


あらすじ(「BOOK」データベースより)
水が一滴もない土地で、老人たちに洗面器一つで水泳を教えようとする娘(「水泳チーム」)。英国のウィリアム王子をめぐる妄想で頭がはちきれそうな中年女(「マジェスティ」)。会ったこともない友人の妹に、本気で恋焦がれる老人(「妹」)――。孤独な魂たちが束の間放つ生の火花を、切なく鮮やかに写し取る、16の物語。カンヌ映画祭で新人賞を受賞した女性監督による、初めての小説集。フランク・オコナー国際短篇賞受賞作。


摩訶不思議。なんとも言いようのない世界観。現実にありそうな世界や、現実には絶対に存在しないような世界が描かれています。短編で読みやすく、だから読み切ることができたかも‥。作品全体から感じたのは、人の持つ深い孤独と、人とのつながりに対する深い渇望。私が好きだった作品は、「あざ」。カラーで映像が想像できるような作品で、たぶんこの本の中でいちばん幸せ方向の結末を予想できたからだと思います
