Days of Dragonflies & Moths

トンボや蛾に関わる記事中心。
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写真集「関東甲信越のトンボ2010plus」

400ミリテレマクロ帰宅

2009年11月17日 | トンボ


知人に貸していた400ミリテレマクロが戻ってきた。
そろそろ使いたいな~と思っていたので、早速、近所へ久々にチェックに出かける。
今回は、カーボン三脚に慣れる為の撮影演習も兼ねてのことで、春先のチェックとは
若干意味合いが異なる。
今回は、テレマクロ一本槍ということに決め、300ミリと200ミリには、オモリとして
同行していただいた。

1/3倍まで寄れるのがこのテレマクロレンズのウリなわけで、以前は、通常のレンズ
より最短が短いものをClosed Focusと呼んでいたようだ。例えば、200ミリで通常最短
2メートル位のところを1.7メートルとかになるとそう呼ぶわけだ。テレマクロもその類
で、400ミリでは短くても最短2メートル前後だが、このレンズは、1.6メートルまで寄
れる。

薄曇りの天気で、時期も時期だし、被写体は少ないが、まだヤマトのボロがちらほら
いるので、三脚に乗せて写すが、小さな被写体の微妙なピントは三脚込みでも追い込
むのが難しいものだ。

ここはやはりトンボをターゲットにして使用感を実地検証したいところ。
どうにかまだアキアカネは残っているようなので、早速試そうとするが、
なかなか近寄らせてくれない。。。




少し粘ってみたら、とりあえず最短付近真横につけることが出来た。



ホントはこんな等倍切り出し画像を貼るのは、愚の骨頂だというのは分かっているのだが、
一応、貼っておく。(笑)やはり、このレンズは、1ミリ前後のピント追い込みが
難しいようだ。三脚を使っても、相当安定させないと、やはり難しい。
この辺、三脚の使いこなしの方が重要だ。
それと、三脚を使っているのだから、確実なピント合わせには、ライブビューが活躍する。
拡大するといわゆるジャギー画像にはなるが、コントラストが最も高くなる部分でシャッター
が切れれば、狙ったところにフォーカスが行く。ライブビューは、ミラーアップ状態になる
ので、ミラーブレも防げるし、構図も落ち着いて選べるのがよい。ただ、それに頼りすぎると、
いかにも~な写真になって、咄嗟の思いつきの出番が無くなってしまううらみもある。
また、この前後、薄日が射したので、晴天下での400ミリ描写確認として、有効なテスト
となった。

それにしても、トンボはアキアカネしかいないので、他の被写体を探してうろついたら、
なぜかしばらくご無沙汰感のあったベニシジミが何頭か現れた。





ベニシジミの洗顔シーンは実は初めて見たので、面白かった。



おもしろがって写していたら、こちらを見てナンだバカやロー!と言われたような気がした。



先月よりは少なくなっているが、草むらは相変わらずセグロバッタの天国だった。



モンキチョウも少数舞っているので、追いかけてみると、秋咲きのスミレで吸蜜していた。
これも個人的には初めてお目にかかるシーンだった。



帰ろうとしたら、いい位置にベニシジミが止まったので、三脚でじっくり写してみた。
残念ながら風が強くなってきた。
今年はよく風に祟られる年だ。

そしてめっきり寒くなってきた。
手頃な被写体に出会える機会も、今年あとわずかだろう。

生き残った個体も覇気が無くなってきてしまったが、
ちょっと意地の悪いテストをしてみた。




上は400ミリテレマクロ、下はDA300での描写である。
シグマの弱点と言われる部分だと思う。それにしても壮大なフレアだ。
最近のデジタル用製品はこのあたりが改善されているようだが、撮影場面を
選ぶレンズであることを再確認する結果となった。
(テスト中にお会いしたSさん、またどこかでお会いしましょう)
別のテストを思いついたので、また機会を設けて試してみたい。

早速、その別のテストだが、実は物理的にほとんど無理と言うことが現場で判明した。
というのも、実にくだらない思いつきなのだが、手持ちのPLフィルターで、フレアを
コントロール出来ないか?と考えてしまったわけだ。(PLフィルターは35年ほど前、
ヤゴ撮影のために揃えたのが一つと、10数年前に何となく買ったCPL・・・これは
デジタルでもつぶしがきくらしい・・・が手元にあるのだ)
それを実践すべく、出かけたのだが、あいにく実験を考えていた場所は使えなかったの
で、水面反射を写して実験しようとしたら、フィルター径が合わなかったのだ。
77→58のステップダウンリングとPLを持参したつもりだったが、誤って72→52の
ステップダウンリングを持ってきてしまったのだ。従って、400ミリにあてがって写す
程度の実験しか出来なかったのだ。尤も、PL自体銀塩用のものだし、順光で200ミリで
有り無しで写し比べたが、露出倍数がかかるだけでほとんど変化は無かった。

以前より、ローカットフィルターで反射の多い画像での飽和を緩和できないかと考えて
いたが、汎用のUVでもある程度のローカット効果は実験できるかも(画質追求なら余分
な光学系を入れることによりむしろ画質低下につながるというのは今更周知の定説だが)
と思いつつ、コントラスト増大ならPLがあるではないか・・・などと思いを巡らせてい
たのだった。(こういう実りのないことを色々姑息に考えるのが好きなタチなのでしょ
うがないのだ)

さて、いずれにしても、サーキュラーの調節で色合いのコントロールは出来ることはファ
インダーで確認出来たので、それを利用して今後何かの使い道があるかもしれない。アナ
ログホワイトバランス的な使い道とでも言おうか?しかし、露出倍数が4倍なので、実践
範囲は少ないだろう。ということで、まともに写せたためしがないキトンボのホバー
(連産ならピントが合うのに、単独では見事に合わない・・・集中力の問題か)でも・・
・と思ったが、それも無理のようだったので、終わり間際ならではのショットで色々バリ
エーションを狙ってみることにした。



下は一応PLを噛ました作例。露出倍数が上がっただけ。露出コントロールなら、広角用にハーフ
NDは揃えておきたいものだ。レタッチで後処理の方が、よりきめ細やかな調整も可能だが、入力
時にアナログ的な段取りを踏んだときの効果もいずれは試してみたいのだ。





自慢の(笑)三脚を使っていないので角度の追い込みがもう一つだが、絞り込まずともピントは
ただ合わせればよいというくだらない実験。無性に90ミリが欲しい。。。



これは難しい木陰の背面ショットが珍しく成功した例。
光の加減でいかにもネイチャーフォトという感じになった。


姿を確認し一枚写したら飛ばれてしまった。また機会があれば・・・。