新型コロナウイルスの感染者数が再び増加に転じていますね。まあ、それはそうだろうと思うわけで・・。
4月に流行が一度ピークを迎え、国は国民に自粛を要請し、人々も怖がってしっかりと家に籠ったことで徐々に感染者数は減っていきました。しかし、この時もウイルスは宿主(ヒト)の体内に入り込んで自分の仲間を増やそうと街中で待ち構えていたわけです。(ウイルス自体も活動自粛していた?)
ついに5月の連休開けに非常事態宣言が解除されましたが、「ウイルスが消えた、これで大丈夫」と思った人たちが一気に市中に繰り出したことで、ウイルスたちも喜び勇んで取りつき始めた状況です。
新型のウイルスに対して免疫を獲得するには、感染するか、あるいは人工的に作られたワクチンを接種することで体内に抗体を作るしかありません。
流行が始まった時に学校を休校にしたり、国民に自粛要請を行うのは、とにかく流行の勢いを緩和させる(爆発的な感染拡大により医療体制を崩壊させない)ことが目的で、ピークを先に先に追いやって、その間にワクチンを開発し、リスクの高い人から順に接種をして、国民の尊い命も可能な限り守ろうという目的のものです。(2009年の新型インフルの時にもそういう行動計画があり、そのとおりに行われた)
今回も「外出自粛すれば終息する・・、ウイルスが消える・・」と思った人がいたかもしれませんし、マスコミ、特にワイドショーが、「感染症の専門家」や「感染症に詳しい医師」などを連日呼んで、「大変だ、大変だ」と大連呼するものだから、保健所にクレームまがいの電話が鳴りやまず、症状もないのに「検査をしてくれ」と医療機関に殺到して(逆に感染の機会を自分で作っている?)職員は本来やるべき業務を行えないという大変な状況もあったそうです。
とにかく、今回の新型ウイルスは世紀の一大事みたいな言い方がされていますが、パンデミックは何千年に一度というものでもなく、最近では2009年にも新型インフルエンザがパンデミックになり、その前も1957年の「アジアインフルエンザ」、1968年の「香港インフルエンザ」、1977年の「ソ連インフルエンザ」と、何回もパンデミックを起こしています。
病原性については新型ウイルスに対しては誰も免疫を持っていないので、通常のウイルスよりも重症化することは免れませんが、ただワイドショーのように重症化した人や亡くなった人のことばかりを取り上げることで、過剰に人々を恐れさせている気がします。季節性のインフルエンザでも、毎年、数千人が亡くなっていることなどについては全く言われません。
今回の症状も同じ呼吸器感染症のインフルエンザとほぼ同様なのですが、インフルエンザと違うのは現段階でワクチンや治療薬が無いこと。いわばワクチンもタミフル、リレンザ等も無い頃のインフルエンザの流行と同様と思えば、パニックになるほど怖がる必要もないと思うわけです。
私も20年前にインフルエンザに罹りましたが、1週間熱が下がらず、背中や腰、関節痛でベットから起きることさえできませんでしたし、多くの高齢者や小児は肺炎や脳炎を引き起こし亡くなっていました。
今回のパンデミックも特に心配しないといけないのは、高齢者や乳幼児、妊婦さんのように免疫力が低下している人とか私のように基礎疾患を持っている人ですね。
感染症について良く言われることは、飛び交ういろんな情報に惑わされることなく、「正しく怖がる」ということだそうです。
2年前に無事に定年退職を迎え、その後再任用で働き始めたとたんに結構ハードな病気が見つかってしまいました。療養しながらなんとか頑張れば仕事は続けられるのかなとも思いましたが、思い切って3月で仕事を完全リタイアしたところです。
体調は落ち着いていたので、「さあ、やっと自由だ! 4月からのんびりと、どこに出かけて何をしようか?」とあれこれ考えていたところに今回のコロナ騒ぎ。ハイリスクの身としてはどこにも行けなくなりました。