E表現研究所の「Eから始まる」

E表現研究所所員の、E生活やE活動を自由に語り合うサロンです。

RIOオリンピック熱

2016-08-16 20:51:12 | エッセイ

連日、テレビでオリンピックの様子が放映されている。
競技の時間が夜なので、寝不足だとぼやく人々も。
ニュースでもワイドショーでも、話題はそれで、
活躍している選手の姿が、
そんなに興味のなかった私にも焼き付くほど。

そんなに興味がないというのは、
大騒ぎするほど熱が入らないというか、
誰かと話題にするほど知らないというか。

日本の代表として一生懸命に戦っているのだから、
こんな私は失礼なのかもしれないけれど・・・

ある番組で、
「いろいろな人がいるのだから、そんなに興味を持たない人もいる」
と言っていたので安心した。
仕事や、問題を抱えていたりとか、
それどころではない人もいるのかもしれないし。

でも、さすがにあまりにテレビで見るものだから、
体操や柔道や卓球やテニスや水泳や・・・
メダルを取って喜ぶ人たちの顔と名前は覚えた。
気になったのは、柔道はお家芸だから「金」が当たり前だから、
「銅」じゃだめだと悔しがる選手がいたこと。
私は、ずっと以前に蓮舫議員が「2位じゃだめなんですか」
という発言を思い出した。
また、あるタレントさんが、
「金」を目指しているのだから「銅」じゃやっぱりだめなのだとか。
確かに、目指すのは1位で、2位じゃないのだと思うけど、
頑張った結果が「金」ではなくてもいいんじゃないかな。
「金」を求めすぎ・・・などと思ったりもする。

かと思えば、卓球団体男子が決勝に進んだところで、
もう「メダル獲得」と大騒ぎ。
まだ「金」か「銀」かもわからないのに。

興味のなかった私なのに、
生活の中に、このオリンピックというものが、
こんなにも人々を熱狂させていることに、
なんだか世界平和を感じていて、
悲惨な世界事情を束の間忘れてしまう錯覚に陥る。

そして、知らなかったスポーツにも目が行き、
スポーツもいいなあと思ってもいる。

日曜日の情報番組で、
メダルには届かなかった無名の選手たちを紹介していた。
私はほっとした。
華々しく活躍する選手たちの他にも、
努力して世界で戦っている選手がたくさんいることを、
忘れないで報道してくださったことに感謝の気持ちがわいた。

明日もまた、どんな競技が話題になるのか気になっている。

ほりかわ


自分らしい部屋を求めて

2016-07-24 23:14:11 | エッセイ

リビングのカーテンを洗った。
夏はカーテンを洗ってもすぐに乾くからありがたい。
今のピンクのカーテンに替えてから、
やっと自分らしい部屋になった気がする。
前はクリーム色の厚いカーテンが重い印象で、
いつか替えたいと思っていた。

薄いレースのカーテンは、
広い窓の幅に2枚ではなく、8枚にした。
つまり、2枚(2色)ずつで8枚ということ。
真ん中から、バラ柄の白いレース、その左右に白いシフォン、
またその左右に薄いピンク、その次が濃いピンク。
このグラデーションがお気に入り。
そして厚いドレープの方は、
薄いピンク色に白バラの刺繍が全体にあって、
ラメがキラキラとしている。
派手なようでそうでもなく、とってもなじんで落ち着く。

このドレープは折り目のひだが強くついていて、
広げると少し違和感があった。
そのうち慣れてしまったけれど、
洗ってみたら、強い折り目が取れて、
軽い折り目になり、柔らかな印象になった。
これがとてもいい感じ。

なんでもない日常に、
少しでもお気に入りが増えると嬉しい。
大きく変わったわけではないけれど、
気持ちが新しくなって、
明日もがんばれるかなと思えてくる。

ほりかわ


夏の思い出

2016-07-23 12:24:13 | エッセイ

梅雨が開けると、
途端にセミの声が聞こえるようになった。
マンションの2階、いっぱいに開けた窓からは、
セミのいるような木々は見えないのだけれど、
下をのぞいてみたら、
緑の垣根がずっと続いていて、
ああ、ここにセミが潜んでいるんだなあと思った。
潜んでいなければならなほど、
セミがいられる場所がないのだと思うと、
少しせつない気持ちになる。

子どもの頃、
夏休みの誰もいない神社に行くのが好きだった。
なぜ誰もいなかったのだろう。
朝早く、ラジオ体操で近所から人々が集まって来るのに。
朝ごはんのあと、
漢字ドリルと計算ドリルを1ページだけやって、
「なつやすみの友」をパラパラとめくって、
面白くなくなると、
ふと誰もいない神社に行きたくなる。

いつもの細い裏の路地に入ると、
犬のシロがいる家の前をそっと通って、
シロに見つからないように知らん顔をする。

友達のじゅんこちゃんの家の前の道を渡り、
幅の広い溝に沿って50メートルほど進むと、
セミの大合唱が聞こえてきて、
角を曲がると神社の裏手の門が見えてくる。

夏のにおいをかぎながら、
吹いてくる風にまばたきして、
自由を感じる瞬間。
本物の子ども時代は幸せだった。
何も考えず、何かを感じていればそれでよかった。

大人になった今、
家の中に入って来る夏の気配を、
セミの声、空の色、涼しい風の中に、
幼い頃をせつなく思い出しながら感じている。
何かいろいろ考えてしまって、
ただ感じるだけでは生きていられなくなった。

高校野球をぼんやり見ながら、
熱いものから遠ざかっていく私。
ふと気づくと、セミの声が大きくなる。
どこかに行きそうな私を呼び止めているかのように。

ほりかわ


雨上がりの緑

2016-07-10 15:43:50 | エッセイ

春の日差しのこもれびも好きだけれど、
雨上がりの濃い緑色が好き。

昨日は強い雨が降り、
遠くでは台風も生まれていたりして、
梅雨の雨はジメジメしていやだなあと思っていると、
午後には雨がやんでいた。

涼しい風も吹いてきて、
これはチャンスと買い物に出かけた。
街路樹の下を通り抜けると、
湿った空気の中に、いつもより濃い色の木々。
しっかり潤った葉っぱが喜んでいるように見えた。

このごろ、肌の潤いに不安を覚え、
化粧品の広告は見逃さないようにしていたから、
なんとも羨ましい限りの葉っぱたち。

こんなとき、娘がいてよかったと思う。
化粧品のことだとか、
お肌の潤いやシミのことだとか、
この手の話題では盛り上がる。
都会に住んでいる娘たちは情報が早く、
ネットの情報より、
街中の女性たちの様子や、
デパートで手にする化粧品の紙袋など、
新しい物にはとっても敏感だからだ。

昨日まで赤ちゃんだった……
そんなふうにいつでも思い出せるほどなのに、
いつの間にか成長して女性になって、
若い頃の自分を思い出すように娘たちを見つめている。

来週帰ってきたら、緑の街路樹の下を通ってみよう。
誕生日を祝うために通り沿いのおしゃれな店を予約しよう。

ほりかわ


ふじのくに芸術祭2015・受賞おめでとう

2016-02-12 14:03:26 | エッセイ

【ふじのくに芸術祭2015受賞】

      

藤華みきほ氏が文学部門文芸コンクール随筆で奨励賞授賞しました。おめでとうございます。       

E表現研究所のESSEY担当で16年間に渡って様々な講座を企画してくださいました。いつも優しい目で、Eをまとめてくださいます。その優しさが、文体に現れています。
側にいてくださるだけで、安心感で包まれていく私です。
この度、E表現でお祝い会をしました。
参加者からの温かいメッセージがいっぱい詰まった贈り物です。
作成準備してくださったNN所員はじめ、心こもったメッセージを寄せてくださった所員の皆様、ありがとうございました。

♪♪ 芸術祭 
エッセイ万歳 華喝采♪♪

みんな光ってみんなE♪
   滝井なみき

   

 


夏休み

2015-07-20 22:57:57 | エッセイ

最近、登下校をする小学生を見かけないなあと思ったら、
もう夏休みに入っていたなんて。

雨が多くてとぶつぶつ不満をもらしていたのに、
梅雨明けして、暑い日差しの中、
日傘と日焼け止めが欠かせない季節になって・・・・・・

時の経つのは早いもの。
季節の移り変わりで、ああもう夏だと感じることができて、
日本っていいなあと思っている。

それと、蝉の声。
知り合いの家の庭には、毎年蝉の大群が大合唱を繰り広げるそう。
古い丸テーブルと椅子が置かれた素敵な庭は、
数本の木々が木陰を作っていて、
家の窓から見ると、風にそよいで、キラリと日の光に照らされて、
とっても好きな場所の一つ。

夏になると、地面にたくさんの穴が開き、木々には蝉がいっぱいと聞き、
想像しただけで鳥肌がたってしまうほどで、
その光景には出くわしたくないのだけれど、
私がやっぱり夏だなあと感じるのは蝉の声。

以前住んでいた所では、夜になるとカエルの大合唱となり、
うるさいのに睡眠の妨げにはならない自然の音だった。
今思えば懐かしい夏のひととき。

今年はどんな夏になるのかな。
子どもが小さかったころの夏とは違って、のんびりと過ごせることを期待しつつ、
娘たちから声がかかるのを待っている。


      (M.H)


折り鶴

2014-11-13 21:03:55 | エッセイ

ふと折り紙で鶴を折ってみようと思った。

引き出しから、娘たちが小さいときに使っていた折り紙を取り出した。

先日、片づけをしていたら、あちこちから折り紙の残りが見つかって、

それをまとめておいたもの。

私が小さいときには、いろんな色の中から金色と銀色が宝物で、

好きなピンクとか赤、水色や黄緑色や黄色は使うのに、

黒とか茶色とか地味な色ばかりが残ってたな。

娘たちの使いかけの折り紙も、地味な色ばかり。

その他に、グラデーションや模様のついたものもあって、

折り紙をして遊んだことを思い出した。

グラデーションの折り紙を一枚手にすると、ノスタルジックなにおいがした。

昔からしていたように、折って、こうやって、そうして・・・・・・。

あれ、何か変だと思って手を止めた。

どうやって折るんだっけ?

わからなくなったことに愕然とした。

そういえば、E表現のYOさん。折り紙の名手だ。

最近、若々しくなって元気に活躍しているのは、

手先を使って、細かいところまで気を配り、美しい作品を作り続けているおかげ?



折り紙とペーパークイリングで、素敵になっていく理由がわかった気がする。

それでも、無事に折り鶴ができて一安心。



引き出しの中に残ったたくさんの折り紙は、私の頭の体操のためということか。


               (M.H)




新年おめでとうございます。

2014-01-17 20:03:11 | エッセイ

【新年あけましておめでとうございます】

             

今年は、クリスマスツリーの続きで、お飾りを作りました。S所員のおすそ分けで、ずいぶん楽しめました。いろいろな方法を工夫するって楽しみですね。

      

  神々しさが増えたような気がしました。

 

 


わが子は大目に・・・

2010-05-03 23:07:35 | エッセイ
GW、いかがお過ごしでしょうか?
お天気もよく、行楽にお出かけされている方も多いでしょう。

昨日、大学のときの友人3人と、センチュリーでランチをしながら会いました。
一人はさいたま市から、一人は浜北から、一人は掛川からでした。
2人の友人とは、約10年ぶりの再会でした。
みんなでいると、すっかり大学生にタイムスリップです。

それぞれの長男が大学生となり、自分自身の大学の頃を振り返りながら、
昔話に花が咲きました。

私もすっかり忘れていたことですが、
2年生の時、その友人宅(自宅通学)のご両親が不在だったために、
夜飲んで盛り上がっていたことがありました。
そしたらナント、ご近所から苦情があり、警察がきたんです。
そのときは若気の至りで、今考えると、とんでもない女子学生ですよね。
大反省です。

でも4年生にも、同じようなことが、実は私の下宿でもありました。
来たのは警察ではなく、大家さんですが・・・
ホント、懲りない私たちでした・・・

「私たちって、とんでもないよね・・・」と。

で、結論!
わが子は大目にみてやらないと・・・です(笑)


N.N

ちょっと疲れる。

2010-01-18 10:38:41 | エッセイ
「子供達が頑張らないんなら、俺も仕事やめていいだろ?」
な、なんて大胆な事を平気で言ってのけるんだ!!ウチの夫は!これがあながち冗談で無いのがこの人の怖いところなんだ。

次女が本格的に不登校に陥ってから、もう二年半がたつ。その間我が家は様々な葛藤にさらされてきた。長男の大学受験(受かったからよかったけど)長女の不登校(ブルータス!お前もか!まあ、いろいろありましたが、今は学校を変え花の受験生してます)夫の仕事やめる、浮気する、自分は必要ないなどなどの困ったちゃん発言(これは相変わらず、ま、こういう人だ!)……。

そんな中でバタバタするのは私だけ?まあ、家族を精神的な面で支えるのが妻の母の勤めだから仕方ないか。。。でも、私は誰が支えてくれるの~~??って夕日に向かって叫んでも仕方ないので、朝日に向かって元気に一日を過ごす事にしている。

「軽度発達障害」そう診断を受けたのは、一年半前。あまりの学校の対応の不誠実さにかかりつけの先生が、「何も異常はないと思いますが、検査をしておいたほうが、学校にいろいろおねがいしやすいでしょう」と勧めてくださったから、凄く気軽に検査を受けてみたのだった。でもまさか、そんな病名(障がい?)がつくなんて。先生もびっくりしている。さもありなん。娘は外見からは、そんな症状は全く見られないのだ。保健室登校していたときも、担任からもそんな指摘は全く無かった。

でも、彼女の感覚はちょっと人とは変わっていた。マイナスの働きかけに極端に弱かったり、人間関係に理想を持ちすぎたり、1か10かの選択肢しかもてなかったり。出来ない自分を極端に責めたり。小さい頃からそういう傾向があるってわかっていたからこそ、彼女にはことさら丁寧に接してきた。出来る事は大いに褒め、出来ない事には、一緒に考え歩む、彼女の気持ちを上向かせるような言葉、仲良しの家族、そんなあったかいものたちで、彼女を常に包むように心がけてきたつもりだった。

アスペルガー症候群、聞きなれない言葉だが、100人に1人はいる、というポピュラーなものである。生まれつき、脳の神経の伝達が人よりうまくいかず社会性に関する能力が育ちにくい、といわれている。知能障害を伴わない自閉症、と言われる事もある。

娘の場合は、酷くは無いもののこだわりや思い込みの強さがそれにあたるらしい。「一つの事に秀でる人が多く、クセはありますが、伸ばし方次第ではとても楽しみなお子さんですよ」先生が仰ったとおり、アインシュタインやエジソンなど、後世に名を残した人物の中にもアスペルガーだったと思われる人が多く存在するらしい。

そういえば、言葉に関する感性が鋭く、会話の中でもうまいツッコミをいれ、周りを笑わせてくれる。小説など読まない子なのに、書く文章は綺麗だし、写真もとても面白い構図でシャッターを切る。将来は、小説家か写真家かお笑い芸人??と冗談で言って見たりする。

一晩中自分は駄目だ、と泣き続けたり、落ち込んだりしたかと思えば、疲れている私を気遣ってくれたり、兄の成人のお祝いをしようとはしゃいだり。自分目線の気ままさに驚かされることも慌てる事も、時には怒れる事もあるが、彼女はどこ吹く風。リアル猫みたいだ。

でも、彼女の感性は彼女の中で光り続けている。

この前、葉を落とし、実がなっているだけの柿の木に鳥が沢山とまっている場面に出会った。それを見て、「鳥さん、柿おいしいかな?渋くないといいな」彼女の呟きが嬉しかった。

いろんなことがある。はっきり言って、疲れちゃうことが多いけど、でも、彼女の中の正しいものや綺麗な物への憧れに触れるたび、何とかなるだろう、と思わせてくれる。

さて、娘がこんなだから、父親としての夫には大いに期待したいところだが、彼は余り関心が無いようで……。診断が下った日、先生からアスペルガーについての本を渡され、それを夫に手渡した。彼は、いつもは余り育児に興味はないのだが、何故か、物凄く真剣に読んでいる。娘の事にやっと真剣になってくれたのかな?と嬉しく思っていると、本を閉じて一言。「俺、アスペルガーだ」え~~~???そこですか?そういえば、夫と娘の困らせ方、こだわり方、すっごくよく似ている。彼は、そうか、それだからこうだったんだ!と一人納得しているが、娘の事はいいんんですか~~??

家の中に、ぷちあすぺが二人は、ちょっと疲れるんですよ!!


PS/この二年半でいろんな勉強をさせてもらいました。今はまだどうしたらいいかわからないけど、不登校の家族や本人に寄り添う事はできないかな、って思っています。

皆さんのアドバイスが頂けたら嬉しいな♪って思っちゃいます。 侑