐御断書付 (有田文書)其の二

2015年05月19日 08時09分22秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

 

「乍恐御断書付」第一頁、上の三~四行目

 

解読 田并上村より之者之内、い川そう

    一ノ谷之志多も焼拂不申哉と

 

読み 田並上村よりの者の内、いっそう

    一の谷のシダも焼き払い申さずやと

解説 「田并上村」・・・田並上村。「并」の字はこの文書では解りにくい。 「より之者之内」・・・田並上村から来た人の中で。「内」も簡単ですが難しい。 「い川そう」・・・「川」はヒラカナの「つ」の元字です。「川」を崩して「つ」と言う字が出来たのですが、それをヒラカナの「つ」にした理由が解りません。意味は「思い切って」、「いっそ」。 「一ノ谷」・・・隣接する有田領の谷の名称。 次はヒラカナの「志多」で、「志」は「し」、「多」は「た」、いずれも変体仮名です。「多 」の崩し方も慣れるしかありません。 次の漢字は「焼拂」・・・焼き払い。焼いてしまう事。 次ぎも読むのは困難ですが、「不申哉と」・・・申さずやと。焼き払ってしまおうではないかと。